母を亡くしたことがきっかけで、突如、音楽の世界から失踪するも、このコンクールで再起を目指し再び舞台に戻ってきた復活をめざす元・天才少女:栄伝亜夜(松岡茉優)。生活者の音楽を掲げ、家庭と仕事を持ちながらも出場年齢ギリギリで最後の夢にかける一児の父:高島明石(松坂桃李)。人気、実力ともに兼ね備えたエリートで、新しいクラシックをやりたいという夢に向かい信念をつらぬく貴公子:マサル・カルロス・レヴィ・アナトール(森崎ウィン)。そして、コンクールに波乱を巻き起こす、今は亡き“ピアノの神様”と呼ばれるピアニストが遺した謎の少年:風間 塵(鈴鹿央士)ら選ばれし4人が、世界最高峰の国際ピアノコンクールの舞台に揃った。
突如現れた塵の演奏を聴き、関わっていく中で、ピアノへの迷いがある亜夜、自身のクラシックと恩師の指導の狭間に揺れるマサル、圧倒的な才能の壁に苦悩する明石の4人は互いに刺激し合い成長していく。孤独な戦いの中、それぞれの葛藤や背負ってきた想いを演奏に乗せ、人生を懸けて熱くぶつかりあう!
今回、劇中でコンテスタントたちの課題曲として登場するオリジナル楽曲<春と修羅>が、本日8月28日(水)より先行配信することが決定。また、“4人の天才”の<春と修羅>演奏シーンを映した特別映像も解禁!
<春と修羅>特別映像
解禁された映像では、憂いを帯びた表情でピアノを鳴らし過去の自分を回想する亜夜、笑顔で演奏を楽しむ塵、精悍な顔つきでピアノと向き合う明石、自信に満ち溢れた表情で音を奏でるマサルなど、壇上で見せる凛とした姿が映し出されている。
原作の繊細な“文章”による楽曲の表現に、映像化不可能と言われていた本作だが、河村尚子、福間洸太朗、金子三勇士、藤田真央の日本最高峰のピアニストが、それぞれのキャラクターに沿った演奏で、一音の妥協なく“音楽”を作り上げている。
オリジナル楽曲<春と修羅>がiTunes Storeほかにて先行配信☆
9月4日(水)より発売となる本作のインスパイアード・アルバムに収録された<春と修羅>。原作でも印象的に描かれ、ソロのピアノ作品に即興演奏“カデンツァ”部分があるのが特徴だ。今回配信される楽曲は、亜夜・明石・マサル・塵それぞれ全く異なる“カデンツァ”が収録され、クラシックファンはもちろんのこと、原作ファンも必聴のものとなっている。
作曲を担当した藤倉 大は<春と修羅>について「僕はまず、小説の中で<春と修羅>に関する描写のある部分を全部取り出してみようと思いました。僕はこの映画で一番のキーは恩田さんの小説だ、と思ったし、僕の書く<春と修羅>は映画音楽ではなく、この作品では映画の重要キャラクターの一人だと思う。」と<春と修羅>の重要性を語り、並々ならぬ想いで作曲したことを明かしている。
原作者の恩田 陸は、<春と修羅>を実際に耳にしたときの様子を「作曲を手掛けた藤倉さんはすごくリサーチをして『小説の中からヒントをもらった』とおっしゃっていました。私の描いた通りに創ってくださっている。」と手放しで絶賛。
ピアニストという表現の難しい役柄を繊細かつ、感情的に演じきったキャストと、各界の最高峰が揃い“本物”を追求した本作。音楽の神様に愛されるのは、誰か?4人の天才が織りなすドラマの行方に、期待が高まる!!