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【詳細】映画『ストロベリームーン余命半年の恋』　當真あみ・齋藤潤 Wインタビュー

【詳細】映画『ストロベリームーン余命半年の恋』　當真あみ・齋藤潤 Wインタビュー

2025-10-15 18:29:00

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2023年に刊行され、ティーンを中心に「令和イチ泣ける」と大きな反響を巻き起こした芥川なお氏のベストセラー小説「ストロベリームーン」。幅広い世代から支持される話題の純愛小説がついに実写映画化された。
タッグを組んだのは、『余命10年』（22）や『いま、会いにゆきます』（04）などの脚本を手がけてきた“ヒューマンドラマのレジェンド”岡田惠和と、『美しい彼〜eternal〜』（21）などで新進気鋭の若手実力派監督として注目を集める酒井麻衣。新しいコラボレーションが、純愛物語を重厚なヒューマンドラマへと昇華させ、余命わずかの女子高生が一生分の恋にまっすぐ向き合う姿、そして彼女を支え、共に生き、成長する人々との交わりを、美しい映像とともに力強く描いている。
子どもの頃から病気がちで、家の中で過ごすだけの日々を送っていた桜井萌。そんな彼女の夢は、好きな人と一緒に見ると永遠に結ばれるという６月の満月「ストロベリームーン」を自分の誕生日に見ること。しかし、15歳の冬に、医師から余命半年を宣告される。家族が悲しみに暮れるなか、萌は“運命の相手”を見つけて高校に通うことを決意。入学式当日、クラスメイトの佐藤日向に突然告白し、二人は徐々に距離を縮めていく。そして迎えた６月、ついに萌は誕生日に「ストロベリームーン」を見に行く夢を叶えるが、その日以降、音信不通となってしまう。萌が消えた理由とは。そして13年後に明かされる、萌の思いとは……。

―本日はよろしくお願いいたします。今放送中の「ちはやふるーめぐりー」でも共演されていらしたかと思いますけれども、お二人の初対面の際の印象を是非教えてください。

齋藤潤(以下、齋藤)：衣装合わせの日に初めてお会いしたんですが、僕は少し人見知りなところがあるので、すごい緊張しました。でも、今作とドラマ「ちはやふるーめぐりー」でもご一緒して、映画の撮影現場とドラマの撮影現場で違った関わり方というか、いろんな一面を知ることができて新鮮な気持ちで撮影に入れました。

―撮影やご取材などでご一緒する中で、當真さんに対して印象が変わったりだとか、こんな意外な一面あるんだといったことはありましたか。

齋藤：そうですね。2作品とも主演としてみんなを引っ張ってくれて、本当にかっこいいなと思います。

當真あみ(以下、當真)：潤くんは、最初会った時、ものすごく礼儀正しかったのを覚えています。でも実際に歳は1つしか変わらないんです。
とてもしっかりしてて、ちゃんと周りが見えているなっていうのは、撮影始まってすごく感じました。
スタッフさんと積極的にコミュニケーションを取っていたりなど、小さなところに気遣いができる姿がすごく素敵だなって思いました。

―岡田さん（脚本：岡田惠和）が書かれた脚本を最初に読んだ時、この作品の魅力をどんなふうに感じたのかというところを聞かせてください。

當真：岡田さんの作品は、人と人の繋がりや感情の動きをすごく繊細に丁寧に、でも温かく描かれている作品が多いイメージがありました。
そしてこの『ストロベリームーン余命半年の恋』もまさにそうで、登場人物たちの気持ちの変化もすごく細かく描かれてますし、それぞれが持つ気持ちが誰かに向けた温かく優しいものであるということが表現されていて。
そんな作品に出演させていただけることはすごく嬉しかったです。

齋藤：そうですね。原作を読んだ時には、きゅんきゅんしたり、純粋で心洗われる感じがしたのですが、脚本を読んだ時には、文章なのに人の温かさが感じられて、登場人物全員がさらに人間味のある素敵なお話しになっていて読んでいて、撮影がとても楽しみになりました。

―ご自身の役についての第一印象を聞かせていただけますか。

當真：脚本を読んだ時私が演じる萌は、すごく自分の気持ちに素直で、まっすぐで、少し天然っぽいところがあるような、天真爛漫な女の子だなっていう風に思いました。

齋藤：僕もそうですね。日向の優しさと純粋さ、そして物事に誠実に向き合う姿や素直な可愛らしいところなど、たくさんの魅力を感じました。とにかく日向役をりやりたい気持ちが大きかったですし、実際に演じられることに対しての嬉しさもすごく感じてました。

―手を繋ぐ瞬間や一緒に音楽を聞くときなど、かわいらしいシーンもたくさんありましたが、お二人にとってここが1番キュンとしたなっていうポイントはありましたか。

當真：キュンとした部分は、手を繋ぐところです。

―あのタイミングっていうのは、當真さんご自身のタイミングだったんですか。それとも酒井監督から、「このタイミングで、小指からいってみようか」といった演出だったんですか？

當真：麗ちゃんと2人で立てた作戦をベースにしているんですが、手を繋ぐためにわざわざ口で言うのは難しいと萌が言ったら、麗ちゃんが「歩いてる時に手を近づけて、ちょっとあててみるとかどう？」といった会話をしてて・・・麗ちゃんとの会話はそこまでだったんですけど、日向くんにも実践してみるとうまくいかなくて、でも、思い切って、この感じになりました。

― あの時はかなり萌の心境に沿った演出だったのですか？

當真：そうですね。小指を掴むっていうのは監督の演出でした。

齋藤：実はデートシーンは結構アドリブが多くて、台本にも、〜をしている3人とか、その声に反応している3人など、おおまかにしか書かれていなくて。
現場でも監督に具体的にこういうことをしてくださいというのはなくて、セリフや動きは段取りでやってみたりというのが多かったです。
その中で手をつなぐシーンは、僕もすごいキュンとしました。
あとは授業中に、今日一緒に帰ろうと書いてあるメモを渡すシーンも、僕の憧れのことができたなって思いました。

― じゃあ、ちょっと自分自身とちょっと重ねるというか・・・:

齋藤：ちょっと僕のやりたいこと叶えすぎちゃったな、と思ってます。

― 同級生たちとの友情も、すごい素敵だなと思ったんですけれど、撮影中こんなお話をしていたとか、こんなエピソードが思い出に残ってるなどがあれば教えてください。

當真：撮影がずっとロケで泊まりだったので、休みの日もあったりすると、みんな結構出かけてました、撮影の休憩時間に「どこ行ったんだけど。」みたいな会話をよくしてたなっていう記憶があります。

齋藤：あとは、萌ちゃん、日向、麗、フーヤン、カワケンの5人が集まる最後のシーンが終わった後に、みんなでプリクラと写真を撮ったのも良い思い出です。現場でカメラが回ってない時や、お芝居をしてない時も、ずっと話をしながら過ごしてました。

當真：潤くんプリクラ3回撮ってたよね(笑)

齋藤：僕は、東京と静岡で行ったりきたりもしていましたし、滞在もそれほど長くはなかったんですけど、何故かたくさん撮っちゃいました。でもその分、すごくいい思い出です。

―酒井監督（監督：酒井麻衣）が、さすがだなと思う演出はありましたか。

當真：ほんとに映像が綺麗だなって、過去の作品を見て思っていました。演出もカメラの位置に対して、もう少しこういう角度でやってほしいという細かいところから、例えば萌ちゃんがこうやってる方が可愛く見えるなど動きの面でも、細かい演出がたくさんありました。

齋藤：僕もクランクイン前に監督とお話する時間をたくさん作っていただいて、日向として何を1番大切にするべきかみたいなものをしっかりお伺いできました。日向くんの萌ちゃんに対する目線を大事にしてほしいと言ってくださったので、僕もそこを大切にしながら演じてきました。あとは、現場で質問をした時にもすごい丁寧に答えてくださって、それぞれの役にもすごい寄り添われてる方ですし、本当にかっこいいなって思いました。

―お互いの演技を受けてどんなことを感じたのかもお伺いしたいのですが、齋藤さんは當真さんが演じる萌について。當間さんのお芝居を受けて、思いがけない感情が溢れてきたとか、そういう瞬間などはありましたか。
逆に當真さんは齋藤さんのお芝居を受けて、日向から思いがけない感情が溢れていたとか。そういうシーンがあれば聞かせてください。

當真：私は、日向くんの真っ直ぐで優しいところを、潤くんが.最大限に出してお芝居に乗せて届けてくれていたと思います。例えば、ひまわりを病室に持ってきてくれるシーンがあるのですが、そのシーンでは実際に2人がいた距離は離れてはいたんですけど、周りの皆と一緒に汗だくになって、泥だらけになりながら手を振ってくれる姿を見た時、自然と涙が出てきました。残り2日で撮影終わるぐらいの時だったので、この撮影期間で潤くんが積み重ねてきたお芝居の全てが出ていたなというくらい、すごく思い出に残ってます。

―素敵なシーンですよね、あのシーン。

齋藤：日向は萌ちゃんの病気のことを知ってから、初めて萌ちゃんに会えた時だったので、久々に会ったことに加え、萌ちゃんが乗り越えてきたことや、向き合っているものに自分も最大限向き合わなきゃいけないと思っていたと思います。僕も演じながら、外から萌ちゃんを見た時にはすごく、すごく感動しましたし、会えたことの嬉しさとか、幸せな気持ちで溢れたお芝居ができたなと思っています。
それも全てあみちゃんのおかげです。

―齋藤さんも當真さんの演技を受けて、ちょっと思いがけない感情が溢れたとかありました？:

齋藤：そうですね、萌ちゃんが、病気であるという真実を知る前までは、日向の中で好きという感情はあっても、果たしてなぜ自分なんだろうって思ったりすることもありました。
だから萌ちゃんと会えなくなってしまった時に浮かぶ萌ちゃんとの思い出は、ものすごく大きかったです。だから久しぶりに萌ちゃんに会えた時には、こんなに感情がかき立てられるものなんだと感じました。

―日向くんは、モノローグで「恋は人を成長させるのか。」と言っていましたが、実際に恋って人を成長させるんだって実感した部分ってありますか？:

當真：成長したというか、萌の変化した部分で言うと、1番は残りの時間を精一杯生きたいと前向きに考え直せたところかなと思います。
それがもう、この物語の1番の原動力といいますか、日向くんに出会ったことで、萌は高校に行こうって決意することもできましたし、日向くんは止まってしまっていた歯車を動き出させてくれた存在だと思います。

齋藤：萌ちゃんの病気ということもあって、さらに恋愛や愛の意味を深く知れたな気がするというのはあります。恋が愛に変わる瞬間といいますか、そういったことがこの作品ですごく描かれてるような気がしています。

―では最後にこの作品の見どころを教えてください。

當真：この作品はメインは高校生二人の恋愛を描いてるんですけど、その一方で、13年後の大人になった今でも思い続けている一途な姿もしっかり描かれています。15歳のあの時思ってたことが今まだ心に残り続けてるっていうのは、すごく大きな思い出だなと思うので、皆さんもご自身の中の大切な思い出も確かめながら、この映画を楽しんでもらえたらと思います。自分の中での1つ大切なものがまた1つ浮かんできたりもするのかなと思うので、ぜひ楽しんでください。

齋藤：高校生の恋愛のお話しですが、周りの家族や友達など全てのキャラクターの優しさや温かさにもぜひ注目していただきたいです。
あとは限られた時間をどう過ごせるのかというメッセージ性もあると思うので、皆さんの日常をより大切に感じてもらえたら嬉しいなって思います。

―本日はありがとうございました。

＜プロフィール＞
【當真あみ／桜井萌役】
2006年11月2日生まれ、沖縄県出身。
2021年、CMにてデビュー。翌年、テレビドラマ「妻、小学生になる」(22/TBS)にて初出演を果たす。またアサヒ飲料「カルピスウォーター」14代目TVCMキャラクターを務め脚光を浴びる。
主な出演作品には、大河ドラマ「どうする家康」(23/NHK)、「最高の教師 1年後、私は生徒に◼される」(23/NTV)、映画『かがみの孤城』(22/原恵一監督)、映画『おいしくて泣くとき』(25/横尾初喜監督)、
映画『雪風 YUKIKAZE』(25/山田敏久監督) 、連続ドラマ初主演である「ちはやふるーめぐりー」(25/NTV)がある。
さらに来年は主演映画「終点のあの子」（1月23日公開）、劇場アニメ「パリに咲くエトワール」などがある。

【齋藤潤／佐藤日向役】
2007年６月11日生まれ。神奈川県出身。
2019年デビュー以降トリリオンゲーム」(23/TBS)、「生理のおじさんとその娘」(23/NHK)、「９ボーダー」(24/TBS)ほか多数のテレビドラマに出演。映画作品では『カラオケ行こ！』
(24/山下敦弘監督)、映画『室井慎次』二部作(24/本広克行監督)、などに出演し注目を集める。また、第16回TAMA映画賞『最優秀新進男優賞』、第48回日本アカデミー賞『新人俳優賞』、
第37回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎新人賞に史上最年少で受賞するなど2024年度だけで計5本の新人賞を獲得。連続ドラマ「ちはやふるーめぐりー」(NTV)に出演。

【作品情報】
原作：芥川なお「ストロベリームーン」（すばる舎）
脚本：岡田惠和
監督：酒井麻衣
音楽：富貴晴美
出演：當真あみ齋藤潤／杉野遥亮中条あやみ
池端杏慈黒崎煌代吉澤要人
伊藤健太郎泉澤祐希池津祥子橋本じゅん
田中麗奈ユースケ・サンタマリア
配給：松竹
（C）2025「ストロベリームーン」製作委員会
公式サイト：https://movies.shochiku.co.jp/stmoon-movie/