【詳細】映画『あのコはだぁれ?』渋谷凪咲 インタビュー

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2024-07-19 19:00:00
大ヒット『呪怨』シリーズを手掛け、ハリウッドリメイク版として世界中で公開された『THE JUON/呪怨』が日本人監督として初めて全米興行収入1位を獲得するなど、Jホラーを牽引し続けてきた清水崇監督。昨年、「本当に怖いホラー映画」として話題になった『ミンナのウタ』のDNAを引き継ぐ最新作『あのコはだぁれ?』が全国公開中。

本作は、とある夏休み、補習授業を受ける男女5人の教室でいないはずの“あのコ”が怪奇を巻き起こす学園ホラー。今回、映画初主演にして本格演技初挑戦となる渋谷凪咲が、夏休みの補習クラスを担当する臨時教師・君島ほのかを演じる。また補習授業を受ける生徒役には、現在公開中の映画『違国日記』で新垣結衣とダブル主演にオーディションで抜擢された早瀬憩をはじめ、宮崎駿監督作品で米アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した『君たちはどう生きるか』(23)で主人公の声優を務めた山時聡真、『るろうに剣心 最終章The Final/The Beginning」(21)でシリーズ最恐の敵・雪代縁役の新田真剣佑の青年期役を演じた荒木飛羽、Z世代から圧倒的な支持を集める若手発掘・育成プロジェクト「私の卒業」プロジェクト第5弾『こころのふた~雪ふるまちで~ 』の公開が控える今森茉耶、『孤狼の血 LEVEL2』 (21)で鈴木亮平演じるヤクザの少年時代を演じた蒼井旬らフレッシュなキャストが勢揃いした。

さらには渋谷凪咲演じる君島ほのかの恋人役で、映画『ヒミズ』で第68回ヴェネチア国際映画祭マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を日本人で初めて受賞し、近年も「サンクチュアリ -聖域- 」(Netflix /23)、「ブラッシュアップライフ」(NTV系/22)など、話題作への出演が相次ぐ俳優の染谷将太や、松尾諭、小原正子(クワバタオハラ)、マキタスポーツなどバラエティ豊かな面々も出演。

今回、本作で君島ほのかを演じた【渋谷凪咲】を直撃!オファーを受けた際の心境や、撮影中楽しかったこと、清水監督とのやり取りで印象に残っていることのほか、友達に流されていた中学生時代や、死に物狂いで頑張ったNMB48時代、もし何かの先生になるとしたら?など、ファン必見の秘エピソードが盛りだくさん♪
Q.本作が映画初主演で、清水崇監督の本格ホラー映画へのご出演ですが、オファーを受けた際の心境を教えてください。

渋谷凪咲(以下、渋谷):自分自身不安や怖さがあったのですが、2022年に上演したNMB48と吉本新喜劇 コラボミュージカルを観てプロデューサーさんが私にオファーしてくださって、アイドルを卒業したきっかけが、自分自身の新たな一面を知りたい、新しいことに挑戦したいからだったので、ホラー映画の主演という夢だったお芝居のお仕事をいただいて、皆さんを信じて頑張ろうと思いました。

最初は「私でいいんだろうか?」とも思ったのですが、清水監督と初めてお会いしてお話をさせていただいた時に、ホラーもコメディも似ているとおっしゃって。コメディはフリがあって、オチがあって、笑いになる。ホラーはフリがあって、オチがあって、怖さになる。怖いか笑いか、そこが違うだけ、と。確かにそうだなと思いました。自分が今までNMB48としてお笑いをやらせていただいてきた中で、突き詰めてきた感覚や間を信じたら大丈夫なのかと思って、安心しました。そしてこの先どうなるんだろうとか、もっと先を見てみたい、ワクワク感もあります。
Q.もともと演じることへの興味はどれくらいありましたか?

渋谷:ドラマ「だが、情熱はある」に出演させていただいた時に、お芝居は難しかったのですが、できないことに悩んでいることすら楽しいと思って、それは初めてNMB48に入った時の感覚と同じでした。NMB48では歌もダンスも苦手だったけど、すごく楽しくて11年間続けられて、自分の人生を代表する一つになったと思います。お芝居も、自分の次の人生に繋がる新たなものになればと心がときめいたので、挑戦しようと思いました。

Q.映画初主演が決まって、ファンの方からの反響をどのように受け止めていますか?

渋谷:「なぎちゃんが主演なのは嬉しいけど、ホラー映画は怖い」みたいなお声を皆さんからたくさんいただいています。今回は学校の中で起こる怖さや、皆さんの日常の中に潜んでいるものから恐怖が生まれてくるので、より身近に感じられて怖いかも知れません。「あれ?今一瞬おかしかったけど気のせいかな?」と違和感を感じた経験は皆さんもあると思うのですが、私の演じたほのか自身、そういったことが積み重なって、だんだん辻褄が合っていって、やはりこれはおかしかったんだ、と。そこから真相を追及し、恋人や生徒を守るために一人の女性として強くなっていく姿、成長する姿も描かれています。皆さんも一緒にほのかの目線で、怖がりながらも立ち向かっていただけたら嬉しいです。怖さだけでなく、ストーリー自体も楽しんでいただいて、私と一緒に夏を乗り切ってほしいなと思います。
Q.ホラー映画にはこれまでどれくらい触れてきましたか?

渋谷:私はスリリングなことが好きで、バンジージャンプやスカイダイビングも好きなんです。友達と集まって怖い話をして「キャー!」って言いながら、怖いけどドキドキ感を楽しんだり、家族で旅行に行った帰りの夜、稲川淳二さんの怖い話のCDを聞いたり(笑)。怖いけど楽しい。怖いけどワクワクしてしまうのは、ホラーにしかない魅力だと思うので、結構好きです。

Q.撮影中楽しかったことと、大変だったことについて教えてください。

渋谷:今まで映画の撮影現場の経験がなかったのでわからなかったのですが、カメラマンさん、監督さんなどいろんな担当の方がいて、今回はホラーに詳しいホラー担当の方がいました。「ギャー!」と叫んだり、気持ち悪くなって吐きそうになったりするシーンはその方が助言してくださるので「ホラー映画って、ホラーに特化した方がついてくださるんだ」と思ったら、そうではないらしくて。

一同:(笑)。

渋谷:実は清水監督の作品で普段助監督をやっている方が、すごくホラー好きでホラーの演出に長けているから、今回はホラー担当という役割を担ってくれたようで、怖さにもいろんな種類があるんだと教えていただきました。「キャー!」とおばけが出てきて怖い驚きもあるけど、違和感に気づいた時の気持ち悪さ、胃から這い上がってくる、吐き気がするみたいな気持ち悪さもあると。あるシーンでは「胃から生臭い川魚が勢いよく上がってくる感じ、口から出てきたらどう思いますか?どんな反応になりますか?体はどう反応しますか?」と独特な演出をしていただきました。ホラー担当の方がいてくださったからこそ、お芝居の中で緊迫感を感じて、実際に起こっていると信じ込んでやることができました。面白い現場というか、新しい発見の連続でした。すごく楽しかったです。

大変だったのは、人間追い詰められると狂喜乱舞というか、パニックみたいになるのを表現するところです。リハーサルを何回かやるのですが、リハーサルですべて出してしまうと声も枯れてしまうし、新鮮さもなくなってしまうので、本番にとっておきましょうということで、本番にすべてをかけるみたいな状況が結構多かったです。家で練習もできませんし、その場所に行って素直に感じたことを表現するのがベストなのかなと思って、いざ本番になって「こんな声が出るんだ」と思ったり、「もっとこうしてほしい」と監督から言われたり、それに対して一回一回全力で、本気で取り組んでいくのは大変だったのですが、自分の知らない新しい自分と出会うきっかけになりました。
Q.ほのかに共感したのはどんなところでしょうか?

渋谷:ほのかは正義感がある一方で、人に寄り添いすぎてしまって、いろいろと事件に巻き込まれていくことが多い人物です。正義感から突き進んでいった結果、誰かを傷つけてしまうこともあると思うのですが、葛藤する中でも自分を信じていくしかないというところは、今の私ともリンクしていると思います。

Q.撮影中、監督とのやり取りで印象に残っていることや、監督とのエピソードを教えてください。

渋谷:監督は面白い方です。ホラーって常人ではなかなか作れないと思うんです(笑)。あれだけの名作を作り、巨匠と呼ばれる方ですから、感覚や発言に対しても引き込まれるものがありました。話していて楽しかったですし、私がほのかとしてアイディアを出すと「確かにそうだよね」と受け入れてくださったり、「じゃあそうしてみよう」「確かにこの台詞は言いづらいよね」とか、一緒になってセッションしてくださったので、初主演でも不安はなく、わからないことがあったら監督に聞いて、逆に監督が求めているお芝居が私にとって難しい時は、一緒に気持ちを整理してくださって、表現しやすくなるまで話し合ってくださいました。本当に清水監督の作品に出演させていただいたことが夢のようで、嬉しかったです。
Q.SGSは10代から20代までの原宿系ファッションが好きな女の子が読者です。中学生の読者もいますが、ご自身は振り返ってみてどんな中学生で、どんな思春期を過ごしていましたか?

渋谷:いい意味でも悪い意味でも、友達に流されていました。友達が「これしよう」とか「これ可愛い」と言ったら真似をしたり、服も自分が着たいというよりも、友達が着ている服を真似して着るような中学生でした。そこからアイドルになって、今まで笑うか泣くかくらいの単純な性格だったのですが、いろんな感情を知って、人として成長させてもらいました。人と違うことが芸能界では個性にもなるので、人に流されずに、「自分はこれが好き」「自分はこれが嫌だ」という感覚を信じて、自分の正義みたいなものを大事にしながら突き進んでいくことが大事だと思って活動していました。中学生の皆さんは、これから大人になって大変なこともいろいろあると思うのですが、それは自分が成長できる一つのきっかけだと思うので、それすらも楽しんでもらいたいと思います。
Q.本作のキャッチコピーが「“あのコ”に見つかったら、殺される──。」ですが、渋谷さんが今まで「死に物狂い」「死ぬ気」で頑張って努力した経験について教えてください。

渋谷:やはり自分の好きなことをやるためには、嫌なこともしないといけないし、死に物狂いで取り組まないといけない場面も絶対にあると思います。でもそれはすべて将来の自分の笑顔につながると思います。アイドル時代を振り返ると、周りから常に比べられることって、人生でなかなかないじゃないですか。自分の人気に数字がついたり、目に見えてファンの方の数がわかったり、そういうのがつらい時期もあったのですが、でもやはり数だけではない。今の世の中、再生回数などいろいろな数字も大事ではありますが、私は数字や量だけでなく一人一人の方と向き合って、その方の気持ちや愛情に目を向けるようになってから、前のように傷つくこともなくなっていきました。この方々が信じてくれるからもっと頑張ろうとか、自分のことをもっと信じられるようになりました。
Q.ご自身が普段「生きていてよかった」と思うのはどんな時ですか?

渋谷:朝ごはんを食べている時です。朝日もすごく好きで、家のカーテンを開けて、朝ごはんをゆっくり食べて、コーヒーを飲むという時間が一番好きで。生きていてよかったなと思います。

Q.もし渋谷さんが何かの先生になるとしたら、何の先生になって何を教えたいですか?

渋谷:幼稚園の先生になるのが夢でした。子どもたちと一緒に、子どもたちの目線で遊べる先生になりたかったです。今回も子役の小さな男の子と撮影中ずっと遊んでいました(笑)。一緒に戦ったりして遊んでいたのですが、私の方が絶対強いじゃないですか。「えい!」とやったら「無敵グミ!」と言われて、「グミを食べたら僕は無敵なんだよ」という空想のグミが出てきたり(笑)。楽しかったですね。
Q.読者に向けて見どころを教えてください。

渋谷:「お待たせしました、今年の夏のホラーは私たちにおまかせください」とお伝えしたいです。学校やゲームセンター、家の中など、皆さんの身近なところが舞台になっています。楽しみながらも怖がっていただけたら嬉しいです。学生の皆さんはぜひお友達やカップルで観に行っていただいて、怖いからこそ「キャーッ!」と言いながらくっついてみるなど、相手と距離を縮めるきっかけにして、楽しんでいただけたらと思います。怖いですが、スクリーンには誰よりも一番怖がっている私がいます(笑)。私がそばにいるので、ぜひ一緒に楽しい夏を過ごしてくれたらと思います。

ありがとうございました。


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[プロフィール]
渋谷凪咲
1996年8月25日生まれ、大阪府出身。 2012年、大阪・難波を拠点に活動するアイドルグループNMB48の4期生として加入。 以降はグループの中心メンバーとして活動。バラエティ番組「イタズラジャーニー」(フジテレビ系)、情報番組「DayDay.」(日本テレビ系) をはじめとした多くのレギュラー番組に出演。 ドラマ「だが、情熱はある」(日本テレビ系/23)では、山里亮太が好意を抱く相手役を好演し話題に。2023年12月、NMB48を卒業し本作で映画初主演。

<ストーリー>

夏休み。 補習授業を受ける男女5人。
こ の 教 室 には 、 “いないはずの生徒” がいる──。

夏休み、臨時教師として 補習クラスを担当することになった 君島ほのか(渋谷凪咲)の目の前で、ある女子生徒が突如屋上から飛び降り、 不可解な死を遂げてしまう。実は数十年前にも同じ場所で同じ事故が起こっている事を知ったほのかと生徒たちは “いないはずの生徒=あのコ”の謎に踏み込んでいく。恋人の悠馬をも巻き込み、“あのコ”にまつわるある衝撃の事実に近づくが、その度に周囲の人間は消えていく…… 彼らを待ち受ける、予想もつかない恐怖の〝あのコ〟とは……?

予告編


映画概要


【あのコはだぁれ?】
全国公開中
出演:渋谷凪咲 早瀬憩 山時聡真 荒木飛羽 今森茉耶 蒼井旬 穂紫朋子
今井あずさ 小原正子(クワバタオハラ) 伊藤麻実子 たくませいこ 山川真里果
松尾諭 マキタスポーツ / 染谷将太
監督:清水崇
原案・脚本:角田ルミ 清水崇
製作:「あのコはだぁれ?」製作委員会
企画配給:松竹
制作プロダクション:ブースタープロジェクト“PEEK A BOO films”
制作協力:松竹撮影所 松竹映像センター

公式サイト:映画『あのコはだぁれ?』
公式X:@anokodare_movie
公式Instagram: @_s.a_n.a.__
公式TikTok: @anokodare_movie

© 2024「あのコはだぁれ?」製作委員会

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