【詳細】映画『ある閉ざされた雪の山荘で』重岡大毅&間宮祥太朗 Wインタビュー

Interviews 映画
2023-12-26 17:00:00
著作の国内累計発行部数が1億部を突破した東野圭吾の長編小説『ある閉ざされた雪の山荘で』が重岡大毅主演で実写映画化。共演には、中条あやみ、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、間宮祥太朗ら超豪華キャストが集結し、1月12日(金)TOHO シネマズ 日比谷ほかにて全国公開。

本作は、“国民的作家”である東野圭吾が、1992年に発表した『ある閉ざされた雪の山荘で』の実写映画化作品。登場人物が全員役者であり、彼らが挑む新作舞台の主役の座をかけたオーディションの最終選考が、“大雪で外部との接触が断たれた山荘”という架空の密室空間で行われる設定で、書籍発売当時大きな話題を呼んだ。そんな本作で、主人公・久我和幸を演じるのは重岡大毅。さらに、共演には、中条あやみ、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、間宮祥太朗らが決定し、今をときめく同世代の人気俳優たちが大集結!彼らは、同じ劇団に所属する役者たちを演じ、一癖も二癖もあるキャラクターたちを好演している。

そして、メガホンを執ったのは、2012年の監督・脚本作『荒川アンダーザブリッジ』で注目を集めて以降、『ステップ』(20)、『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』(21)など様々なジャンルの話題作を手掛けてきた飯塚健。密室内で仕掛けられた複雑なトリック、疑心暗鬼に陥っていく登場人物たちの心情、後半にかけて怒涛の展開を見せる本作を高いクオリティで描き切り、原作者の東野にも、「トリッキーな世界観を完璧に成立させている」と言わしめた。スクリーンに映る全てが伏線。二重三重に張り巡らされたトリック。演技と嘘、そして隠された過去が交錯し、 “謎解き”の枠を超えた、衝撃のラストが訪れるサスペンス・エンターテインメントが誕生した!

今回、本作で主人公・久我和幸を演じた【重岡大毅】と、本多雄一を演じた【間宮祥太朗】を直撃!久我はオーディションに参加する俳優7人の中で唯一 異なる劇団から参加した“部外者”、本多は華と実力を兼ね備えた劇団のトップ俳優という役どころだ。出演が決まった時の気持ちや、演じるうえで心掛けたこと、印象に残っているシーン、お互い共演してみての感想など、和気あいあいとした対談インタビュー♪
Q.「全員役者、全員容疑者。」という役どころですが、出演が決まった時のお気持ちを教えてください。

重岡大毅(以下、重岡):ビックリしましたね。東野圭吾さんの作品に出られるなんて。めっちゃ嬉しかったし、キャストの方々を見て絶対にやりたいと思いました。

間宮祥太朗(以下、間宮):プロデューサーから「こういう企画で、主演は重岡さんで」とお話をいただきました。シゲとやってみたかったというのもあって、そこから原作を読みました。

Q.重岡さん演じる久我は、間宮さん演じる本多に憧れている、という役どころでした。撮影を振り返って「あのシーンよかったよ」など、印象に残っているシーンがあれば教えてください。

重岡:あのシーンよかったよ?(笑)結構ネタバレになっちゃうから難しいよね。

間宮:建物のテラスで、2人で座って話すシーンは、全体的に緊張感がある中で、リラックスした感じで話すことができてよかったです。あまり動きもなかったですし。

重岡:確かに、あそこはどういう感じでやるかワクワクしてたな。大勢に対して向き合って話すのと、2人で向き合って話すのとで違うじゃないですか。相手のことをじかに感じられるし。確かにあのシーンはワクワクしてた気がする。

Q.ご自身の役柄、人物像をどう捉えたかと、演じるうえで心掛けたことを教えてください。

間宮:本多は、役どころとしてはカリスマ性があって。ただ、セリフの端々にも出てきますが、ちょっと抜けているというか。やりはじめるといいんだけど、脚本をちゃんと理解しているのか微妙なところがある。カリスマ性はあるけど、周りからいじられるような、抜けている部分もあるという感じだったので、そこを出していけたらと思っていました。役者が役者を演じるうえで、恥ずかしく感じるセリフもありましたね。「俺には芝居しかねえから!」みたいな(笑)。

重岡:かっこいいじゃん!

間宮:「俺だって一緒だよ!」とか。むずがゆい感じはありました。思っていてもなかなか言えないですよね。

重岡:確かに。かっこよさはあるけど、みんなの前では言わないかな。僕はいつも素のままいってしまうんですよね。台本を読んで自分に近づけていくから。今回は劇団水滸の部外者で、憧れの劇団に憧れの本多もいて、という中に飛び込んでいく。僕は、役者一本でやっている人に対して憧れがあって。僕は役者だけでなく、グループに入ってライブとか、いろんなことをやっているじゃないですか。ほかの共演者はみんな役者一本でやっている方々で、その中に飛び込むって、部外者感があるんですよ。その状況もそのまま役に生かせるな、と思いました。オーディションを勝ち残らなきゃいけない、というのも、役者の世界一本でやってらっしゃる方の中に飛び込むことで「俺だって負けたくない」という気持ちになり「割と自分のままでいけるな」と思いました。共感できるところがたくさんあるキャラクターかな(笑)。
Q.映画を観ていて、舞台を見ているような気持ちになりました。お芝居をするうえで、飯塚健監督からそういう演出があったのでしょうか?

間宮:「舞台っぽく」というのは特になかったです。バチバチッとカットで割るというよりは、一連のシーンの流れを見せていくところが舞台っぽく感じるのかなと思います。見ていてミスリードされる場面もあって、それも要因としてあるかもしれません。

重岡:飯塚監督の作品に出演するのは初めてですが、結構一発撮りでした。何回も「もう一回」、みたいなのはなかった。「はい、OK」という感じで、本当に緊張感がありました。

Q.「キャストの距離を近づけるために、控室を1つにしてみんなでゲームをしたり、ご飯を一緒に食べたりした」というプロデューサーのコメントを拝見しました。

間宮:あれってわざとだったんですね(笑)。

重岡:最高やん。僕、割とそういうの好きなタイプなんです。

一同:(笑)

間宮:建物のほかの部屋は撮影現場だったから(笑)。

重岡:残りの部屋が控室になるわな(笑)。

間宮:キャストに一人一部屋与えていたら、撮影場所がなくなるからかと思ってました(笑)。

Q.みなさんの距離はすぐに縮まったのでしょうか?

重岡:割と。結構共演経験があったり、オーディションを一緒に受けていたり、10代の頃から知っていたりでした。
Q.その中での、お互いの印象について教えてください。

間宮:最初、シゲの距離感がバグっていて(笑)。

重岡:バグってた?

間宮:バグってました。完全に。バグにみんなが巻き込まれていって、一つになっていく。一つのバグが生まれていく感じでした。

重岡:結局ほかのみんなも大人だし、このメンバーでの撮影ははじめましてだから、みんなも様子を伺っているわけじゃん。「どういう会話をしようか?」とか。そうした空気の中、僕がバグらせてやりました。

Q.間宮さんは「重岡さんと共演したくてこの作品に参加した」というコメントを出しています。過去の作品を観て、重岡さんと共演したいと思ったのでしょうか?

間宮:最初は2016年の映画『溺れるナイフ』を観て「すごくいい!」と思ってました。そこから長い間、シゲと共演したいなと言っていて、今回になりました。

重岡:長いこと思っていて、めっちゃ好きやん。僕のこと。

一同:(笑)

Q.「重岡さんと一緒にやりたい」という気持ちは、プロデューサーさんや周りの方に表明していたのでしょうか?

間宮:「共演してみたい人いる?」という話になった時には、名前を挙げていました。

Q.俳優としては、お互いどんな方だと感じていますか?

間宮:俳優としては、一言で表現するなら瑞々しいな、と。

重岡:うんうん。

間宮:(笑)。瑞々しいな、というのは、その時に感じた感情だったり、動きたい動きだったり、その時の発露にまかせている感じです。

Q.重岡さんは、間宮さんの作品を事前に観ていましたか?

重岡:めっちゃいろいろな作品に出ているイメージ。役者さんの中でも、クール。ヒリヒリ感というかギリギリ感というか、うまく言えないんだけど。やんちゃというポップな感じではなくて、渋いんですよね。昭和っぽいよね。オーラのせいかわからないけど「強そうやな」と思いました。たくましさというか。

Q.実際に共演されて、印象の変化はありましたか?

重岡:こんなに接しやすい感じだと思わなかった。「俺は俺でやります」みたいな、割と一匹狼みたいなイメージを勝手にしていました。目力のある人って、そういうイメージがあるじゃないですか。でも違った。
Q.夜、アリバイを確かなものにするため、久我と本多がひもで2人の手を結んで寝たら、ひもがハート型になっていた、というシーンもありました。あのシーンは台本にあったのでしょうか?

間宮:もちろんありましたよ。

重岡:僕らが入れてくださいって言ったわけじゃないですからね(笑)。「ハートにしたら面白いんじゃないですか?」とか、キャッキャして「これハートにしちゃおうよ!」・・・とはやってないんですよ。

一同:(笑)

Q.そのほかの共演シーンでは、どのようなことを感じましたか?

重岡:スピード感と熱量でバーッと演じても、祥太朗が全部受け止めてくれて。僕はやっていて、当たり前のように安心感がありました。

間宮:基本シゲの演技を受けつつ、たまにくだけた部分も入れていました。シゲが「お、なんか入れてきたやん?」みたいな顔をするのが楽しくて。

重岡:そうなんや(笑)。

間宮:キッチンでのシーンであったよね。アリバイのために、久我が「今夜一緒に過ごしませんか?」と本多を誘ったら「そっちなの?あっちだから無理」と言われて、久我が「俺だってあっち」と答えたら、本多が「どっちだよ」と。

重岡:はいはい。

間宮:全体的に緊張している中で、そういうニュアンス、ハートのシーンもそうですが、脚本的に「ちょっと緊張感を抜きたいんだな」と感じる部分は意識してやってみたりもしました。

Q.相手が重岡さんでよかったですか?

間宮:そうですね。本多としても、まだ久我がどんな奴かわからないし、決まったノリがあるわけじゃない。俺に憧れていると言っているけど「どうなの?」みたいに探る感じ、一歩踏み込む感じや、ちょっといたずらっぽい瞬間があってもいいかな、と。

Q.本多から試されている、いたずらされているみたいなところは感じましたか?

重岡:感じました。本多もカリスマだけど、抜けているところや、茶目っ気があったから。

60秒本予告



Q.公開を楽しみにしている読者に向けて、見どころを教えてください。

重岡:一緒にしゃべって。

間宮:一緒にしゃべるの(笑)?

一同:(笑)

間宮:文字起こし大変だよ。一緒にしゃべったら。

重岡:見どころとしては、うーん。言いたいことあるのよ。どれにしようかな。プレス資料にいいことが書いてあったな。・・・「サスペンス・エンターテインメント。」本当にそうなんですよ。二重三重にトリックがあって、どうしても人は「なんだこれ?」と思うと解き明かしたくなるじゃないですか。そういうのが最後までずっと続くと思います。友達や家族など、誰かと一緒に観に行くと、観終わってから帰り道までずっと楽しいと思います。衝撃のラストがあるのですが、そこは多分わからないだろうな。見破れるものなら見破ってみろ、という感じです(笑)。シンプルに僕は楽しかったので、みなさんにぜひ観てほしいです。

間宮:大規模な装置があったり、というわけではなく、多重構造のシステムを俳優たちの芝居で見せています。細かいやり取りをみんなでしていて、その中でいろんな矢印がこっちを向いたりグラグラしたりしていきますので、ぜひ何度も観ていただけたら嬉しいです。

ありがとうございました。

[プロフィール]
重岡大毅
1992年、兵庫県出身。
2008年にドラマで俳優デビューを飾り、2014年には「SHARK〜2nd Season〜」(NTV)で連続ドラマ初主演を果たす。
その後も『殿、利息でござる!』(16/中村義洋監督)や『溺れるナイフ』(16/山戸結希監督)、『禁じられた遊び』(23/中田秀夫監督)などに出演したほか、「ごめんね青春!」(14/TBS)、「悲熊」(20/NHK)、「#家族募集します」(21/TBS)、「それってパクリじゃないですか?」(23/NTV)などドラマにも多数出演しており、2023年10月クールの連続ドラマ「単身花日」(EX)では主演を務める。本作が初の映画単独主演作となる。


間宮祥太朗
1993年、神奈川県出身。
2008年にNTVドラマ「スクラップ・ティーチャー〜教師再生〜」(08)で俳優デビュー。
2010年には映画界にも進出し、 『帝一の國』(17/永井聡監督)、『殺さない彼と死なない彼女』(19/小林啓一監督)などに出演。
『全員死刑』(17/小林勇貴監督)、『破戒』(22/前田和男監督)では主演を務めた。NHK朝の連続テレビ小説「半分、青い。」(18)、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」(20)、『東京リベンジャーズ』シリーズ(21、23/英勉監督)、『ファイトソング』(22/TBS)、 『真夏のシンデレラ』(23/CX)など多くの作品に参加する一方、舞台やバラエティ、CMなどでも活躍中。主演した「ナンバMG5」(22/CX)で「エランドール賞」新人賞を受賞した。

<物語>
劇団に所属する役者7人に届いた、4日間の合宿で行われる最終オーディションへの招待状。
新作舞台の主演を争う最終選考で彼らが“演じる”シナリオは、【大雪で閉ざされた山荘】という架空のシチュエーションで起こる連続殺人事件。
出口のない密室で一人、また一人と消えていくメンバーたち。
果たしてこれは、フィクションか? それとも本当の連続殺人か?彼らを待ち受ける衝撃の結末とは――

映画概要


【ある閉ざされた雪の山荘で】
1月12日(金) TOHO シネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
重岡大毅
中条あやみ 岡山天音 西野七瀬
堀田真由 戸塚純貴 森川葵
間宮祥太朗
原作:東野圭吾「ある閉ざされた雪の山荘で」(講談社文庫)
監督:飯塚健
脚本:加藤良太 飯塚健
音楽:海田庄吾
製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ
制作プロダクション:ファインエンターテイメント

公式サイト:映画『ある閉ざされた雪の山荘で』
公式X:@tozayuki_movie
公式Instagram: @tozayuki_movie
公式TikTok: @tozayuki_movie

©2024 映画『ある閉ざされた雪の山荘で』製作委員会 ©東野圭吾/講談社

この記事の関連キーワード

映画

以下のハッシュタグを付けてツイッターに投稿すると、その投稿内容が自動で抽出されこちらのページに表示されるようになります。

Tweet - 0

Tweet Loading

Related News

News Categories

News Search

Coming Up