【詳細】TVアニメ「パリピ孔明」置鮎龍太郎 インタビュー

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2022-05-03 18:00:00
TVアニメ「パリピ孔明」が、アニメ「SHIROBAKO」シリーズ、アニメ「白い砂のアクアトープ」などアニメ業界でオリジナルアニメーション作品を中心に制作を手掛けてきたアニメーションスタジオ「P.A.WORKS」が初めてコミック原作のアニメ制作を手掛け、2022年4月5日(火)より放送される。

TVアニメ「パリピ孔明」の原作は、三国志の英雄にして天才軍師である諸葛孔明が渋谷に転生、そこで出会った駆け出しのアーティスト月見英子の夢を叶えるため軍師として、英子と共に音楽シーンに革新を巻き起こす姿を描いた物語。

原作は、講談社が運営する漫画アプリおよびウェブコミック配信サイト「コミック DAYS」にて2019年に連載を開始。2020年には「次にくるマンガ大賞」Webマンガ部門「U-NEXT賞」を受賞して話題となり、2021年11月には「ヤングマガジン」での連載開始まで勢力伸ばしている、いま最も勢いのある注目のマンガだ。

音楽シーンに革新を巻き起こす諸葛孔明役を置鮎龍太郎。夢を掴むために諸葛孔明と共に奮闘するアーティスト月見英子役は、演技と歌唱を分けたWキャストとなり、演技を本渡楓/歌唱をアニメ初出演の96猫が担当。MCバトル選手権3連覇を誇る“圧倒的な実力を誇るラッパー”だが、過去のトラウマからメンタルを病み現実逃避の日々を過ごしているKABE太人に千葉翔也、英子の親友でアーティスト活動をしているが葛藤を抱えている久遠七海を山村響、英子の良き理解者で、孔明が繰り出す知略計略をサポートしていく強烈な三国志オタク、渋谷のCLUB「BBラウンジ」オーナー小林を福島潤が務め、パワフルでエネルギッシュなメンバーが集結。

今回、本作で諸葛孔明役を演じた【置鮎龍太郎】を直撃!「三国志」の中での孔明の印象や、KABE太人とのバトルシーンでの“お経ラップ”の収録秘話のほか、自身の新生活の思い出や、10代を振り返ってみての感想など、素顔が垣間見えるお話も盛りだくさん♪
Q.原作のマンガはかなり人気のある作品ですが、アニメ化が決まったときどのようなお気持ちでしたか?また、原作や台本を読んでどのような感想を持ちましたか?

置鮎龍太郎(以下、置鮎):原作は読みやすい絵柄で親しみも持てるし、「色と音楽がついたらどうなるんだろう」という興味をかきたてられる作品でした。オーディションを受けるところから始まったのですが、「パリピ孔明」というタイトルのインパクトもあるし(笑)、オーディションで台詞とラップがあったので、「ハードルが高いな」というのが率直な第一印象でした(笑)。

Q.「パリピ孔明」というタイトルのチャラさと、中身の誠実さにけっこうギャップがありますよね。

置鮎:そうですね、確かに。タイトルから来るインパクトとは違う物語が始まりますものね。
Q.千葉翔也さん演じるKABE太人とのバトルシーンでの孔明のお経ラップが、すごく印象的でした。他作品の置鮎さんのラップはパリッとした印象ですが、そのラップと本作のお経ラップの違いで、意識したのはどういった部分でしょうか?

置鮎:この作品ともう一つ別の作品で、ちゃんとラップに関わったという感じです。今回MICRO(みくろ)さんにご指導をいただいたのですが、何がお経なのかが自分でもよくわかっていなくて。たぶんMICROさんが仮歌を歌ってくださっていて、それをしっかりトレースしていった感じです。本編と同じ曲がオーディションでもあって、自分の中にない引き出しなので、しっかりかみ砕いて体に入れてからオーディションに臨んだので「ぜひやりたい」と思いました。孔明役に決まって、ちゃんと全部歌えてよかったです。オーディションでは、途中で「もう大丈夫です!」と言われてしまったので(笑)。

Q.ラップというとサクサクいくイメージですが、孔明のラップはのっぺりとした感じでした。オーディション段階からお経を意識したのでしょうか?

置鮎:そうですね。いわゆる「ノリがいい」とは違いますもんね。

Q.でも、聴いてしまうようなラップですよね。オーディションの時から「孔明っぽさ」を意識されていたのですか?

置鮎:「孔明っぽさ」よりも、曲を聴いて覚えるので精一杯でした。「楽曲づくりがすべてキャラクターにマッチしていた」という感じですね。
Q.これまで歴史上の人物を数多く演じられていますが、もともと三国志や歴史ものはお好きでしたか?

置鮎:日本史も世界史も全然得意ではなくて。仕事を始めてからいろいろな役をやるようになって「関係性がやっとわかってきたな」という感じです(笑)。日本史も著名な武将は知っていますが、「誰が何をした」と言われるとピンと来なくて。「信長、本能寺で死す」みたいなそれくらいの知識しかなくて。

Q.今回「孔明が現代の渋谷に転生した」という設定ですが、実在の人物がモデルのキャラクターと、架空のキャラクターを演じるうえで、なにか意識の違いはありますか?

置鮎:「現代人が異世界に飛ばされる」というのは昔やったことがあるのですが、あまりそういう作品にご縁がなくて。今回みたいに歴史上の人物が現代に、というのは全く初めてでした。

向こうの時代の知識というのは、ほぼないに等しくて、仕事でやってもその都度忘れて行ってしまうので(笑)、今回は現代で繰り広げられるエピソードの中に、オーナーが語ってくれる三国志の知識が散りばめられていて、わかりやすく笑える作品になっているなという印象です。

Q.過去の作品で「三国志」のほかの登場人物を演じたことがあるそうですが、もともとこの役が決まる前から、「三国志」の中での孔明の立ち位置というか、印象についてどのように思っていましたか?

置鮎:相手の人物像を見て、その人の未来を見据えるところがあるのかな。この作品でも、英子に対してそういう部分を見たのかな、という気がしました。
Q.置鮎さんご自身がもし未来でも過去でも、まったく別の時代に転生できるとしたら、いつの時代に行って誰に会いたいとか、何を見てみたいなどはありますか?

置鮎:平和な時代がいいですね(笑)。今、世界中でいろいろな争いがあるじゃないですか。戦国武将とか、争いの中で男たちが群雄割拠、みたいなお話に参加することもあるのですが、その時も同じ質問をされるのですが、「平和な時代がいいですね」といつも答えるんです(笑)。かっこいい武将たちの姿が実際に見られるかどうかわからないけど、どこかで巻き込まれていく人たちもいるわけじゃないですか。そう考えると今の日本は幸せだけど、現実もなかなか見えないし、不幸な面もあるので、精神的にも幸せでいられたらいいな、と思います。

Q.演じていて楽しかったシーンや難しかったシーンはどういったシーンでしょうか?

置鮎:難しかったのはラップです。

一同:(笑)

置鮎:最初はタイトルに「孔明」とついているので、「メインキャストだから頑張らなきゃ、年上だから頑張らなきゃ」という気持ちがあり、責任感もあったのですが、「孔明は主に仕える家臣なのでしっかり主君にお仕えしてください」「先生にならないようにしてください」という指示を受けまして。「あ、そっか。俺、仕える方だった」と思いました(笑)。
Q.収録現場はどういった雰囲気でしたか?

置鮎:コロナ禍なので、かなり制限された人数で収録していました。少ないときは英子役の本渡さんと2人ということも多くて。オーナーとの場面になってからは、福島(潤)君と3人で収録し、のちにKABE太人役の千葉君が入り、みたいな。それくらいの人数がマックスですね。不用意に近づくのも憚られる感じだったので、パリピ感の全くない収録でした(笑)。本渡さんと千葉君はほぼ初めてご一緒したのですが、若いなりに経験値も高くて役作りや踏み込み方が真摯で、好感が持てました。

一応分散して収録しているので、音としては参加していますけど、大人数では全く収録していなんですよね。なのでいかにみなさんをだませるか、というところですよね(笑)。そこはスタッフさんの力で何とかなっていると思います。
Q.第1話の放映が4月5日(火)からスタートし、ちょうど新生活が始まる時期ですが、置鮎さんご自身は、春にまつわる新生活の思い出はありますか?

置鮎:地元大阪の声優の養成所に2年間通った後、今所属している事務所に入るために上京してきました。上京するにあたって初めて自分で家を探して、アパートを借りたのですが、3ヶ月くらいで「建て替えるので出て行ってください」と言われる、という洗礼を受けました。「え?3ヶ月?そんなすぐ引っ越すの?」と思いました。

Q.卒業や入学の思い出はありますか?

置鮎:高校を卒業後、週に2回、2年間通っていた養成所の卒業式で、初めて式典で泣きました。けっこう号泣しました。その時はまだ、東京に来られるとか結果は出ていなかったんですよね。

今考えたらそんなにたいしたことはしていないのですが、2年間養成所に通って、どうなるかわからないという不安もあって、「終わってしまってどうなるんだろう」という不安とドキドキと、「2年間がやっと終わった」という嬉しさがあったのかも知れないです。
Q.本作は渋谷が舞台で、オープニング映像でSHIBUYA 109が出てきます。また他にも、センター街など渋谷らしい景色が出てきます。SGSは原宿系のファッションサイトで、10代から20代までの女の子が読者層なのですが、渋谷や原宿周辺で、好きな場所や思い出の場所はありますか?

置鮎:ステージに上がるときの衣装を自分で用意することが多くて、けっこう派手めな服が好きなんですよね。そういう服を求めて竹下通りに行くなどしていました。

Q.置鮎さんご自身は振り返ってみて、どのような10代を過ごしていましたか?

置鮎:高校生まではめちゃくちゃ地味で控えめで、部活も入ってはすぐ辞めての繰り返しでした。声優の仕事を意識して、志そうと決めたのが高校一年生くらいでした。実際に資料を取り寄せて決断したのは高校三年生で、高校を卒業して養成所、という感じでした。高校卒業後に直接東京に来るのはハードルが高かったので「まずは大阪で養成所に通ってみよう」と考えていました。それが10代の一番の思い出です。

Q.置鮎さんは10代で大きな決断をされましたが、10代のうちにやっておいたほうがいいことは何だと思いますか?

置鮎:僕は地味で真面目だったので、遊び方がわからなくて。友達とつるんでいられるうちに、いっぱい遊んでおくといいかな。真面目でいるのは、社会に出てからでもできますからね(笑)。「社会に出てから遊ぼう」と思ったら、遊んでいる時間ないですからね(笑)。遊び方がわからないというのは、本当に苦痛ですよ。趣味が見つからないんです。今は余暇がありますが、40代くらいまでずっと「何して過ごす?遊び方どうしよう?」みたいな感じでした。

Q.40代で新しい自分に出会えた感じですか?

置鮎:車の免許を取ったのも遅かったのですが、車に乗って、お酒も飲めるようになって、仕事以外のところで自分の居場所を作れるようになってからかも知れないですね。「遊ぼう」というバイタリティを磨くというか、経験するというか、人と交流するスキルをもっと磨いておけばよかったです。そこがどうしても足りなくて、ポーンといろんな人の所に飛び込んでいけなかったんですよね。
Q.96猫さんの歌唱を聴いてみていかがでしたか?

置鮎:勉強不足で存在を知らなかったのですが、すごく若者に人気があって、活躍されている方なんですよね。96猫さんの歌声をずっと聴いていた方は、「パリピ孔明」を観て多分懐かしい感じになるだろうし、心に染み入るところがあるだろうな、と思います。

Q.英子のように夢を追いかけて奮闘している読者に向けて、作品の見どころや、人生の先輩としてアドバイスをお願いします。

置鮎:元気が出る作品なので、英子を通して「自分のこんな面似ているな」と思っていただければと思います。英子以外の周りにいる人たち、KABEくんもすごい資質を持っていて、大会で優勝するなどの実績もあるけど、前に出られないなど、いろんなタイプの人たちがいます。彼女たちが孔明に出会って、自分の一番素敵なところを見出してもらって、策を授けられる。読者の方々も「自分もそういうふうにのっていけるかな」という波を感じてもらえたらいいのかな、と思います。

ありがとうございました。

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[プロフィール]
置鮎龍太郎(おきあゆ りょうたろう)
1990年、声優デビュー。「地獄先生ぬ~べ~」の鵺野鳴介役をは じめ、「テニスの王子様」の手塚国光役など、人気作品のキャラクターを多数務める。主な代表作は、 「BLEACH」「トリコ」や「名探偵コナン」「Fate/Grand Order」他多数。

ティザーPV


<イントロダクション>

あの諸葛孔明が!なぜか渋谷に!!まさかの転生!!!
渋谷で出会った月見英子の歌に心を奪われた諸葛孔明は、英子の軍師として仕える。そして・・・。
天才軍師の圧倒的無双を誇る知略計略が音楽シーンに新たな伝説を誕生させる。
原作はヤングマガジンまで勢力拡大中の「パリピ孔明」を、まさかのP.A.WORKSがアニメ化。
諸葛孔明役は、三国志のキャラクターを数々と演じてきた置鮎龍太郎。
月見英子役は、本渡楓と歌唱パートはネットで絶大なカリスマ性を誇る歌い手96猫によるダブルキャスト。
予測不能の畳み掛ける驚きの知略計略。
圧倒的な心揺さぶる音楽と歌。
溢れる爽快感と止まらない疾走感で贈る、笑えて!エモい!メンタル復活系エナジーエネルギッシュTVアニメが2022年4月5日に爆誕!Let‘s Party Time.

アニメ概要


【TVアニメ「パリピ孔明」】
毎週(火) 放送中 & 毎週(木) 先行配信中
キャスト:月見英子(CV.本渡楓/歌唱.96猫)、諸葛孔明(CV.置鮎龍太郎)、KABE太人(CV.千葉翔也)、久遠七海(CV.山村響/歌唱.Lezel)
オーナー小林(CV.福島潤)
原作:四葉夕卜・小川亮(講談社「ヤングマガジン」連載)
監督:本間 修
シリーズ構成:米内山陽子
キャラクターデザイン:関口可奈味
プロップ設定:宮岡真弓、牧野博美
美術監督:東 潤一
美術設定:藤井祐太
色彩設計:江口亜紗美
3D監督:市川元成
撮影監督:富田喜允
編集:髙橋 歩
特殊効果:村上正博
音響監督:飯田里樹
音楽:彦田元気(Hifumi,inc.)
音楽制作:エイベックス・ピクチャーズ
アニメーション制作:P.A.WORKS
製作:「パリピ孔明」製作委員会

公式サイト:TVアニメ「パリピ孔明」
アニメ&コミック公式Twitter:@paripikoumei_pr

©四葉夕卜・小川亮・講談社/「パリピ孔明」製作委員会

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