【詳細】映画『メタモルフォーゼの縁側』⾼橋恭平インタビュー

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2022-06-17 18:00:00
2017年に連載が始まって以降、じわじわと話題を呼び「このマンガがすごい!」「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」など数々の漫画賞を受賞した鶴谷香央理の漫画「メタモルフォーゼの縁側」。同作の実写化が決定し、2022年6月17日(金)に全国公開。

主人公の佐山うららは、周囲に馴染めずひとりこっそりとBL漫画を読むことを毎日の楽しみにしている17歳の女子高生。もうひとりの主人公・市野井雪は、夫に先立たれ孤独に暮らす75歳の老婦人。雪がキレイな表紙に惹かれて買った漫画がBLだったことをきっかけに出会ったふたりが、一緒に漫画を読んで、一緒に笑って、一緒に泣いて、時には激論を交わし、BLで繋がったふたりが育む年の差58歳の友情と挑戦が描かれる。

うららを演じるのは芦田愛菜。2010年に「Mother」(NTV)で脚光をあび、以降俳優として数々の最年少記録を塗り替え、数々の映画、ドラマ、CM などで活躍する国民的俳優。

雪を演じるのは日本を代表する名優・宮本信子。数々の映画賞に輝いた経歴を持ち、近年では『STANDBY ME ドラえもん 2』(20/声の出演)、『キネマの神様』(21)など精力的に活動している。

うららの幼なじみ・河村紡には⾼橋恭平(なにわ男⼦)、うららと雪が⼤ファンの⼈気BL作家・コメダ優には古川琴⾳、雪のなじみの印刷所のおじさん・沼⽥には光⽯研と、幅広い世代の個性豊かなキャスト陣がうららと雪の友情物語を頼もしく⽀える。

今回、本作で【河村紡】を演じた⾼橋恭平を直撃!主人公のうららとは、幼いころから同じ団地に住む幼馴染で、お互いを“うらっち”と“つむっち”と呼び合う気心知れた間柄。「こんな幼馴染いたらいいな」と思うような、明るくて優しくて素直な子犬系男子だ。そんな紡について高橋は、自分自身と重なる部分があり「演技としてやりやすかった」反面、監督には「恭平っぽさも出してほしい」と言われ「演じない難しさ」を感じたという。また、高橋自身が高校生の時に熱くなっていたものや、YouTubeチャンネル「Johnny's Gaming Room」がきっかけで増えた宮田俊哉(Kis-My-Ft2)らとの繋がり、今後演じてみたい少女マンガのキャラクター、道枝駿佑、大橋和也、藤原丈一郎ら「なにわ男子」メンバーとの意外な関係など、ファン必見の秘エピソードも盛りだくさん♪
Q.2020年のドラマ「メンズ校」と同じ狩山俊輔監督の作品ですが、ご一緒されていかがでしたか?

高橋恭平(以下、高橋):こちらとしてはすごくやりやすかったし、気軽に話せました。2回目だからこそ、芝居というものに監督と一緒に向き合えたというか。初めてご一緒する方だと、恥ずかしかったり緊張してしまったりで、あまり芝居のことを聞いたりなどできないのですが、1回目をやっている分、どういう方かわかっているので、監督が話しかけて、緊張をほぐしてくれました。「こうやってやり取りするのが芝居なのかな」という余裕が持てる作品でした。

Q.高橋さんから監督に質問したことや、相談したことはありますか?

高橋:リュックの持ち方や背中の見せ方、紡が泣いているシーンなどです。一番紡の感情が変化するのが泣いているシーンなので、そこは相談しました。

Q.今回演じた紡は高校生の役ですが、高橋さんご自身が高校生の時に熱くなっていたものはありますか?

高橋:高2の終わりや高3くらいの時に「ジャニーズの仕事が楽しいな」と思うようになりました。中3から高1くらいの時に事務所に入って、ホンマに1、2年くらいは何も思わず、言われたことをやっている感覚でした。そこから「楽しい経験をしているんだ」「誰もができないことをやらせてもらっているんだ」と思うようになり、ジャニーズにちゃんと向き合うことができたかな。
Q.今、ご自身が夢中になっているものや熱くなれるものはありますか?

高橋:ゲームです。YouTubeチャンネル「Johnny's Gaming Room」でもやっていますが、YouTubeチャンネルができたからこそ、よりゲームで繋がれるようになりました。それこそ、(芦田愛菜さん演じる)うららと、(宮本信子さん演じる)雪がBLで繋がったみたいに、ゲームから繋がる出会いもあり、交友関係も広がるので、そういうところで言ったら一緒なのかな。年の離れた方ともゲームで出会っていますし。

Q.「Kis-My-Ft2」の玉森裕太さんや宮田俊哉さんとの繋がりは増えましたか?

高橋:ゲーミングチャンネルを通して仲良くなれたので、お下がりをいただけたり、僕が勧めたゲームを宮田君がプレイしてくれたり。基本、僕は先輩の懐に入っていくのが好きな方なので「ゲーム好きですか?」「何をやっていますか?」という会話をきっかけにすることが多いです。僕がやっていないゲームだったらそれをやってみたり、僕が勧めたゲームでやっているものがあれば感想を聞いたり。

Q.ゲームやジャニーズのお仕事など、高橋さんは熱くなれるものを見つけた側ですが、今回演じた紡は「熱くなれるものがない」という役どころでした。高橋さんから見て、彼のことをどう思いましたか?

高橋:紡は本当に「めちゃめちゃいい奴」で、「誰が見てもめちゃめちゃモテるやろうな」というか。「ザ・かっこいい」というよりは「さりげないかっこよさ」の方。「熱くなれるものがない」というのも、自分にもそういう時期があったので、自分として置き換えられますし、自分と重なるところもあったので、演技としてはやりやすかったです。「やりたいことが見つかってない」あの感じが紡なのかな。「人に尽くしてしまう」みたいな。

Q.芦田さん演じるうららとの関係もすごく素敵でした。2人の関係をどう捉えましたか?

高橋:自分は幼馴染がいなかったので、そこが役を演じるうえで難しいところでした。幼馴染がいる友達に聞いたり、想像したりしましたが、いいですよね、あの関係。恋人同士でもなく、好きな人同士でもない。でも何でも話せるというか。ホンマに気を遣わない。その場でちょろっと相談できてしまう。「話したくないことでも、この子にだったら話せる」みたいなそういう関係性がすごくいいですよね。
Q.昨年、高橋さんと同じ「なにわ男子」の道枝駿佑さんがドラマ「消えた初恋」に出演されて大きな話題になりましたが、ご自身もボーイズ・ラブ作品で同性同士の恋愛をする役に挑戦してみたいなどは考えていますか?

高橋:みっちーと僕はもともと少女マンガが好きで。BLとかもやりたい。そっち系ウエルカムなのでやってみたいですね。

Q.今回道枝さんから何かアドバイスはありましたか?

高橋:「なにわ男子」のみんなに言われたのが「愛菜ちゃんに迷惑をかけるな」です(笑)。

一同:(笑)。

高橋:あとは「頑張れよ」と言われました。僕と愛菜ちゃんとどちらが年上かわからないくらいの感じで、愛菜ちゃんに圧倒されました。「すごいな」と思いました。

Q.芦田さんの現場での様子を見て勉強になったことはありますか?

高橋:普段現場にいる時の愛菜ちゃんの立ち居振る舞いに「さすがやな」と思いました。「ホンマに17歳なのかな」というか。大人というか、どんと構えていました。

Q.撮影現場はどのような雰囲気でしたか?

高橋:ホンマに終始、撮影以外の時でも話を聞いてくれる感じでした。共演した方やスタッフさんなど、みんなが笑ってくれるんです。笑ってくれる方が多かったので、すごくやりやすかったです。

Q.作中に登場するBLマンガ「君のことだけ見ていたい」で、うららは咲良推し、雪は佑真推しでした。「咲良は繊細だけど大胆。小悪魔っぽさもアリ」「佑真は鈍感だけど優しくて筋が一本通っている」というキャラクター設定でした。もし高橋さんが演じるとしたら、どちらの役をやってみたいですか?

高橋:むずいっすよね。どっちもやりたいところではありますが、悩むな・・・。

Q.「小悪魔」か「鈍感だけど優しい」だったら、どちらがやりやすいですか?

高橋:「小悪魔」とか、僕、計算できないので(笑)。鈍感な方ですかね。
Q.完成した作品を観てどう思いましたか?

高橋:「すごく平和な映画やな。こんな映画に僕が出ていいのか」という感じです。エンドロールで主題歌が流れるのですが、うららと雪の2人が歌っていて、感動しました。

Q.ド直球のキュンキュンではない雰囲気が、すごくはまっていましたね。

高橋:久々に青春を感じられました。「こういうのも新しいキュンキュンや」と思いました。

Q.「ボーイズ・ラブもやってみたい」とのことですが、王道な「ザ・少女マンガ」みたいな恋愛作品も挑戦してみたいですか?

高橋:もちろんそうですね。やはりいろんな映画やマンガで「ザ・少女マンガ」のような恋愛作品を見てきたので。ただ、出演するとなると「なにわ男子」のメンバーの反応が怖いですね。少女マンガって「うわ!」というシーン、恥ずかしくなるようなシーンが多いじゃないですか。キスシーンとかって、絶対に終わった後いじられるんですよ。恥ずかしいので、僕は観られるのも嫌だし、言われるのも嫌なんです。「なにわ男子」のみんなが個人で言ってくれるなら「ありがとう」という感じですが、グループみんなでいじって盛り上がるんです。それが嫌。でも「やってみたい」という気持ちはあります。

Q.高橋さんはどのようなシーンに憧れますか?

高橋:少女マンガの主人公キャラって「みんなが一度はなってみたい」ような、憧れの存在じゃないですか。あんなの現実には絶対にできないので。ぜひ役でやってみたいですね。「何も取り柄がないけど、意外とここだけはかっこいい」という役をやってみたいです。何でもできる系ではなく、器用キャラがいい。なんなら陽キャより陰キャ。「眼鏡かけてます」感のある役がいいですね。地味なイケメンの方がギャップがあって、魅力的ですよね。

Q.実際に言ってみたい台詞はありますか?

高橋:一時期、練習というかノリみたいな感じで、少女マンガの台詞を鏡の前で練習していました。もし僕が演じるならNGを10回出しますね、恥ずかしくて。やってみたい気持ちはあるのですが、絶対にいろんな意味で難しい。

Q.女優さんとやり取りをするのは、まだあまり慣れないですか?

高橋:そうですね。真剣にやり取りをするならみっちーで、ふざけて練習するなら大橋(和也)君ですね。大橋君となら笑って練習できそう。

Q.今回の役で一番「自分にとって挑戦だな」と感じた部分は何ですか?

高橋:僕の中で「演じる」ということに不安があるのですが、この役はけっこう自分と重なる部分がありました。監督からは「恭平っぽさも出してほしい。演じるより恭平らしさがほしい」と言われました。「演じない難しさ」を感じましたね。以前やらせていただいた「メンズ校」の時も、監督に「台本を読みすぎて固くなる感じがある」と言われました。

Q.一番手こずったシーンはどこでしょうか?

高橋:感情が変化して、泣くシーンです。あまりしゃべらず最後にぽろっと声を発して、うららのもとから去っていく。台詞が少ない分難しかったです。

Q.今回改めて、役者としての自分の魅力、持ち味、「これを武器にしていきたい」みたいなものは見えましたか?

高橋:僕は、自分の「どこか欠けている」など見つけるのが鈍感なタイプで、相手に言われて気づく感じです。監督やスタッフさんなどには「自然な演技が上手」と言っていただきました。
Q.普段、高橋さんがお仕事やプライベートで大事にしていることは何でしょうか?

高橋:「自分らしさ」ですね。人と被るのが服に関しても、何に対しても嫌なので。あまり「人と同じ考え方をしたくない」というか。「ホンマにお前変人やな」「変わってるな」と言われるのがめっちゃ好きなんです。人と違う考え方というか、そういうところを僕は大事にしています。あとは「変わらない大切さ」。みんな変身したがりますが、顔など見た目が変わるのはいいのですが、あえて「変わらずにいたい」部分があります。

Q.演じていて、青春らしさを感じたシーンはどこですか?

高橋:学ランを着られたことが懐かしくて、エモかったです。ブレザーより学ラン派なので嬉しかったです。シーンで言うと、うららが描いた漫画を“コミティア”に購入しに行くあの瞬間が「いいシーンやな」と思いました。うららが心細くなってるところに現れる、あの「救世主」感。

Q.高橋さんご自身にとって「救世主」みたいな存在はいますか?

高橋:それこそ自分ですね。

一同:(笑)。

高橋:自分のマインドの素晴らしさ。ポジティブで「何を言われてもめげない」というか。マイナスなことを言われても違う考え方でプラスに変えるというか。そういう思考は自分自身「すごいな」と思います。

Q.高橋さんと同世代の女の子が本作を観るとしたら、見どころはどういった部分でしょうか?

高橋:友達関係は、けっこう難しかったり苦手だったりもすると思うのですが、BLがきっかけで繋がれたりもするので、友達関係に歳の差は関係ないのかな。改めて友達や親友の関係性を知れました。広いというか、深いというか。

Q.本作を「なにわ男子」の誰かに観てもらえるとしたら、誰に一番お勧めしたいですか?

高橋:・・・みっちー。いじらないし。ちゃんと答えが返って来そう。それ以外のメンバーは、気恥ずかしいですね(笑)。いらんことまで、聞いてないことまで返って来そう。みっちーに言うと、1個言うと1個返ってきます。藤原(丈一郎)氏とかに言うと、1個言うと10個返って来ます。「そんなにいいよ」という感じです。

Q.道枝君の出演映画『今夜、世界からこの恋が消えても』も7月29日(金)に公開されますよね。

高橋:楽しみです。めちゃめちゃ気になる作品。観に行きたいです。

お互い刺激し合える関係、という感じですね。ありがとうございました。

[プロフィール]
高橋恭平
2000年2月28日生まれ。大阪府出身。
なにわ男子のメンバーとして、音楽・舞台・映画・CMと多方面に活躍中。主な出演作に、ドラマ「絆のペダル」(NTV/19)、「年下彼氏」(ABC・EX/20)、「メンズ校」(TX/20)、「ジモトに帰れないワケあり男子の14の事情」(ABC・EX/21)、映画『関西ジャニーズJr,のお笑いスター誕生!』(17)、『映画少年たち』(19)など。本作がCDデビュー後初の映画出演となる。

60秒予告



<ストーリー>

17歳の女子高生と75歳の老婦人。二人をつないだのはボーイズ・ラブ。
年の差58歳。最初の青春、最後の青春。
うらら、17歳。毎晩こっそりBL漫画を楽しむ女子高生。
雪、75歳。夫に先立たれたひとり暮らしの老婦人。
ある日、ふたりは同じ本屋にいた。うららはレジでバイト。
雪はきれいな表紙に惹かれて漫画を手にとっていた。それがBLだった。
初めての世界に驚きつつも、男子たちが繰り広げる恋物語にすっかり魅了されてしまう雪。
そんなふたりがBLコーナーで出会ったとき、それぞれ閉じ込めていたBL愛が次から次へと湧き出した。
それからは雪の家の縁側にあつまり、読んでは語りを繰り返すことに。そして二人はある挑戦を決意する。

<ストーリー>
17歳の女子高生と75歳の老婦人。二人をつないだのはボーイズ・ラブ。
年の差58歳。最初の青春、最後の青春。
うらら、17歳。毎晩こっそりBL漫画を楽しむ女子高生。
雪、75歳。夫に先立たれたひとり暮らしの老婦人。
ある日、ふたりは同じ本屋にいた。うららはレジでバイト。
雪はきれいな表紙に惹かれて漫画を手にとっていた。それがBLだった。
初めての世界に驚きつつも、男子たちが繰り広げる恋物語にすっかり魅了されてしまう雪。
そんなふたりがBLコーナーで出会ったとき、それぞれ閉じ込めていたBL愛が次から次へと湧き出した。
それからは雪の家の縁側にあつまり、読んでは語りを繰り返すことに。そして二人はある挑戦を決意する。

映画概要


【メタモルフォーゼの縁側】
6月17日(金)全国公開
原作:鶴谷香央理「メタモルフォーゼの縁側」(KADOKAWA)
脚本:岡田惠和
監督:狩山俊輔
出演:芦田愛菜 宮本信子 高橋恭平(なにわ男子) 古川琴音 生田智子 光石研
汐谷友希 伊東妙子 菊池和澄 大岡周太朗
プロデューサー:河野英裕 谷戸豊 大倉寛子
製作幹事:日本テレビ放送網
制作プロダクション:日テレアックスオン
配給:日活

公式サイト:映画『メタモルフォーゼの縁側』
公式Twitter:@metamor_movie

©2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会

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