【詳細】映画『Bittersand』井上祐貴&木下彩音 Wインタビュー

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2021-06-24 17:00:00
井上祐貴(『劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』)×萩原利久(「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」)×木下彩音(『劇場版ウルトラマン R/Bセレクト!絆のクリスタル』)という次世代の大注目俳優の豪華共演で話題沸騰中の映画『Bittersand』が、2021年6月25日(金)より全国順次公開となる。

高校生活は、青春の輝かしき一頁。しかしすべての者が、そんな美しい記憶を持っているわけではない。何者かが黒板に描いたクラスの男女の爛れた相関図によって、誹謗中傷の的となり日常が暗転した、暁人と絵莉子。それから2人の時計は、止まったままだった。7年後、運命的な再会をきっかけに、2人の想いを行き違わせた“黒板事件”の真実が、遂に明らかにされる時が来た・・・。

主人公の暁人役に井上祐貴、その悪友・井葉役に萩原利久、ヒロイン絵莉子役に木下彩音。若手俳優陣が織り成すビターでミステリアスな物語を紡いだのは、長編映画初監督となる杉岡知哉。混迷に満ちた2021年を切り開く、“青春映画”が誕生!主題歌は、バンド結成のニュースが業界内で大きな反響を呼んだ、きのこ帝国Dr西村“コン”結成の新バンド「add」が提供する。

今回、“忘れたい過去”を7年もの間、心の奥底にしまい込んできた【吉原暁人】を演じた井上祐貴と、【石川絵莉子】を演じた木下彩音を直撃!「過去はあまり引きずらないほう」だという井上と、「結構引きずるタイプ」だという木下。高校生と社会人の2つの年齢を演じるうえで、難しかったところや印象的だったシーンについて語ってくれたよ。また、普段気持ちを切り替えるためにやっていることや、原宿周辺で好きな場所、衣装へのこだわりなど、素顔が垣間見えるエピソードも満載!インタビューを読み終わった後は、ぜひ2人のInstagramもチェックしてみて♪
Q. 本作を拝見し、お2人の熱演に感動しました。観ていて怒りを感じる場面や、悲しくてつらい気持ちになる場面もありました。今回の役柄が決まった時、どのようなお気持ちでしたか?

井上祐貴(以下、井上):オーディションを受けて今回の暁人役をいただいたので、嬉しかったです。18歳から25歳までの7年間が描かれていますが、最初は時系列などがパッと入ってこなくて、難しかったです。でも、台本を読めば読むほど面白くて、それぞれのキャラクターもしっかりしていて、どのキャラクターも欠かせないというか。誰が抜けてもこの相関図は完成しない、相関図がすべてを表しているのかな、という物語で、すごく考えさせられるような内容でした。
木下彩音(以下、木下):私もオーディションでした。2年前に本作の撮影をしたのですが、オーディションが終わってから作品に入るまでの期間がすごく短かったので、一度台本を読んだだけでは内容が把握しきれませんでした。演じる年齢の幅もすごくあり、どう演じたらいいか考えている期間が短いままクランクイン、という形になりました。最初は不安もあったのですが、同世代の方が多い現場だったので、みんなで相談しながらスムーズに撮影が進められたのはよかったです。

私の役はけっこう感情が激しくて、最初は明るかったのに、(“黒板事件”をきっかけに)暗くなってしまう。それを観ている人にどう伝えられるか、というのが考えた点でした。
Q. たくさんの同世代の方々と共演されていますが、撮影現場はどういった雰囲気でしたか?

井上:泊まりがけでの撮影で、メインキャストの男性は同部屋でした。ほぼ同世代だった上、同じ部屋に寝泊まりした事も手伝って、とても和気藹々とした撮影現場でした。楽しかったです。
Q. 撮影をしていて、特に印象的だったシーンはありますか?

井上:やはり同窓会のシーンです。まず違和感なのが、教室に私服でいる、ということ。そこがやはり『Bittersand』ならではの状況です。そしてそれまでなかなか自分を出してこなかった暁人が、意を決してみんなの前でしゃべる。同窓会に向けて準備してきたことをやっと吐き出せるというシーンなのですが、やはり「暁人は強いな」と演じていて思いました。相当な強い思いがないとあの発言も、あの場に行くこともできないと思うので、僕自身刺激を受けたシーンでした。
Q. 暁人の台詞で、特に印象に残っているものはありますか?

井上:暁人が屋上で(萩原利久演じる悪友)・井葉(いは)と2人になるシーンで、暁人が(“黒板事件”の犯人だと思われて、)みんなから誹謗中傷の対象になっていて「想像はしていたけど、こんなにキツいとは思わなかった」と言う台詞です。(絵莉子を)守りたいという気持ちがあって、後先を考えず行動に移したけど、意外とキツかった。そこがすごく暁人っぽいな、と。思いだけで行動した暁人らしさが出ているな、と思いました。
Q. 木下さんは、同世代の方々と共演して、印象に残っているシーンはありますか?

木下:2つあります。1つめは、絵莉子のグループは4人組で行動していたのですが、下校シーンですごく楽しく帰っていて。私が高校を卒業してそんなに経っていないときに撮影したのですが、私自身ワイワイして帰るのが好きだったので、学生時代に戻った気分でお芝居ができて、素で楽しむことができました。

2つめは、最後、暁人との橋の上でのシーンは、お互いのことがいろいろと分かり合えるシーンでした。難しくて悩み、時間をかけて考えながらやったシーンなので、完成した作品を観てすごく達成感を感じました。

Q. 同世代の4人組で演技をしていて、特に楽しかった思い出はありますか?

木下:下校シーンの音声は作品に使用されていないのですが、高校生がしそうな自然な会話をしていました。「帰る途中でどこに寄ろうか?」「カラオケに行こうよ」といった会話が懐かしかったし、楽しかったです。
Q. 高校生と社会人の2つの年齢を演じるうえで、特に難しかったところや、役作りで工夫したところはありますか?

井上:暁人もほかのみんなも、まず見た目が違うし、衣装として着ている服も違います。声のトーンなども意識しましたし、18歳のスイッチ、25歳のスイッチがそれぞれあったと思います。

僕はサラリーマンを経験したことがなかったので、クランクイン前に、電車に乗っている時などにスーツ姿のサラリーマンを見ていました。ちょっとした仕草や、移動時間にどんなことをしているんだろう、というのを観察していました。
木下:私が演じた絵莉子は、年を取るにつれて、過去のトラウマがあって、感情を表に出さない子になってしまいました。その部分をどうしたら観ている人に伝わるのか、と考えました。絵莉子は強い女性で、芯は持っているのですが、「冷たすぎる」というふうに見られないようにしました。 (杉岡知哉)監督からは、「暗い子になりすぎないように」「目のお芝居で、目がグッとこわばりすぎないようにしたほうがいい」と言われました。
Q. 本作の中で「変えたい記憶」「記憶を塗り替える」という言葉が何度も登場します。ご自身は、過去を引きずってしまうほうですか?それとも割とすぐに気持ちを切り替えられるほうですか?

井上:僕は、良くも悪くも、あまり引きずらないほうです。「過去は過去」というか。暁人みたいに塗り替えるというか、向き合うことによって、スッキリする事ってあると思うんですよ。それは素敵なこと、すごいことだと思います。僕は、暁人のような行動を起こしてでも、塗り替えたい記憶はありませんが、もしあったとしても、「今がよければ」というふうに考えるタイプですね。

Q. 気持ちを切り替えてリフレッシュするために、普段やっていることはありますか?

井上:体を動かすのが好きなので、仕事で疲れてたとしても、「燃焼しきってないな」と感じる日は、軽く走ることでスッキリしています。

Q. 木下さんはいかがですか?

木下:私は逆に、結構引きずるタイプの性格で、本当に絵莉子に似ています。ずっと考えてしまうし、新しいことを始めるときは、常に「失敗しないように」というのをすごく考えながら行動しています。今まで変えたい記憶などはそんなになくて、失敗しないように生きてきた感じですね。

リフレッシュの方法としては、私は結構涙活(るいかつ)をしてストレス発散をしています。音楽や映画を観て、バーッと泣いてスッキリする、という感じで気持ちの切り替えをしています。
Q. 今回、作品の中で怒る演技や泣く演技がたくさんありました。気持ちの持っていき方はどのようにされましたか?

井上:僕は、結構苦戦しました。最後の暁人と絵莉子の橋の上でのシーンでは、すごく迷惑をかけてしまいました。僕自身が結構いろいろなところに感情が飛んでいってしまって、演じている最中に「違うな」「台詞もままならないな」という感じになってしまったんです。暁人の気持ちは全部わかっているつもりでしたが、精神力の問題というか、自分との戦いでした。暁人と一緒に成長出来たかな、と思うシーンの一つですね。

木下:私は比較的感情移入をしやすかったというか、絵莉子と似ている部分が多かったので、感情が高ぶるシーンや、冷静なシーンも、意外とやっているうちにスッと入ってきた気がします。演じていて違和感があったところはあまりなかったです。

Q. SGSは10代から20代の原宿系の女の子を対象としたファッションサイトです。原宿や都内近郊で好きな場所や、よく行くところはありますか?

木下:私は原宿の「ポムポムプリンカフェ」が好きです。サンリオのキャラクターでポムポムプリンが好きなので、よく行っています。

井上:僕は表参道や渋谷、原宿で洋服を買うことが多いです。古着屋さんも好きでよく行きます。原宿には、入り組んだ場所にお店があるので、そういったお店を見つけるのが好きですね。
Q. お2人のInstagramで、いろいろな素敵なお洋服を着こなしている姿を拝見しました。今回、ご自身がファッションの面でアイディアを出した部分はありますか?今日(取材日)の衣装はどのように決めましたか?

井上:作品の中での衣装は、衣装合わせの際、監督とイメージを話し合って決めました。ポスタービジュアルもそうですが、暁人は「薄い青」というイメージがあったので「今日の取材でも青を入れたいです」と、この衣装に決めました。

Q. 映画公開日の6月25日(金)も、ちょうど梅雨というか、初夏というか、爽やかな季節ですね。

井上:そうですね(笑)。ただ映画公開日がどの季節であっても暁人はこの色です(笑)。

木下:私も似ているかも知れないです。ポスタービジュアルの衣装が緑なので、今日の取材でも緑を着ています。作品の中では少し暗いというか、シンプルな衣装が多かったので、今回は緑の色を見せつつ、少し明るいお花を入れた衣装にしています。

Q. 最後に、井上さん、木下さんと同世代の読者に向けて、本作の見どころを教えてください。

井上:考えさせられる映画だと思います。人間関係って些細なことで崩れていくんだな、と感じる内容なので、そこに共感して頂きつつ、「目を背けてきた過去に対して向き合う」というのはすごい勇気のいることです。その一歩がなかなか踏み出ない人もたくさんいると思いますが「一歩踏み出してみようかな」と思える作品です。

木下:今、誹謗中傷で悩む学生も多いと思います。本作も誹謗中傷がテーマになっていて、現代社会の問題も、この映画を観て感じる部分があると思います。若い方にはぜひ観ていただきたいです。若い方だけでなく、上の年代の方も、学生時代から大人になるまでを経験されているので、人によって見方や考え方などがすごく変わってくる作品だと思います。そういう意味では、いろいろな年代の方に見てほしいです。最後の最後ですべてが伏線回収されるので、エンドロールの後までしっかり皆さんに観ていただけたら嬉しいです。

ありがとうございました。

[井上祐貴]
シャツ:SHAREEF/19,800円(税込)
ジャケット:ato/85,800円(税込)
パンツ:WYM LIDNM/5,500円(税込)

スタイリスト 西脇智代
メイク 松山麻由美

[木下彩音]
スタイリスト AZUNA
メイク 松山麻由美

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[プロフィール]

井上祐貴
1996年6月6日生まれ。広島県出身。2017年第42回ホリプロタレントスカウトキャラバン審査員特別賞受賞。2018年ブロードウェイミュージカル「ピーターパン」でデビュー。2019年「ウルトラマンタイガ」主演に抜擢。主な出演作に、連続ドラマ「ひまわりっ宮崎レジェンド」、映画『劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』(20)、オトナの土ドラ「13(サーティーン)」、『NO CALL NO LIFE』(21)など、『明け方の若者たち』(22)が控える。


木下彩音
2000年2月21日生まれ。京都府出身。身長156㎝。血液型A型。「第40回ホリプロタレントスカウトキャラバン」グランプリ。現在「THE突破ファイル」(日本テレビ系 木曜19時~)の突破交番シリーズに巡査役として、「めざましテレビ」(フジテレビ系 月曜~金曜5時25分~)ではイマドキガールとして出演中。出演作品には「ウルトラマンR/B(ルーブ)」(テレビ東京系)、映画『我只在乎你(WISH YOU WERE HERE) 』(19)(中国にて公開)、『記憶の技法』(20)、『ブレイブー群青戦記ー』(21)他がある。

予告編

<ストーリー>

クラスの相関図に隠された秘密―
7年前の真実に迫る“青春ミステリー”

吉原暁人25才、さえない日々を送るサラリーマン。
ある日、高校時代に想いを寄せていた石川絵莉子と、思いがけない再会を果たす。しかし彼女にとって、暁人を含めたその頃の思い出はすべて、忌まわしい“黒板事件”によって、拒絶すべき過去となっていた。そして暁人も、その頃から自分が一歩も前に進めていないことに気付く。
悪友井葉の力を借り、暁人は自分のため、そして絵莉子のために、「記憶を塗り替える」企てを進めるが…。

映画概要


【Bittersand】
6月25日(金) シネ・リーブル池袋、UPLINK 吉祥寺他、全国順次公開
監督:杉岡知哉
出演:井上祐貴 萩原利久 木下彩音 小野花梨 溝⼝奈菜 遠藤史也 搗宮姫奈 ほか
配給:ラビットハウス

公式サイト:映画『Bittersand』
公式Twitter:@bittersand_eiga
公式Instagram: bittersand_movie

©Bittersand 制作委員会

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