【詳細】映画『亜人』 千葉雄大インタビュー

Interviews 映画
2017-09-30 17:00:00
2012年より「good!アフタヌーン」で連載されるや否や、センセーショナルな設定の面白さが話題をかっ攫い、目の肥えた漫画好きを唸らせた気鋭・桜井画門による漫画「亜人」が、主演に佐藤健を迎え、満を持して実写映画化。

そして“日本版ジョーカー”とも呼べる、ヒール史に残るであろう最凶最悪の亜人テロリスト・佐藤役には「るろうに剣心」以来2度目の共演となる綾野剛。原作でも人気の高いキャラクター、厚生労働省・亜人管理委員会の戸崎優役には玉山鉄二。さらに、城田優、千葉雄大、山田裕貴という実力派イケメン俳優陣が、綾野剛演じる佐藤と行動を共にする亜人チームとして出演していることでも話題に。

人類を守りたい亜人と、人類を破壊したい亜人が永遠に戦い続ける、誰も見たことのない≪エンドレス リピート バトル≫に終止符が打たれる時がくるのか…!2017年、邦画最高峰のスタッフの技術と、ストイックに役を行きるキャスト陣の魂による、新感覚エンターテインメントが誕生だ!

そんな話題作で佐藤の思想に共感し、仲間になるメカに強くハッキングを得意とする亜人・奥山を演じ、数々の出演作で時には甘いセリフで女の子たちを虜にする王子様、時には戦略を駆使し戦局を操る頭脳派学生などその都度違った顔を見せてくれる千葉雄大に、本作の魅力や、クールな役所、プライベートでも交流がありつつも初共演となった綾野剛とのエピソード、さらに自身のファッションについてなど、盛りだくさんの豪華インタビューをお届け!
Q.まずは、原作は読まれましたか?

千葉雄大(以降:千葉):「漫画自体は知っていましたが、読んだことはなくて。なので出演が決まってから読ませていただき、原作と映画のお話が少し違っていたり、奥山のキャラクターの絵と僕とが違っていたりしたので、どうアプローチするかよく考えました」

Q.本作に出演する上で準備したことは?

千葉:「この作品の魅力の一つ<アクション>を僕の場合はほぼない故に、共演者の皆さんとは少し熱量が違ってきてしまう、ということが凄く嫌だったので、現場では常に心の中で、熱くひたすら熱くという気持ちを持ち続けるというのは、大事にしていました」

Q.完成した映画を観た感想は?

千葉:「僕も亜人ではあるのですが、肉弾戦というのがない役だったので、アクションシーンいいな〜って思いながら現場でも共演者の方たちを見ていたんです。現場で見ている時も、ものすごい迫力で、でも出来上がった映像を観て、亜人だけが出現させられる黒い“IBM”のCGが織り混ざって、亜人とシンクロしているっていう、さらに物凄いものがプラスされてカッコよくって。現場でも十分カッコよかったシーンなど実際に完成して映像として観ると、さらに凄みが加わって物凄い迫力だなって思いました。

Q.完成した作品を観て、改めて好きなシーンは?

千葉:「アクション作品ということもあって、使用されている音楽がどれも凄くカッコいんですよ。特に、IBMが出てくる時のEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)っぽい音楽、あそこのカウントが結構好きです」

Q.原作の奥山と実写の奥山で、異なるが故に大変だったところは?

千葉:「原作は原作の、実写は実写でのそれぞれに面白さがあると思うので、原作通り全く同じにしようという考えはなくて。僕が演じた上でできることは何かってよく考えていました。アジトとかで亜人チームと一緒にいることが多いので、その中での立ち位置とか振舞い方を僕はどうするか、僕には何ができるのか、考えていました」

Q.奥山を演じる上で意識ことは?

千葉:「(奥山は)これといって何か目的がある感じでもなく、淡々と何を考えているか、佐藤や他の仲間の亜人とは違ってサイコパスな感じでもない、“無”というか“個”がない感じで。だからその場その場の流れにあった考え方をして動く、ということは意識していました」

Q.無になる事は難しいと思いますが、無になるためにしたことは?

千葉:「感覚的なことなんですかね。(奥山が)結構一人でメカをいじったりするシーンが多かったので、淡々と気味悪く見えてもいいのかなって思って演じていました。奥山に関してはちょっと原作と違っているので、現場で監督から変更点をもらって変えた部分もあったり、その都度“奥山”という人間を構築していきました」

Q.その場で変えるのは大変だと思うんですが、どんな風にその場に合わせていく能力を身につけたんですか?

千葉:「身についているかどうかは分からないですけど、もちろん自分なりの考えとかやりたいこともありつつ、言われたことに対してそれとどう折り合いをつけて、アプローチしていくのかっていうのは意識してやるようにはしています」
Q.奥山に似ている、または重なる部分はありますか?

千葉:「僕、割と淡々としているって周りから言われます。楽しい?って(笑)楽しい時とかでも言われたりして、「いや、全然楽しいです」って返したり(笑)」

多分、奥山はただただ生きていくのは上手いタイプだとは思うんです。(映画では)そんなに深く奥山の詳細は出てきませんが、亜人・佐藤の呼びかけに対して、その場所へ行ったのか、とか。一見そんなの関係なくフラフラ来たように見えるけど、それなりの理由があって来たんだろうし。その場その場で顔を変えていくのが奥山にはあって。」

Q.車いすに乗って自ら操作するシーンがありますが、今まで操作を経験したことがあったのでしょうか?

千葉:「今回の作品で乗ったのが初めてです。電動タイプなんですが、よく小回りが効く分、操作に慣れていないとガクガクって。なので、スムーズに動かしつつちょっと不気味に動かせるように、撮影の合間などに乗せてもらって、スタッフさんが仕事をしている間を通って操作の練習をさせてもらいました」

Q.撮影現場についてはいかがでしたか?

千葉:「和気あいあいとした感じでした。みんな円になって待ち時間とかお話していたり!」

Q.初共演となる綾野さんとは?

千葉:「個人的にはご飯に連れて行ってもらったりもしていたので、今回お仕事をご一緒できて嬉しかったです。撮影現場では、お仕事の話、共通の友人の話をしながら過ごしていました」

Q.綾野さんからアドリブを返してもらって嬉しかったとお聞きしたんですが、同じシーン内で演じる上で、綾野さんと話し合って決めた事などはありましたか?

千葉:「本番前に何回かテストを重ねるので、そこで言っていただいたりとか。あとは、特にこれっ、というものがあるわけではなく、誰かがこうしたらこうしようかとか決めていった感じで、みんなで一丸となって創っていきました」

Q.お芝居をしていて、こういう所が勉強になったとか感じたことはありましたか?

千葉:「綾野さんは、体作り一つとってもひとつの作品に対して物凄く情熱を注ぐ方で、命を削ってるなって思うくらい、今回間近でその情熱を感じられて凄く良い刺激になりました。そういう姿を見て勉強になりましたし、それでいて気さくに話しかけてくれる器の大きい方だなって、改めて思いました。自分も歳を重ねて、後輩たちも増えてきているので、僕が感じた綾野さんの役者としての情熱や、人間としての器の大きさなど伝えられたらと思っています。本当に綾野さんの姿は、凄く大きくて一つ一つのどれもが勉強になったと感じられました」
Q.鍛えている姿も現場でずっと見ていた、ということですよね?

千葉:「鍛えてましたね。直前に鍛えると本当に変わるんですよ。(筋肉が)大きくなって現場に向かわれる姿は、本当に凄みが増してカッコよかったです」

Q.千葉さん自身は今まで肉体改造とかは?

千葉:「そんなに激しいかはわからないですけど、一度だけありました。「水球ヤンキース」という作品で、水球って水中でやるハンドボールのようなものなので、プレイ中は基本的にプールの中で足が底についていない状態なので、撮影中は共演したみんなとずっと立ち泳ぎ、ボールを投げる&取る、泳ぐとドラマが出来上がるまでには、かなり鍛えられました」

Q.皆さんは体を鍛えて撮影に挑まれたそうですが、原作の奥山はぽっちゃりな体系ということで、千葉さんは特に体を絞って撮影に挑まれたりとかはなかったんですか? 逆に奥山に近付けるためにいっぱい食べるようにしたとかは?

千葉:「僕、元々わがままボディなので、全く何もしてなくって(笑)。鍛えるということもなく、本当に体当たりでアクションをしていた皆さんには申し訳ないですよね。

綾野さんに亜人チームのみんなでお寿司に連れて行ってもらったんですが、綾野さんは体作りのためにストイックに限られたものしか口にしていなかった中で、僕たちは横で「美味しいです」って綾野さんの分まで頂いていました(笑)」

Q.綾野さんたちが過酷に減量している目の前で千葉さんたちは優雅に好きなものを(笑)?

千葉:「そうなんですよ。外でお昼を食べれる機会があって、平埜生成くんとOLのランチみたいに美味しいねって食べてました(笑)。でも、本当に控室にはサラダチキンとか、低カロリーのゼリーとか、そういうのがたくさん置いてありましたね」
Q.出演作が続いていますが、今回の「亜人」撮影中の時は何か他の作品と同じ時期に撮影されていたものはありますか?

千葉:「『リライフ』ですね」

Q.全く違うストーリですが、今回のように撮影が重なっている時は、どのように役の切り替えをして現場に臨まれるのでしょうか?

千葉:「あまり気にならないんです。家で台本を読んでいる時に他の台本があるとその時は気になったりはしますが、現場の雰囲気も違うし、一緒にやる方も違うので、現場に一旦入ってしまえば、自分で切り替えようとかしなくても自然に切り替わる感じですね。一つ一つを一生懸命に挑んでいるので、他の役を引きずったことはないですね」

Q.なにか、心掛けてしていることもなく?

千葉:「例えばそんなにセリフがない役から、セリフが豊富な役へといく時とかは、「これから、話すぞ!」と、走る前の準備運動みたいな、体を温めたりとかはします。でも、機械的な所はあるかもしれないです。エンジンをかけたてふかす時みたいな、グッとギアを上げる車みたいな。もちろん逆にスッとクールダウンも出来る、そういうスイッチみたいなものはあると思います。きっとON・OFFははっきりしてますね」

Q.何役くらいなら、掛け持ちできそうですか?

千葉:「いやでも、そんなにやったことないですよ、ほんとに(笑)。でも今、同世代で頑張っている子とか、それこそ年下の子でも凄くって、この間聞いたら「今、5役やってるんですよ」って言っていたり。そういうのを聞くと、2役とかで音を上げていてはダメだなって思いますし、5役でもトライしてみたいですね。それこそ、有難い話しですし」

Q.今後挑戦したい役は?

千葉:「やったことない役とかまだまだあるので、色々とやってみたいです。今作では、IBMと動きなどをシンクロさせるようなシーンがあったりするんですが、僕の役ではなかったので、出してみたかったですね」


[ファッションについて]



Q.亜人のイメージ的にブラックのIBMがでてきたり、戦闘服が黒だったり黒のカラーイメージが強いですが、千葉さん自身黒系の洋服は着られますか?

千葉:「最近、黒はよく着ますよ!モノトーン結構多いですね」

Q.好きな洋服のスタイルは?

千葉:「なんでも着ますが、パンツはゆるくてTシャツをタイトにINしたりとか。あと、これからの時期なら、ちょっとタートルとか長めのシャツとか。結構飽き性なので、あまりモノトーンのものばっかだと、突飛に柄ものとか、刺繍が入ったものとかをプラスしてコーディネートしたりしています」

Q.最後に、女の子に特に注目してほしい本作の見所や、読者の皆さんへメッセージをお願いします。

千葉:「<亜人>は惹き込まれていくと思います。音楽と映像をリンクさせて、すごく心拍が早くなるような演出がありつつも、お話し的には善悪があるようでない、考えさせられる、そういう人間模様とかも面白いと思います。

圭とおばあちゃんとの関わり合いとか、うるっとくる場面もあったり。緩急がある作品に仕上がっているので、女の子でも十分に楽しんでもらえるんじゃないかなって思います。出演している僕の視点からもとてもカッコよく仕上がっているので、その映像と音楽とを最高の状態で見られる大スクリーンの映画館で<亜人>の世界観へ入り込んでください!」
<ストーリー>
病気の妹を救うために研修医となった永井圭はある日、事故で死亡。しかし直後、生き返る。
命を繰り返す新人類=“亜人”と発覚し、崩れ去る圭の人生。

国家に追われ続け、非人道的な実験のモルモットとなってしまう。
そんな圭の前に突如、人類に牙をむく亜人最凶のテロリスト【佐藤】が現れる。
自分の運命に葛藤する圭は、佐藤が描く亜人の未来に共感できないでいた。
やがて始まる、佐藤による衝撃の国獲りゲーム。
衝突する人類と亜人、そして亜人と亜人。
【絶対に死なない男】と【絶対に死なない男】の終わることなき
【エンドレス・リピート・バトル】が始まる。
亜人たちは、永遠の命をどう生きるのか—?

[プロフィール]


千葉雄大
1989年3月9日生まれ
宮城県出身
<主な出演映画>『黒崎くんの言いなりになんてならない』『殿、利息でござる!』(16)、『ReLIFEリライフ』『帝一の國』『兄に愛されすぎて困ってます』(17)。10月2日からNHK連続テレビ小説「わろてんか」10月16日からCX「民衆の敵~世の中、おかしくないですか !?~」に出演


映画概要


【亜人】
2017年9月30日(土)全国東宝系にてロードショー
出演:佐藤健 玉山鉄二 城田優 千葉雄大 川栄李奈 山田裕貴 
浜辺美波 品川祐 / 吉行和子 / 綾野剛
原作:桜井画門(講談社「good!アフタヌーン」連載)
監督:本広克行 
脚本:瀬古浩司、山浦雅大

[HP] 映画「亜人」公式サイト

[Twitter] @ajin_movie

Ⓒ2017映画「亜人」製作委員会 Ⓒ桜井画門/講談社


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