【詳細】映画『旅猫リポート』福士蒼汰インタビュー

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2018-10-23 20:05:00
2018年10月26日(金)より全国公開される、映画『旅猫リポート』で心優しい青年・悟を演じ、主演を務めた【福士蒼汰】に独占インタビュー!

『曇天に笑う』『BLEACH』と主演作品が立て続き、映画界の若手俳優を代表する人気と実力を併せ持つ福士。アクションも巧みにこなしている福士だが、芝居・プライベートともに猫と触れ合う機会があまりなかったが故に、猫との演技は手探り状態だったそう。そんな福士が、猫と人間の深い繋がりを描いた本作で、ナナ(愛猫)と寄り添い生きる青年・悟として、どんな表情を魅せてくれるのか注目だ。

本インタビューでは、そんな初・猫交わりの相手となったナナとの癒しの撮影エピソードや、“ナナと旅したい国”、作品に込めたメッセージ、さらには、ファン必見なファッションのこだわり&女の子の好きなファッションについてなど、本作&ナナ&福士蒼汰の魅力を、福士&ナナの癒しの2ショット写真と共に、ボリュームたっぷりにお届けする!
Q.本作への出演が決定した時の気持ちをお聞かせください

福士蒼汰(以下:福士):「有川浩先生原作の作品は以前も出演させていただいたことがあったので、絶対いい作品になるという確信がありました。実際原作を読ませてもらうと、有川先生が「一生に一本しか書けない物語」とおっしゃっている意味が分かって、凄く感動しました。ただ猫目線でお話が進んでいくので、実写化するにあたっては「撮影はどうなるんだろう?」という不安も大きくて。自分自身犬は飼っていたことはあるんですが、猫とはこれまでちゃんと接する機会がなかったので、扱い方が全然分かりませんでした。そういう意味での緊張がありつつのスタートでした」

Q.ナナとの初対面時の印象は?

福士:「とっても可愛くて、とにかくフワフワしてる!と思いました。凄く好みのタイプだったので(笑)、ぎゅ~ってしたくなったんですが、ナナは抱っこが嫌いですぐ逃げちゃうんです。でも自分はすぐナナのことが好きになりました。ただやっぱり犬とは愛情表現の仕方が根本的に違うので、最初は結構大変でした」

Q.すぐに心が通い合ったわけではなかった?

福士:「そうです。最初の頃は犬にする感覚で顔を近付けてみたら、ぺろぺろってしてくれるかな?と思ったんです。 そしたら「嫌~!」というふうに、猫パンチされました(笑)。爪は立ててなかったんですが、肉球で思いっ切り(笑)」
Q.今まで、プライベートでも猫と触れ合う機会はあまりなかったんですね。

福士:「プライベートでは本当になくて。仕事でもCMで少しあったくらいだったので、全然接し方がわからなかったです」

Q.撮影を重ねるうちにお互いになれていく感じだったんですか?

福士:「そうです。撮影が始まって2週間くらいしてから、顔を覚えてくれたなと感じる瞬間があって。今回は車に乗って旅をするシーンが多くて、車内では基本的に2人きりなんです。しかも毎日撮影で会ってるので、だんだんと慣れてきてくれたみたいで。あとは猫のトレーナーの方がどんな風にナナと接してるのかを、常に見て勉強していました。ナナを抱っこするシーンも多かったんですが、犬とは違って、猫は首のところをつかんでもOKだそうで。皮がびよ~んと伸びてて、可愛かったです。でもやっぱり、猫は抱っことか基本的に犬と比べると好きじゃなかったりするので、難しかったです」
Q.撮影を終えて、ナナちゃんの印象は?

福士:「ナナは基本的にマイペースなんですが、撮影で決めないといけない瞬間をパって決めてくれるんですよ。目線とか含めて、やる時はやる!そんな子で。自分はナナしかしらないんですが、ナナはトレーナーさんいわく表情が豊かで、凄く動くらしくて。撮影を通していろんな表情をしてくれる子だなと自分も実感しました」

Q.撮影現場はどんな雰囲気で進んだのでしょうか。

福士:「皆がナナのために!という現場でした。ナナからいい表情を引き出そうということに向けて全員がひとつになっているような感じで、現場の雰囲気もすごく柔らかく。例えばナナが膝の上にいるシーンでも、ナナとしては膝の上に乗りたくない日もあると思うんです。そういう時はナナが居やすいように、抱っこしているような体勢に変えて話しかける。そうするとスタッフさんも「じゃあカメラこっちのアングルに変えて、カット割ります」というような。本当にナナの気分次第でその場で変わることも多かったので、他の作品とは全然違いました。

自分が主演の場合はどうしても責任やプレッシャーを感じるものですが、今回はナナという絶対的な存在がいたおかげで、逆に自分はリラックスできたんです。現場ではいつも以上に気持ちよくお芝居ができていた気がします」
Q.印象に残っているシーンをひとつ挙げるとしたら?

福士:「たくさんありますが、富士山を見るシーンは凄く綺麗でした。実はこの日、撮影をした午前中だけ富士山が綺麗にみえて、午後は雲がかかってみえなかったんです。本当にこの一瞬だけ見えた絶景で、印象に残っています。

富士山のシーンは、クランクインして1、2週間ほどたった頃に撮っていたんですが、外で初めてナナを抱っこするシーンでもあったので、飛び出してどっかにいっちゃたら怖いなって、本当にひやひやしました。

室内は抱っこが嫌だったらすぐに放せばいいんですが、外だったので「お願いだから、気持ちいいところにいて!フィットするところにいて!」と思いながら体勢を変えてみたり(笑)、セリフもあるシーンだったので、どの体勢でセリフをいうか考えつつも、ナナの居心地のいいところを探していました」

Q.ちなみに撮影現場で特にキュンとしたナナちゃんの仕草は?

福士:「色々あって迷いますが、やっぱりたまに手にすりすりしてくる時です。くねくねしながらすりすりしてくる感じがたまらなく可愛かったです。

他にはシャワーのシーンや、フェリーでのシーンの撮影時、水や風の音が怖かったらしく、普段抱っこを嫌がるのに珍しくガシっとしがみついてきて、そういうところも可愛いなと思いました」
Q.悟を演じる上で、意識したことは?

福士:「なかなかこうはなれないよなというくらい、優しい好青年です。丸くて全く角がない。最近とんがったアクション映画に出演させていただくことが多くて、こういう日常の中にいるキャラクターは実は一番難しいなと思います。キャラクターチックに演じるのではなく、見る方の想像の範囲内に収めながら悟という人をどう魅力的に映していくのかということを凄く考えました。

ただ三木康一郎監督に初めてお会いした時が、ナナとの初対面の日でもあったんです。そこでナナと接する自分を見て、監督が 「その感じいいね。福士くんの素の感じでいいよ」とおっしゃってくださって。その言葉に凄く救われました。キャラクターとして作り込むのではなく、もし自分の中に悟に似た部分が見えるならそこを最大限引き出して演じていこうかなと」
Q.ご自身的には悟との間に共通点は感じられましたか?

福士:「自分はここまで優しくていい人じゃないかもしれないです(笑)。でも彼の生い立ちや、育ってきた環境から、ここまで優しくなれたのかなということは想像できました。悟という名前のごとく、本当にいい意味でいろんなことを悟ってる人だなと。だから今回は役作りをしたというよりは、猫や人との関係性を作っていこうと考えました。ナナやハチ(幼少期に飼っていた猫)との関係性、叔母さんや学生時代 の友人達との関係性……それぞれが悟にとってどういう存在だったのかということを考えていく作業でした」

Q.悟にとってナナちゃんはどんな存在だったのでしょう。

福士:「一言で言うと家族です。元は野良猫で家族がいなかった子ですが、今はナナと悟は間違いなく家族。だからこそナナには家族がいてほしい、絶対に一人にはしたくないというのが悟の想いなんだなと」
Q.共演者の方々についての印象もお聞かせ下さい。

福士:「竹内結子さんとは今回初めてご一緒させて頂きましたが、とてもナチュラルな空気感を持たれている方でした。その場にスッと溶け込める空気を作ってくださる方なので、今回は叔母と甥という関係だったんですが、凄く自然に身内のような雰囲気を出してくださって助けて頂きました。学生時代の友人達に関しては高校パートが撮影としては一番多かったので、広瀬アリスさん、大野拓朗さんとのシーンが特に印象に残っています。皆、いい大人なんですが(笑)、制服を着て高校時代を元気いっぱいに演じたりするのも楽しかったです。この3人に限らずキャストは皆動物好きの方ばかりだったので、とても話が合いました」

Q.三木監督とのお仕事についてもお聞かせ下さい。

福士:「初対面の時からそうでしたが、いい意味で友達のように接してくださるとてもフレンドリーな監督でした。現場にピリピリした緊張を絶対持ち込まれないですし、監督自ら冗談を言って現場を和ませてくださったりしました。監督が一番のムードメイカーだったかもしれません。ただナナにはあんまりなつかれてなくて、一生懸命ちょっかいを出してもすぐに逃げられていました(笑)」
Q.高畑充希さんの声が入った完成作をご覧になっての感想は?

福士:「高畑さんの声の質、しゃべり方……全部がナナになじんでいて驚きました。最初の一言目で「わ! 猫がしゃべった!」と思ったんですが、二言目からはすっかりナナにしか見えなくて。ナナは実は男の子なんですが、少年の役を女性の声優さんがあてることがあるように、男の子なんだけどヒロイン感も出ていて(笑)、余計ナナが可愛く見えました。あとはやっぱりナナのお芝居もすごく良くて!そ こに至るまでの撮影の大変さを知っているぶん、その苦労の跡が全く見えない仕上がりにも感動しました。自分の出演している映画を観て泣いたのも初めてでした。ナナやハチのシーンはもちろん、悟の少年時代のパートは現場でも見ていなかった部分なので思わず涙してしまいました」
Q.悟にとってのナナちゃんは家族のような存在とおっしゃっていましたが、福士さんにとってのナナちゃんのような存在は?

福士:「犬を飼っていたので、やっぱりそのワンちゃんです。小1から高3くらいまで飼ってたので、ちょうど10代の頃を一緒に過ごしていた家族でした」

Q.ちなみに、福士さんはワンちゃんにその日あった事を話したりされていたんですか?

福士:「自分は、動物がいると話しかけるタイプなんです(笑)猫でも、犬でも全然関係なく話しかけてしまいます。ナナにも「今日は一日一緒だね」とか、「忙しいね」とか話しかけていました(笑)」

Q.ナナちゃんは反応してくれましたか?

福士:「無反応です(笑)だから聞きたいと思うんです、ナナの気持ちを。僕のこと覚えているのかな、顔を認識しているのかな、とか気になります」

Q.今回のインタビュー撮影でナナちゃんと一緒でしたがいかがでしたか?

福士:「わからないです。どうなんでしょうか。でも、やっぱり可愛かったです!」
Q.福士さんにとって、動物はどんな存在?

福士:「動物は憧れます(笑)。動物としての生き方がいいなと思いますし、一緒にいると凄く心が安らいで、癒されます。

動物みたいになりたいとも思います。人間って、社会性があるから、その社会性が時につまらなかったり、時に嫌に思ったりするんですが、動物はそれがないので、一生みていられるというか、一生みていても飽きないというか。社会性というよりも動物的な本能で動いているからこそ、みていて面白いなと思いますし、憧れるし、癒される存在です」
Q.もし猫を家族に向かい入れるとしたら、どんな猫と、どんな猫ライフをおくりたいですか?

福士:「やっぱりナナです。日向にキャットタワー的な高いところを作ってあげるとか。猫の気持ちいいところを探っちゃうだろうと思います。

自分が遊び場を作ってあげて、そこで猫が遊んでくれたら凄く嬉しいじゃないですか。あ!いった!あそこいってくれた!って(笑)」

Q.タイトルが“旅猫”ということで、ナナちゃんと福士さんが旅に出るとしたらどこにいきたいですか?海外でも!

福士:「どこでしょう~。ナナは怖がりで、あまり外が好きじゃないんです(笑)。だから、例えばヨーロッパの石畳の街の屋根とか(笑)」

Q.屋根ですか!?

福士:「(猫は)よく屋根とかにいるイメージで。野良とかの話かもしれませんが、(劇中で)ナナが屋根にいるシーンもあったので、屋根にいるナナが素敵だなと」

Q.一緒に何かするというよりは、みて癒される感じですね(笑)

福士:「はい。ヨーロッパでただ日向ぼっこをしているナナをみて癒されたいです(笑)」
Q.普段のファッションのこだわりを教えてください。

福士:「基本ネイビーや黒、モノトーンが多いです。本当にこれ(インタビュー日の衣装)私服なんじゃないかというくらい、ネイビーは選びがちです。あと、最近は細いパンツを取り入れようと意識しています。昔はワイドパンツとか、履きやすくて動きやすい系統が好きだったんですが」

Q.女の子の素敵だと思うファッションは?

福士:「パンツスタイルで、それこそワイド目のハイウエストのパンツに、シャツをインして着ている感じとか好きです」

Q.ストリートなカジュアルな感じですね。

福士:「可愛らしくワンピースも素敵だと思うんですが、カジュアルでシンプルなファッションの方が好きかもしれないです」
Q.最後に作品を通じて伝えたいことはなんですか?

福士:「猫の可愛さは当然のこととして、猫と人間の繋がり、人間と人間の繋がりがしっかり描かれていて、すべてが愛情でできているお話だと思います。猫とどう接するのか、大事な人とどう接するのかを見つめ直す機会になれば嬉しいです」


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[プロフィール]
福士蒼汰
1993年5月30日生まれ。
東京都出身。
初主演を務めた「仮面ライダーフォーゼ」(11〜12)で一躍人気を集め、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」(13)で主人公の初恋相手・種市浩一役を演じ、14年エランドール賞新人賞を受賞。『好きっていいなよ。』『イン・ザ・ヒーロー』『神さまの言うとおり』(14)で第38回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。その他の映画出演作に、『図書館戦争』シリーズ(13・15)、『ストロボ・エッジ』(15)、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(16)、『無限の住人』(17)、『曇天に笑う』『ラプラスの魔女』『BLEACH』(18)などがある。2019年には、『ザ・ファブル』の公開も控えている。

協力:ZOO動物プロ
ヘアメイク:髙橋幸一(Nestation)
スタイリスト:小松嘉章(nomadica)

予告編



<ストーリー>
元野良猫のナナは、交通事故にあったところを心優しい猫好きの青年・悟に助けられ、5年間、飼い猫として幸せに暮らしてきた。

とある事情でナナを手放さなくてはならなくなった悟は、新しい飼い主を探すため、ナナと一緒に、親友や初恋の人など、悟がこれまでの人生で出会った大切な人たちを訪ねる旅に出る。

それは図らずも悟の人生をふりかえる旅となる。強い絆で結ばれた一人と一匹のおかしく、切なく、あたたかい物語。旅の終わりに明かされる、悟の「秘密」とは――。

映画概要


【旅猫リポート】
10月26日(金) 全国公開!

原作:有川浩 『旅猫リポート』(講談社文庫)
出演:福士蒼汰、高畑充希(声の出演)、ナナ、広瀬アリス、大野拓朗、山本涼介/竹内結子
監督:三木康一郎
脚本:有川浩、平松恵美子
音楽:コトリンゴ
[HP] 映画『旅猫リポート』

[Twitter]tabineko_movie

[ナナのInstagram] tabineko_movie

©2018「旅猫リポート」製作委員会 ©有川浩/講談社

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