【詳細】映画『水の中で深呼吸』八条院蔵人 インタビュー

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2025-07-25 21:00:00
『猿楽町で会いましょう』『うみべの女の子』主演の石川瑠華が “言葉にならない想い” と向き合う高校生役を熱演し、大河ドラマ『べらぼう』 、『新幹線大爆破』出演の中島瑠菜ら若手キャストも好演した映画『水の中で深呼吸』が、7月25日(金)より新宿シネマカリテ・シネ・リーブル池袋他全国公開。

水泳部に所属する、高校1年生の葵(石川瑠華)。 理不尽な上級生からの嫌がらせに耐えながら、黙々と練習に打ち込む日々を送っている。そんな葵には、誰にも言えない、もうひとつの悩みがあった。同級生の水泳部員・日菜(中島瑠菜)に惹かれる気持ちを持て余していたのだ。 “普通” とは何か、“自分らしさ” とは何か。悩みを抱えながら生きている全ての人へ向けた物語だ。

今回本作で、葵の幼馴染で、葵と同じ水泳部の昌樹を演じた【八条院蔵人】を直撃!出演が決まった時のお気持ちや、群馬県でのロケで思い出に残っていること、昌樹の魅力、完成した作品を見て青春らしさを感じたシーンのほか、ご自身にとっての青春時代や、原宿周辺や都内で好きな場所、自分らしくいられるなと思う瞬間など、気になる素顔が垣間見えるお話も盛りだくさん♪
Q.出演が決まった時のお気持ちを教えてください。

八条院蔵人(以下、八条院):オーディションを受ける前から、安井祥二監督の作品を拝見して、親しみを感じていました。この作品に携わりたいと思っていたので、すごく嬉しかったです。

Q.監督のどんな作品をご覧になったのでしょうか?

八条院:ショートフィルムで「スイート」というバレリーナのお話を拝見したのですが、映像の色味が綺麗で、描写が優しいんです。監督自身が優しい方で、今回僕の演じた昌樹という役柄に対しても「昌樹はこういう性格で、こういう考えをしてるのではないか」と現場で寄り添ってくださって。監督の温かさが作品に出ていると思います。
Q.群馬県でのロケで、思い出に残っていることを教えてください。

八条院:宿のおかみさんがすごく優しい方で、料理も美味しくて。撮影期間の3週間で仲良くなりました(笑)。「おかわり大丈夫?」と気遣ってくださったり、夜遅くまで撮影して帰ってきたら「おかえり!」と言ってくださったり。アットホームな宿でした。

Q.撮影中の思い出で、印象に残っていることを教えてください。

八条院:台本をいただいてから、(石川瑠華さん演じる)葵と水泳の練習を一緒にしていて。葵が飛び込みをするシーンがあって、僕の演じた昌樹は飛び込むシーンはないのですが、昌樹として飛び込む練習をたくさんしました。
Q.後輩たちに、アドバイスをたくさんする役どころでしたね。

八条院:撮影の休み時間とかセットチェンジの時に、お互い飛び込む練習を見てもらって、葵と助け合ってアドバイスをしていた記憶があります。水泳を習ったことはないのですが、プールに友達とよく行っていたので、泳ぐのは得意なほうです。

Q.練習をたくさんして、泳力が上がったなどはありますか?

八条院:今回泳ぐシーンは台本には書かれてないのですが、みんなを見守る先輩の役なので、昌樹として全部の種目をできるようにならなきゃと思って。たくさん練習して、飛び込みとバタフライができるようになりました。
Q.昌樹のどんなところが魅力的だと思いましたか?

八条院:生きづらさを抱えているところですね。言いたくても言えないことってたくさんあるなと思っていて。本当のことを言ったらどうなるんだろう、今までの関係性が壊れてしまうかもという恐怖とか。葵との描写にも描かれていると思うのですが、それを素直に出せない不器用さは、昌樹にしかないものだと思います。
Q.完成した作品を見て、青春らしさを感じたシーンについて教えてください。

八条院:物語終盤で、1年生と2年生がメドレーリレーで対決するシーンはすごく青春だと思います。同じ部活の仲間だけどライバルというあの熱さは、あの時期にしか出せないなと思って。先輩の言葉も理解できるけれど、自分たちにも内に秘めた思いがあって。でもそれを先輩に言えないという、そういうジレンマを抱えながら対決に挑むシーン。すごく青春だなと思いました。
Q.八条院さんにとっては、青春時代はいつだったと思いますか?

八条院:高校時代です。高校で部活に入るまでは、ダンスをしたことがなかったのですが、通っていた学校が世界大会で連覇する強豪校で、世界に行ってみたいなと思い、ダンス部に入部しました。踊ることが好きだったので、3年間ほぼ休みなく、365日ダンスをして。

部員が100人以上いる中、先輩たちと切磋琢磨して、褒めていただいたり怒られたりもしながら、20名しか出られない大会の選抜メンバーに入ることができ、3年生の時にアメリカで開催されたダンスの世界大会で優勝させていただいた経験は、かけがえのない青春です。

Q.アメリカの大会に出場して、世界のレベルを感じてみていかがでしたか?

八条院:世界の国々から500チームくらい集まっていて、日本とは全然違う雰囲気でした。踊りが始まる前も終わった後も、みんな場を盛り上げるというか、とにかく歓声がすごいんです。その大会に愛をぶつけているというか、出場しているみんなをリスペクトしていて、声援がすごくて。僕たちが踊り終わった後も、廊下を歩くたびに英語で「今のすごくよかった!」とフランクな感じで話しかけてくださって嬉しかったです。海外の方々のすごいところだなと思いました。

でも僕自身が英語で「あなたもすごかった」と言うのは恥ずかしくて。今思えば誰かに「すごくよかった!」と言えていたらなと思います。
Q.本作は、デンマーク日本映画祭で最優秀男優賞を受賞されましたが、どんなところが海外の方から評価してもらえたと思いますか?

八条院:水の中の描写だったり、葵が浮いているシーンを上から映していたり、観ているだけで心が穏やかになるというか。

この映画の印象は、人を好きになるとか、自分が思っている気持ちを純粋に持ち続けるとか、そういう繊細な部分が安井監督の優しさで映し出されているところだと思います。決して激しいシーンがたくさんあるわけではないですが、自然と胸が熱くなるというか。

デンマークの方々に「自分らしさみたいなものを持ってもいいんだな」とか「学生時代にこういうもどかしいことがあったな、そういう時代があったな」と思い出してもらえたから、評価していただけたのかなと思います。
Q.SGSは15歳から25歳までの原宿系ファッションが好きな女の子が読者です。原宿周辺や都内で好きな場所や思い出の場所はありますか?

八条院:僕、本当にインドアなのですが、昔ながらの喫茶店でナポリタンを食べるのが好きなので、喫茶店巡りをして、ナポリタンの美味しいお店をチェックしています。

Q.ナポリタンの麺の太さとか、味付けにこだわりがあるのでしょうか?

八条院:麺の太さは大事ですね。僕は中細麺が好きです。トマトソースは滑らかな味付けで、ソーセージはちょっと柔らかめが好きです(笑)。

Q.ファッションサイトなのですが、今日(※取材日)の衣装はどんなイメージで選んだのでしょうか?

八条院:シックな衣装や、色味のある衣装を他にも用意していただいたのですが、今日は僕がデニムの気分だったので、デニムのセットアップにしました。青で爽やかですし、柄も可愛くて。

Q.「水の中で深呼吸」だから水色なのでしょうか?

八条院:確かにそうですね (笑)。ありがとうございます。
Q.高校生の青春を描いた作品ですが、高校生のうちにやっておいたほうがいいと思うことについて教えてください。

八条院:僕の高校時代は部活ばかりで、友達と遊びに行くことがあまりなく、夏祭りや花火大会にも行ったことがなくて。お祭りや花火は高校を卒業した後も毎年開催されますが、高校時代にしか感じられないことがあると思います。友達と遠出したり、映画を観に行ったりと、高校生のうちにそういう経験をするのはすごく素敵だと思います。僕の分までやってほしいです(笑)。

Q.最後に、読者に向けて見どころを教えてください。

八条院:僕自身高校時代に、素直に人に思いを伝えることとか、気持ちを表に出すことがあまり得意ではないほうでした。でも今になって、できなかったことを受け入れられるようになったからこそ、昌樹を演じられたと思います。葵や昌樹たちの繊細なやり取りを見て、自分らしく生きることとか、自分らしくいられることを、少しでも自分のこととして感じてもらえたら嬉しいです。そのままでいることってすごく素敵なんだなと、心のどこかで思っていただけたら。
Q.ちなみに八条院さんは、何をしている時が一番自分らしいなと思いますか?

八条院:カメラの前に立っている時です。写真を撮ってもらったり、映像で映してもらったりしている時ですね。

Q.もともと写真に写ったりするのはお好きだったのでしょうか?

八条院:もともとあまり慣れていなかったのですが、この仕事を始めてから、カメラの前に立って、世の中の物に残るところに存在している自分のほうが自分らしくいられる感覚になってきました。

Q.芸能界に入ってよかったな、このお仕事を始めてよかったなと感じているのですね。素晴らしいですね。

八条院:すごく感じています。ありがとうございます。


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[プロフィール]
八条院蔵人(はちじょういんくろうど)
1999年6月28日生まれ、京都府出身。
主な出演作に、舞台「パンドラの鐘」(2021)、「正三角関係」(2024)、ドラマ「大奥 Season2」(2023)、「帰ってきたらいっぱいして。」(2023)、映画『こころのふた 雪ふるまちで』(2024)、『リライト』等がある。2021年から2022年にかけてはドラマ『仮面ライダーリバイス』にてレギュラーキャストを務めた。
特技のダンスでは国際大会 「American Dance Drill Team National/International」に日本代表として出場し、優勝した経歴も持つ。

本予告



<ストーリー>
水泳部に所属する、高校1年生の葵(石川瑠華)。
理不尽な上級生からの嫌がらせに耐えながら、黙々と練習に打ち込む日々を送っている。

そんな葵には、誰にも言えない、もうひとつの悩みがあった。
同級生の水泳部員・日菜(中島瑠菜)に惹かれる気持ちを持て余していたのだ。
この胸の高鳴りは、友情なのか、それとも──?

ある日、日菜への嫌がらせに耐えかねた葵は、ついに上級生たちに歯向かってしまう。
その結果、葵たち1年生は、上級生と水泳でリレー勝負をすることに。

だが、実力不足の1年チームは、圧倒的に不利な状況。
葵は同級生から批判され、日菜のことも困らせてしまった。

後悔する葵を、幼馴染で同じ水泳部の昌樹(八条院蔵人)が、そっと励ます。
その存在に救われる一方で、葵は昌樹に対しても友情以上の感情が芽生え始めていることに気づき、
戸惑いを隠せない。

日菜と昌樹の間で、揺れ動く想い。
恋とは何か。友情とは何か。自分は何者なのか。

抑えていた感情は、昌樹のある行動をきっかけに、爆発する。
傷ついた友人、仲間、そして自分自身。

だけど、逃げたくない。
リレーの練習を重ねながら、葵は少しずつ自分の心と向き合い始める。

泳ぎ続けたその先で、葵が見つけた答えとは──

映画概要


【水の中で深呼吸】
7月25日(金)より新宿シネマカリテほか、全国で順次公開
監督:安井祥⼆
脚本:上原三由樹 岳谷麻日子
主演:石川瑠華
出演:中島瑠菜 倉田萌衣 佐々木悠華 松宮倫 八条院蔵人 伊藤亜里子 川瀬知佐⼦ 山本杏 森川千滉 倉林希和里 小西有也 野島透也 池上秀治 しゅはまはるみ
配給:MomentumLabo.

公式サイト:映画『水の中で深呼吸』
公式X:@mizunonaka2025
公式Instagram: @mizunonaka_movie

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