緻密かつ巧妙な叙述トリックで読者をその世界に引き込みながらも、たった1行で事件の真相を描くという大胆な手法でミステリー界に衝撃を与えた名著『十角館の殺人』。その特異性から、長年映像化は不可能と言われ続けてきた。そして、今なお色あせることのない本作の功績が讃えられ、2023年10月に発表されたタイム誌が選ぶ【史上最高のミステリー&スリラー本】オールタイム・ベスト100に選出され、ドストエフスキー『罪と罰』、アーサー・コナン・ドイル『バスカヴィル家の犬』、スティーヴン・キング『シャイニング』、トマス・ハリス『羊たちの沈黙』など世界の名だたる作家そして名著と肩を並べる快挙を成し遂げた。
本作の映像化に挑むべく、日本が誇る精鋭制作陣が集結!
監督は、映画『ラストサムライ』(03)や『SAYURI』(05)に参加し、ハリウッド仕込みの映像演出で緊張感のある作風を得意とする内片 輝(うちかた・あきら)。以前から親交のあった綾辻へ、自ら映像化を打診し、20年間夢見たというプロジェクトの実現を果たした。脚本は、ドラマスペシャル「教習所物語」(99)で脚本家デビューし、「半沢直樹」(14)や「家政夫のミタゾノ」(16)など、大胆な構成力とエンターテインメント性をベースにした重厚な人間ドラマや、笑って泣ける人情ドラマを手掛けてきた、日本ドラマ界を代表する八津弘幸(やつ・ひろゆき)。世界中を驚かせた『十角館の殺人』が、実写映像化となって、再び日本、そして世界に衝撃を与える!