【詳細】映画『近畿地方のある場所について』のせりん インタビュー

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2025-08-07 18:00:00
書店に並ぶ“なにか気になる”あの表紙を、あなたも一度は目にしたことがあるだろう。普通に見えて普通じゃない、どこか異質で不思議な違和感...それは、発行部数70万部を突破し、いま日本全国で話題沸騰中の小説「近畿地方のある場所について」(著者・背筋/KADOKAWA)だ。2023年1月、Web 小説サイト・カクヨムに第一話が投稿されると、「これは本当に虚構のストーリー?」「その場所は実在するのではないか」...など様々な反響がSNSで拡散され、小説の世界観に引きずり込まれた読者の間で、熱を帯びた議論が巻き起こり、瞬く間に大注目作として2,300万 PVを超えるヒットを記録。同年8月に単行本化されるや、たちまち人気が爆発。日本全国の書店でベストセラーの棚を独占し、「このホラーがすごい!2024年版」で堂々の第1位を獲得するなど、今もなお読者を魅了し続ける異色作がついに実写映画化!映画『近畿地方のある場所について』は、今夏8月8日(金)全国ロードショー!

これまでのキャリアの中でも異色の役どころに挑戦となる、菅野美穂と赤楚衛二をW主演に迎え、『ノロイ』『貞子 VS 伽椰子』『サユリ』の鬼才・白石晃士が監督を務める。さらに監督の大ファンであり、著作への影響も受けているという原作者・背筋も自ら脚本協力として参加する。

今回本作で、怪異に巻き込まれた大学生・目黒を演じた【のせりん】を直撃!本作が映画初出演ながら、オーディションで圧倒的な演技を披露し、白石監督の“一目惚れ”で出演が決定したという。特殊メイクや動物に囲まれるシーンに挑戦した感想や、完成した映像を観て恐怖を感じたシーン、好きな都市伝説のほか、SGS読者に向けて原宿周辺で好きな場所や、ホラー映画の克服方法、これから芸能界を目指す方に向けたアドバイスも語ってくれた!
Q.映画『近畿地方のある場所について』へののせりんさんの出演が発表され、期待コメントが多数寄せられています。ファンの方々からの反応をどのように受け止めていますか?

のせりん:「楽しみ!」というコメントやメッセージをたくさんいただきました。僕はあまりエゴサーチ(※インターネット上で自分自身に関する情報を検索すること)をしないので、世間一般の意見はわからないのですが(笑)、周りの方からは好反応で嬉しかったです。
Q.怪異に巻き込まれた大学生・目黒役を演じるために、特殊メイクで肌を汚い感じにしていましたが、やってみていかがでしたか?

のせりん:初めての特殊メイクだったのでドキドキしていたのですが「こんなにリアルにできるんだ」と思いました。液体を肌に塗って乾燥させると、皮膚が縮まってシワシワになるんです。特殊メイクをすると本当に元気がなくなって、暗い感じになってしまいました(笑)。

Q.眼鏡や衣装などビジュアル面で、ご自身の意見が反映された部分はあるのでしょうか?

のせりん:眼鏡や時計など小道具がたくさんあって、リュックサックや靴などもいろいろ身につけてみました。スタッフさんと相談しながら選んでいって、面白かったです。

Q.普段ののせりんさんとは、全く違う印象でしたね。

のせりん:そうですね。でもこの作品に限らず、ドラマや映画の衣装は僕が普段着ないようなものが多いかもしれません。みんなが着ていそうな服というか、お馴染みの洋服を着られるのはすごく嬉しいです(笑)。

Q.普段はおしゃれな格好をされていますよね。

のせりん:奇抜なものが好きなんです。普段あまり目にしないような衣装や小道具がズラッと並んでいると、逆に「どれがいいんですか?」となってしまって。基本的にはスタイリストさんにお任せすることが多いのですが、この作品は相談しながら決めました。
Q.完成した映像を観ていかがでしたか?

のせりん:怖かったです。僕はホラー映画が苦手なので、手で顔を隠したり、耳をふさいだりしながら観ました。音楽や音の怖さや、 映像ならではの気味悪さがありました。暗闇を歩く音やギシギシした音も怖いし、山から聞こえてくる声も想像していたのと全然違っていて。「嫌だな、怖いな」と思いました。

Q.特に恐怖を感じたのはどのシーンでしょうか?

のせりん:たくさんあるのですが、ビックリさせられるシーンが苦手で。赤い服を着た女が(赤楚衛二さん演じる)小沢の肩に手を置くシーンにもすごく驚きました。モキュメンタリー映像も、昔のビデオの質感がすごく再現されていて。「怖そうなシーンが来そうだな」と思い、顔を手で覆って待ち構えていたのですが、「来ないのか!」と思ったシーンもありました(笑)。作中に出てくる「見てはいけない動画」も怖すぎて、視界を覆う形でなるべく小さな画面で観ました。
Q.リアリティのあるシーンばかりでしたよね。お芝居でもリアリティが求められたと思うのですが、白石監督とはどんなお話をされていましたか?

のせりん:目黒がインタビューを受けるシーンを初日に撮影したのですが、初日から「もっと自然に、もっと間が開いてもいい、もう台本を忘れて」と言われて、本当に取材を受けているような気持ちになりました。「普段喋っている感じで、たまたまカメラが回っているように」とご指導をいただいたのを覚えています。

Q.難しかったですか?

のせりん:自分としては、結構やりやすかったかもしれません。どちらかというとカロリーを使う役のほうが緊張したり、カメラを意識してしまったりするタイプなので。ナチュラルなお芝居は意外と向いているのかなと思いました。
Q.菅野美穂さんや赤楚衛二さんと共演されていかがでしたか?

のせりん:お2人とのシーンは一日だけだったのですが、すごく優しくしていただきました。菅野さんは本番が始まる本当に数分前までいろいろ喋って盛り上げてくださって。「そうなんだー、あれ知ってる?」みたいな話をたくさんしてくださって、すごくありがたかったです。

Q.フランクに接してくださったのですね。

のせりん:僕が緊張しすぎないように、この後撮るシーンの前とは思えないぐらい和やかに接してくださいました。
Q.怪異に巻き込まれた目黒はお寺の住職さんの勧めで、アパートの部屋で猫やハムスターを飼って、動物に囲まれるシーンもありました。撮影してみていかがでしたか?

のせりん:猫が部屋に3匹いて、撮影で動物を触るのが初めてだったので「鳴き声が入ってしまうのではないか」とずっと思っていて。動物は段取りとテストと本番とで思い通りの動きをしてくれないので、どうやって撮るんだろうと思っていたのですが、いざ撮影が始まるとすごくお利口でした。最初のほうは猫たちがニャーニャー鳴いてしまって「ごめんね、ごめんね」と言っていたのですが、トレーナーさんから「飼い主の気持ちになって、猫たちに対して強めに接して大丈夫です」と言っていただいて、そこからはスムーズにできました。僕は犬派なのですが(笑)、猫たちをちゃんと触れたし、すごく可愛かったです。

Q.本作は都市伝説・怪談・UMA・オカルトといったあらゆる「コワい」を体感できますが、のせりんさんはお好きですか?

のせりん:僕、都市伝説が結構好きで、UMA(未確認生物)やUFO、ピラミッドやツタンカーメン、モアイ像にも興味があって、子どもの頃からミステリー・マガジンを読んでいました。世界の都市伝説、謎や不思議はすごく好きなのですが、「日本人形の髪が伸びていく」とかジャパニーズ・ホラーは身近に感じてしまうから苦手かもしれないです。
Q.SGSは15歳から25歳までの原宿系ファッションが好きな女の子が読者です。原宿周辺や都内で、好きな場所や思い出の場所はありますか?

のせりん:原宿、渋谷は中学生の時から通っています。昔はとりあえず、竹下通りを歩くだけで満足していました。最近、カラフルな原宿が再燃していて熱いなと思います。直近の思い出で言うと、裏原宿に「C30」というお店があって、古着と自社のオリジナルブランドを販売していて、高校生ぐらいの時から通い始めて、今もよく行っています。

Q.10代の読者も多いですが、振り返ってみてどんな10代を過ごしていたと思いますか?

のせりん:10代の頃は「住んでいるのではないか」というくらいよく原宿に行っていました。原宿の若者文化を経験できてよかったなと思います。

Q.本作やドラマ『僕達はまだその星の校則を知らない』に出演されて、のせりんさんの俳優業での活躍にも注目が集まっています。今後、のせりんさんはどんな役をやってみたいですか?

のせりん:今までは今回の目黒のように暗めな役が多かったのですが、ドラマ『僕達はまだその星の校則を知らない』では、目黒とは違ったキャラクターを演じています。今後はハツラツ系の、それこそ原宿系のマインドの元気な役をやりたいですね(笑)。ポジティブな役をやるとまた新しい自分に出会える気がするので、明るい役もやっていきたいです!
Q.8月8日(金)に映画が公開されますが、この夏やりたいことはありますか?

のせりん:川に行きたいですね。海ももちろん大好きなのですが、今ドラマの撮影中で、日焼けをしたらいけないなので、川に行って涼みながら水を感じて、冷たい川の水と山の空気に癒されたいです。

Q.菅野さんや赤楚さん、のせりんさんなどキャストの方々のファンで、この作品に興味があるけれど、ホラー映画は苦手、という方も多いです。怖い場面の多い作品ですが、のせりんさんの考えるホラー映画の克服方法があれば教えてください。

のせりん:怖さは耳をふさいでいれば大丈夫です(笑)。耳の穴を開けたり閉じたりというのを「怖いシーンが来そうだな」と思ったらやるといいと思います。なるべくちゃんと見てほしいですけどね(笑)。
Q.作中に登場するモキュメンタリーパートは「本当にあるのではないか」と思うくらいリアルで、観終わった後も怖さが続く作品です。怖さを紛らわすためにはどうしたらいいと思いますか?

のせりん:時間が解決というか、時が経つのを待つしかないですよね(笑)。

Q.「あのシーンはどういうことだったんだろう?結局どうなったんだろう?」と考察したくなる作品ですが、その点はいかがでしょうか?

のせりん:考察したくなったら、もう一度この作品を観に行きましょう!あとは、観た後に考察し合えるように誰かと一緒に観に行ってください!

Q.モデルや俳優、YouTuberなど、芸能界を目指す読者も多いのですが、ご自身が芸能界に入ってよかったことを教えてください。

のせりん:僕はテレビっ子ではあったのですが、昔から芸能界を夢見ていたわけではなくて。小さい頃から漠然と、いわゆるサラリーマン以外の仕事につけたらなという気持ちでこの世界に入りました。今となってはとても自分に向いているなと思うし、楽しくやれているのですが、やはり同じぐらい悩むこともあるし、大変なこともたくさんあります。毎日仕事が始まる時間も終わる時間も違うので、寝不足になってしまうこともあるのですが、退屈せずにこの仕事を楽しめています!
Q.撮影で少し遠くに行ったりもされていますよね。

のせりん:そうですね。ロケで東京から出られる機会もたくさんあって、頑張れば撮影の合間に観光もできるので、そういうところも楽しいです。僕は東京から出るとまずはご飯を楽しみたいタイプなので、長野県に行った時はお蕎麦も食べたし、諏訪でうなぎも食べたし、撮影がお休みの日に観光して、リフレッシュしています。

Q.これから芸能界を目指す方に向けて、アドバイスをお願いします。

のせりん:難しいですね。一度この世界に飛び込んでみるのはいいと思います。正直、辞めようと思えば辞められる仕事というか、全部自分次第なので、自分がやりたいと思ったらいいところまでいけるかもしれないし、しんどいと思ったら一旦お休みしてまた再開できればいいし、それでも無理だったら辞めて他の仕事をすればいいし。このくらいの気持ちで始めてみるのもいいと思います。

Q.「芸能界を目指して頑張ってきた経験は、ほかにも生かせるよ」ということですね。

のせりん:まさにそれを言いたかったです(笑)。ほかにも生かせることが絶対にあるので、小さなことから始めてみたらいいのではないかと思います。

Q.YouTubeやInstagramを始めてみるとか。

のせりん:そうですね。ただ、やはり今の時代、顔を出して活動するのは簡単なことですがリスクもあるので、それをわかった上で、ネットリテラシーをしっかりと勉強してから始めてみるのがいいと思います。

Q.ありがとうございました!


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[プロフィール]
のせりん
2003年3月25日生まれ、東京都出身。
高校在学中にファッションモデルとして活動を開始し、多数のメディアやSNSに登場。
個性的で自由なファッションセンス、ライフスタイルを発信し、唯一無二の存在感を持ち、俳優・モデルの枠を超えて活動の幅を広げる新進気鋭の表現者、『次世代のニューアイコン』である。
2023年には「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(日本テレビ系)で連続ドラマ初出演。2024年にはドラマ「さっちゃん、僕は。」(TBS)、「毒恋〜毒もすぎれば恋となる〜」(TBS)に出演し、俳優としても活動の幅を広げている。
ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」(カンテレ・フジテレビ系)が放送中。
2026年公開予定の深川栄洋監督によるオリジナル映画『あなたの息子ひき出します!』への出演も決定。

ストーリー

「行方不明の友人を探しています。」・・・から始まる衝撃展開の連続!これは、あなたを“ある場所”へと誘う、近畿の禁忌の物語。

行方不明になったオカルト雑誌の編集者。彼が消息を絶つ直前まで調べていたのは、幼女失踪、中学生の集団ヒステリー事件、都市伝説、心霊スポットでの動画配信騒動など、過去の未解決事件や怪現象の数々。彼はなぜ消息を絶ったのか?いまどこにいるのか?同僚の編集部員は、女性記者とともに行方を捜すうちに、恐るべき事実に気がつく。それらの謎は、“近畿地方のある場所”へとつながっていたのだった・・・。すべてが白日のもとに晒された時、衝撃の結末が待ち受ける。

本予告


映画概要


【近畿地方のある場所について】
8月8日(金)公開
原作:背筋「近畿地方のある場所について」(KADOKAWA)
出演:菅野美穂 赤楚衛二
監督:白石晃士
脚本:大石哲也 白石晃士
脚本協力:背筋
音楽:ゲイリー芦屋 重盛康平
主題歌:椎名林檎「白日のもと」(EMI Records/UNIVERSAL MUSIC)
配給:ワーナー・ブラザース映画

公式サイト:映画『近畿地方のある場所について』
公式X:@kinki_movie

©2025「近畿地方のある場所について」製作委員会

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