【詳細】映画『月の満ち欠け』菊池⽇菜⼦インタビュー

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2022-11-30 19:00:00
2017年に第157回直⽊賞を受賞し、累計発⾏部数56万部を超える佐藤正午によるベストセラー⼩説「⽉の満ち⽋け」(岩波書店刊)。著者・佐藤正午の最⾼傑作と名⾼い純愛⼩説が実写映画化、12⽉2⽇(⾦)に全国公開。

現代を⽣きる、愛する妻⼦を亡くした男性・⼩⼭内と、27年前にある⼥性と許されざる恋をした男性・三⾓。無関係だった彼らの⼈⽣が、“瑠璃”という名の⼥性の存在で交錯する。これは、「愛する⼈にもう⼀度めぐり逢いたい」という想いが起こした“奇跡”が紡ぐ、数奇で壮⼤なラブストーリー。

主⼈公・⼩⼭内堅(おさない・つよし)には⼤泉洋。⼩⼭内の娘と同じ名前を持つ謎の⼥性、正⽊瑠璃(まさき・るり)には有村架純。正⽊瑠璃と許されざる恋に落ちる⼤学⽣・三⾓哲彦(みすみ・あきひこ)には、単独での映画出演は初となる、Snow Manの⽬⿊蓮。⼩⼭内の妻・⼩⼭内梢(おさない・こずえ)には柴咲コウ。そして、正⽊瑠璃の夫・正⽊⻯之介(まさき・りゅうのすけ)には⽥中圭、⼩⼭内にある事実を伝える、娘の親友・緑坂ゆい(みどりさか・ゆい)には伊藤沙莉と、超豪華キャストが集結し、壮⼤な愛の物語を確かな演技⼒で彩る。監督は 『余命1ヶ⽉の花嫁』(09)、『ストロボ・エッジ』(15)他、リアルな⼈間描写と圧倒的な映像美に定評のある廣⽊隆⼀。脚本には『映画 ビリギャル』(15)、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(18)他、コメディから感動作まで幅広いジャンルを⼿がける実⼒派、橋本裕志。⽇本映画界が誇る最⾼のキャストとスタッフが集結した。

今回、本作で⼩⼭内堅の娘・瑠璃を演じた【菊池⽇菜⼦】を直撃!大泉洋、柴咲コウ、伊藤沙莉との撮影の様子や、幸せなシーンから苦しいシーンまで演じてみての感想、作中で描かれる1970年代から1990年代の世界、子供の頃の記憶、今一番愛情を注いでいるものなどについて、たっぷりと語ってくれた!
Q.小山内瑠璃はどんな女の子かについて、教えてください。

菊池日菜子(以下、菊池):いろんなことを抱えながら人生を歩んでいる女の子なのですが、家族が大好きで、お父さんとお母さんの娘でいられてとにかく幸せだ、というのが根底にあると感じました。
Q.心温まるシーンがたくさんありますが、共演者の方々との現場でのエピソードを教えてください。

菊池:大泉洋さん、柴咲コウさん、伊藤沙莉さんとのホームパーティーのシーンは、休憩中も食卓を囲んで、4人で他愛もない話をしていました。そういう時間を作っていただいたからこそ、家族団らんの自然な雰囲気が生まれたのだと思います。家族の食卓での会話のような感じで、大泉さんがすごく笑わせてくださって。それをにこやかに聞いている柴咲さんと、ちょっとツッコミを入れている伊藤さんがいて。本当に楽しかったです。

柴咲さんには私がクランクインする前の、新生児の瑠璃を抱っこしているシーンの現場を見学させていただいた時に初めてお会いしました。自分がこれから瑠璃役を演じるということもあって、あのシーンの白くてやわらかい雰囲気に感動しました。
Q.前半の楽しい幸せなシーンから一転して、後半は苦しいシーンもあったかと思いますが、役作りでどのような点を意識しましたか?

菊池:固まった役作りは正直していなくて。現場で演じながらつかんでいった部分がありました。どのシーンも難しかったですが、楽しかったシーンから一転したと思うのは、田中圭さん演じる正木竜之介と対峙するシーンです。本当にシリアスな空気の中で、自分の心拍数も上がっていた記憶があります。

Q.ご自身が出ていないシーンでいろいろなことが起こるので難しかったと思いますが、この物語を台本で読んで、うまく流れはつかめましたか?

菊池:マネージャーさんと話しながらつかんでいきました。台本を読んでから原作を読んだのですが、原作のほうが情景描写が多いので、つかみやすかったです。原作と台本で少し違うところもあるのですが、どちらもすごく面白味がありました。

小山内瑠璃は小さい頃から、自分だけではない他の誰かの人生を抱えて生きているので「1つのシーンに対しても、さらに別の感情がのってしまうのかな?」と考えて台本を読んでいました。そうすると「ここってどうしたらいいんだろう?」と考える部分がたくさん出てきて、理解するのにとても時間がかかりました。
Q.完成した作品を観ていかがでしたか?

菊池:有村架純さん演じる正木瑠璃と、目黒蓮さん演じる三角哲彦の、家でのシーンが特に好きです。月明かりに照らされながらソファーに座っているシーンなど、映像としての美しさがあります。一本の映画で感じられるものがすごく多くて、観終わった後の余韻がすごかったです。

Q.大泉さんは今回28歳、36歳、47歳、55歳と、4つの年齢を演じ分けていますが、大泉さんの演技を見て勉強になったのはどのような点ですか?

菊池:「ここからここまでのシーンを撮る」と決まっているなかで、写らない部分の芝居をすごくしっかり構築されていた印象があります。こういう動きをしたらつながる、というのを提案してくださることが多くて、私自身すごく救われましたし、勉強になりました。他の現場でも、こういうアプローチの仕方をしていこうと思いました。
Q.今、若者の間で昭和レトロや平成レトロが流行っていて、本作でも1970年代から1990年代の世界が描かれています。菊池さんは、こうした時代の雰囲気についてどう思いましたか?

菊池:劇中でウォークマンを使ったのですが、洋服にはさむタイプのウォークマンで、ボタンが付いているだけで、私が知っているウォークマンとは全く違っていて。制限された機能の中で趣味を楽しんだり、友達とコミュニケーションをしたりしていて、羨ましいなと思いました。「Remember Love」など、80年代を感じられるジョン・レノンさんの曲が出てきますが、今まで知らなかった曲を聴けたのも新鮮でした。
Q.「前世の記憶」がテーマですが、ご自身は子供の頃の思い出で、記憶に残っていることはありますか?

菊池:初めてお手伝いをした時のことを覚えています。お味噌汁の具材を母が全部煮込んで、出汁もとって、あとはお味噌を入れるだけという状態にしてくれていました。母に「お味噌をといてみて」と言われてお味噌をといて、そのお味噌汁を家族みんなに出す時に「日菜子が作ったよ」と言ってくれて。「ほとんどお母さんが作ってくれたのに、そんなことを言ってくれるの?」と思い、母の優しさを感じた記憶が、今でも鮮明に残っています。

Q.大泉さん、柴咲さん演じる小山内夫妻から、たっぷりと愛情を注がれたという役どころですが、菊池さんご自身が今一番愛情を注いでいるものはありますか?

菊池:家族は、愛情を注ぎたい存在です。まだ小さい姉弟がいて、よしよしと愛でられるので(笑)、惜しみなく愛を伝えていこうと思います。

Q.最後に、公開を楽しみにしている読者にメッセージをお願いします。

菊池:観終わった後に希望が感じられる作品です。「生まれ変わり」というものを、自分が今置かれている状況に落とし込んでみて楽しむのも良いと思いますし、「生まれ変わり」というものが存在するかもしれないと思うだけで、救われることもきっとあると思います。この作品を観て、希望を感じていただけたら嬉しいです。

ありがとうございました。
ヘアメイク:猪股真衣子(TRON)
スタイリスト:松川総

衣裳クレジット:
ワンピース ¥41,800
ニット ¥15,400
カーディガン ¥41,800
全てジョン スメドレー(リーミルズ エージェンシー)

靴 ¥79,200
パラブーツ(パラブーツ青山店)


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[プロフィール]
菊池日菜子
2002年2月3日生まれ、福岡県出身。西日本鉄道グループのCM「幸せのそばで」篇(19)で注目を集め、タマホーム「走る少女」篇(20)など数々のCMに出演。主な出演作に、「私はいったい、何と闘っているのか」(21)、舞台「醉いどれ天使」(21/演出:三池崇史)、King Gnu「雨燦々」MVなど。

<ストーリー>

“もう一度逢いたい”と願う純粋な想いが、27年の時を超えて奇跡を起こす––
仕事も家庭も順調だった小山内堅(大泉洋)の日常は、愛する妻・梢(柴咲コウ)と娘・瑠璃のふたりを不慮の事故で同時に失ったことで一変。
深い悲しみに沈む小山内のもとに、三角哲彦と名乗る男(目黒蓮)が訪ねてくる。事故に遭った日、小山内の娘が面識のないはずの自分に会いに来ようとしていたこと、そして彼女は、かつて自分が狂おしいほどに愛した“瑠璃”という女性(有村架純)の生まれ変わりだったのではないか、と告げる。
【愛し合っていた一組の夫婦】と、【許されざる恋に落ちた恋人たち】。
全く関係がないように思われたふたつの物語が、数十年の時を経てつながっていく。
それは「生まれ変わっても、あなたに逢いたい」という強い想いが起こした、あまりにも切なすぎる愛の奇跡だった——。

本予告


映画概要


【月の満ち欠け】
12月2日(金) 全国公開
原作:佐藤正午「月の満ち欠け」(岩波書店刊)
主演:大泉 洋
出演:有村架純 目黒 蓮(Snow Man) 伊藤沙莉 / 田中 圭 柴咲コウ
菊池日菜子 小山紗愛 阿部久令亜 尾杉麻友 ・ 寛 一 郎 波岡一喜 安藤玉恵 丘みつ子
監督:廣木隆一
脚本:橋本裕志
音楽:FUKUSHIGE MARI
劇中曲:John Lennon「Woman」(ユニバーサル ミュージック)
製作:「月の満ち欠け」製作委員会
配給:松竹株式会社

公式サイト:映画『月の満ち欠け』
公式Twitter:@eiga_tsukimichi
公式Instagram: @eiga_tsukimichi

©2022「月の満ち欠け」製作委員会

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