【詳細】特別上映「かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-」古川慎 インタビュー

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2022-12-13 19:00:00
TVアニメ第3期のその後の物語を描いた「かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-」がTV放送に先駆け、2022年12月17日(土)より劇場にて特別上映される。

第1期となる「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」(2019)の放送開始とともに、丁寧に描かれる四宮かぐやと白銀御行の頭脳戦はもちろん、YouTube上ではおよそ3,000万回もの再生数を誇る第3話のエンディング映像「チカっとチカ千花っ♡」など、ハイクオリティなアニメーションが話題を呼ぶ『かぐや様』シリーズ。制作を「ソードアート・オンライン」や「リコリス・リコイル」でも知られるA-1 Picturesが手掛け、第2期「かぐや様は告らせたい?〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」(2020)ではなんと「ニュータイプアニメアワード2019-2020」にて作品賞を含む10部門で1位を獲得!今年4月に放送された第3期「かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-」は海外においても高い評価を得るなど、世界で人気のラブコメディ作品としてさらにその勢いは増すばかり。

最新作となる「かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-」は、TV放送に先駆けて劇場のスクリーンでの特別上映が決定!2人が過ごす特別で、普通なクリスマス。この冬一番のラブコメディに期待が高まる!

今回、将来を期待された秀才達の集う名門校・秀知院学園の生徒会長・白銀御行を演じた【古川慎】を直撃!特別上映が決まった時の気持ちや、白銀御行のキャラクターとしての魅力のほか、学生時代やクリスマスの思い出、芸能界を目指す読者に向けたアドバイスなど、貴重なお話が盛りだくさん!
Q.「かぐや様は告らせたい」の新作アニメが製作され、劇場で特別上映されると決まった時、どのようなお気持ちでしたか?

古川慎(以下、古川):長く続いているアニメ作品が劇場で特別上映されるのは、一種のステータスだと思っていました。話を聞いた時「かぐやもいよいよか」と嬉しかったのが記憶にあります。「映画館でいつかはやりたいよね。どのエピソードになるんだろうか?」とキャスト間で噂になっていて。話が出たのが、TVアニメの2期が終わったくらいなんです。「もしかしたら文化祭のところになるかも知れない」という噂があって「え?あの風船がパーッとなるところが!?」と思ったのですが、そうではなく、そちらはTVアニメ3期『かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-』で描かれることになりました。でもそれはがっかりすることではなく、みんながTVで見届けてくれたし、劇場版と言っても過言ではないくらいのハイクオリティに仕上げてくださって、本当に幸せでした。今回の作品では、TVアニメ3期と地続きの、ウルトラロマンティックが終わった後の話ということで、一つの決着みたいなものになっていくのですが、頭脳戦というか戦いのような部分があったので、気合が入ると同時に非常にプレッシャーを感じました(笑)。

Q.どういったプレッシャーを感じましたか?

古川:白銀御行と四宮かぐやがそれぞれの本音をぶつけ合うシーンもあって、そのシーンがやはり彼らの関係性を結論付けるというか、いろんな意味でお互いの気持ちを整理する、そういった意味のあるぶつかり合いでした。「かぐや役の古賀葵さんはどういうふうにやってくるんだろう?」というところが、ひたすら怖くて仕方がない(笑)。実際古賀さんは芯を食った芝居をされていて、「強い!」と思いました(笑)。

Q.本作は原作のクリスマス篇に相当するエピソードとのことですが、見どころを教えてください。

古川:今回、白銀と四宮がそれぞれ持っている、根本の歪みというか、闇というか、ちょっとネガティブな部分がしっかりと描写されています。2人とも今までにいろんな表情を見せてきたし、過去の描写も断片的にはあったのですが、2人の根っこに生えている歪んだ部分がしっかりと描写されるのは、アニメではこれが初めて。これがあるからこそ、2人の言い合いが成り立って来るというのがあるので、彼らのネガティブな部分が描写されているというのが見どころなのではないかと思います。
Q.かぐやの過去が描かれていますが、どう思いましたか?

古川:つらい。子どもだからこそ、純粋だからこそありそうなこじれ方ですよね。純粋がゆえに傷ついてしまう部分。かぐやの育ち方からしても、もとから歪んだ部分があったと思うのですが、それも相まって余計に自分がどうあるべきかが揺らいでしまったというか。かぐやが心を閉ざしてしまった一つの原因になっているのではないかと思うので、つらいですね。

Q.古賀さんが芯を食ったお芝居をされてきたそうですが、本作で改めて感じたすごいところを教えてください。

古川:毎シーズン、毎話、芯を食ったお芝居をされています。心ときめく乙女のような表現をする時もあれば、今回の氷かぐやのように、「何そのドS?」みたいな、「そのドS声はどこから出てくるの?」みたいな。多彩であり、芯のある部分はやはり今作でも健在で、炸裂しています。

Q.古賀さんとは現場でどのようなお話をされましたか?

古川:今作に関しては、ほとんど話していないです。台詞のかぶりが多くて一緒に録れないので、別ブースで1人1人やりました。同じ空気感を感じられないというデメリットもありましたが、意外とヘッドホンで、コンデンサマイクを通した声が耳から入ってくるので、相手の細かなニュアンスが耳にダイレクトで届くんです。その分、古賀さんがどんな表現をしてくるかがはっきりわかるので「やっぱり凄いな」と思いました。
Q.TVアニメ第1期(2019年)から白銀御行を演じてきて、キャラクターの成長を感じた部分はありますか?

古川:白銀ってこんなに多面性があって、ここまで成長してきたんだな、とすごく感じています。今作だと、「自己肯定感をもう少し持とう」でもないけど(笑)、自分の弱みを見せるべきだ、誰か心許せる人を頼っていいんだよ、というところ。白銀御行の成長の一つ。これまでは四宮のほうから告らせるべく、みたいなところでいろいろと頭を回していたのですが、ウルトラロマンティックで「四宮から告白してこなかったら、俺から告る」みたいな覚悟を決めているわけですよ。初期の白銀御行だったら絶対にそういう風に思えなかった部分を、しっかりと自分の外堀を固めて、逃げられなくしたという部分は、彼の覚悟の表れだと思うし、成長の指標なのではないか。これからもどんどん彼は成長していくんじゃないかと思います。

Q.古川さんご自身が「白銀のこんな魅力を感じた」など、演じてきて心境が変化した部分はありますか?

古川:全部魅力的だと思います。見栄っ張りだけど、その見栄を崩さないように陰でものすごく努力をするし、見栄どころか、誰かのためにというところを惜しまない性格でもあるので、ただ見栄っ張りなだけではなくて、本当に仲間想いだし、家族想いでもある。小市民である我々と通ずるような部分と、彼にしかなせないような努力の仕方ができる精神力の強さ、そういったところはシリーズを追うごとにどんどん魅力的になっていくと思います。

Q.本作では「白銀がなぜああいう性格になったか」という背景のような部分が描かれていますが、そこについてはどう感じましたか?

古川:「気持ちはわかる」と思いました。僕は元からできる人間ではないので、けっこう練習してからアフレコに行っているんです。四宮役の古賀さんも多分、アフレコの前に相当練習をしてきているんですよ。そのうえで、あれだけすごい表現をしてくる。そこに追いつくためには、こちらも頑張って練習するなり、台本を読むなりしなくちゃいけない。それが白銀の例の回想シーンとものすごくリンクして。「わかるな」と感じる分がすごくありました。みんなそれぞれ自分の好きなものがあって、その仕事をしているとか、その部活に入っているとかだと思うのですが、そこでやっていく、生き残っていく、続けていくためには、今ある時間の使い方、努力だけでは厳しい、つらいということが絶対にあると思うんです。「人生で頑張らなくちゃいけない瞬間」でもないですが。それを埋めるためにやらなくちゃいけないんだ、ということを、白銀は多分ずっとやっているんです。多くの人がおそらく感じたことのある焦りや焦燥感だから、例のシーンはいろんな人が共感するんじゃないかな。「あれだけ努力としてこなせる白銀って病的だよね」というところも、歪みの一つとして見られるんじゃないかな。僕は白銀ほど病んでないですよ、多分(笑)。
Q.本作では生徒会室がみんなの居場所となっていますが、古川さんが学生時代、校舎内や学校周辺で「落ち着くな」と思った場所や、友達とみんなで集まっていた場所について教えてください。

古川:階段の踊り場です。よくみんなで弁当を広げて飯を食べていました。みんなでmp3プレイヤーで音楽を聴いたり、マンガを回し読みしたり、そんなことをやっていた記憶があります。野郎が5、6人集まって、ひたすら黙々とマンガを読んでいるだけなのですが(笑)。

Q.本作はクリスマスが舞台ですが、古川さんご自身のクリスマスの思い出を教えてください。

古川:小学校の頃英会話教室に通っていて、そこでクリスマスパーティーをやっていたんです。僕は「サンタさん信じてなかった勢」というか、親が早々にネタバラシをしてしまって、「サンタさんなんていないよね」というのが根付いた状態からの、海外式のクリスマスパーティーだったんです。講師をしていた外国人の男性の先生が、アメリカンサイズの体型だったのですが、しばらくして「ハッピークリスマス!」みたいな感じで出てきたんです。180cmくらいあったのですが、白いひげをつけてサンタの格好で登場して、その時は「サンタっているんだ!?」と若干思いましたね。「クオリティ高いな」と思いました(笑)。

Q.話題作に多数出演されていますが、本作のような学園もの、青春ラブコメディの魅力は何だと思いますか?

古川:くっついちゃったら面白くないので、くっつかないことじゃないですかね。ラブコメに関しては(笑)。「絶対にこの2人ってお互い好きだよね。じゃあくっつくよね。邪魔される。ぐぬぬ。」みたいな感じのやり取りを、どこまでいろんなシチュエーションでやっていけるか。それが面白さの指標になる気がして。だいたいそこでやきもきするけど、「くそー、続きが気になる!」となるじゃないですか。で、キスするかしないかみたいな感じのところで画面が引きになって終わってしまい、「次週に続く!」みたいな。次回予告で次はけんかして、みたいな(笑)。「どうなるかわからないけれど、彼、彼女たちを応援したいな」という気持ちが、視聴者側にも強くあるのではないかと思います。

Q.SGSの読者層は10代から20代の原宿系のファッションが好きな女の子なのですが、渋谷や原宿周辺で思い出の場所はありますか?

古川:20歳の時、初めて行った竹下通りで圧倒されました。いろんなファッションの人たちが闊歩していて。クレープ屋が鬼のようにあって、タピオカ屋もあって、熊本県出身なので、あそこまで年がら年中お祭り感のある、縁日みたいな通りってないだろうと思いました。毎日大道芸の人がいたり、ケバブの屋台があったり、初めて行った時ものすごく楽しかったから、落ち着いたらまた竹下通りをゆっくり歩いてみたいです。

Q.古川さんご自身は、普段どのようなファッションがお好きですか?

古川:ゆるっと着られるものがいいですね。なるべく締め付けのないものが好きです。ワイドパンツとか、サルエルとか、あまりビシッとしていない、オーバーサイズのものを好んで着ています。

Q.クリスマス前から特別上映開始の予定ですが、冬に着たいファッションについて教えてください。

古川:ファッションに多感な皆様に言うのは恐れ多いですが、新しいダウンが欲しいです(笑)。ダウンとか、毎冬寒くなってくると、新しいレザーが欲しいなと思います。冬はレザーファッションというか、革ジャンを着てみたり、ライダースを着てみたり、そんな感じで過ごせたらいいなと思います。

Q.これから声優やモデルなど芸能界を目指す読者に向けて、アドバイスをお願いします。

古川:この世界に入ると、最初のキラキラした気持ちはどうしてもなくなっていき、擦れていってしまうんです。「ああこんな感じか」と思ってがっかりしたり。でも、自分が最初に「これ楽しいな」と思った感覚は決して嘘ではないので、「やはりこういうことをするのは楽しいな」とか「この表現って楽しいな」と思えるものが絶対に一つは見つかると思うんですね。それを大事にしてほしいなと思います。自分が「楽しいな」と思うことに関しては、嫌でも自分の体が「もっとこういうふうにしたらいいんじゃないか」とポジティブな反応を示そうとします。それを続けられれば、芸能界のお仕事自体も長く続けられるんじゃないかな。自分の「楽しい」という気持ちを、偽らずにずっと大切に持っていくことが一番いいと思います。

ありがとうございました。


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[プロフィール]
古川慎
1989年9月29日生まれ。熊本県出身。2011年に声優デビュー。2013年、「ゴールデンタイム」の多田万里役でテレビアニメ初主演。2016年、声優の小林裕介と共にパーソナリティを務めるラジオ『なんでもヒーロー! ゆっけとまーぼー』の放送を開始。2018年に歌手デビュー。2020年、第14回声優アワードで助演男優賞を受賞。

<イントロダクション>

秀知院学園の生徒会で出会った
副会⻑・四宮かぐやと生徒会⻑・白銀御行。
2人の天才は⻑きにわたる恋愛頭脳戦の末、
お互いの気持ちを伝え合い、“奉心祭”で初めてのキスをした。

しかし未だ明確な告白には至っておらず、
恋人同士になるかと思われた2人の関係性は曖昧なまま、
お互いをより強く意識して、クリスマスを迎えることに。

“完璧でありたい”白銀と、
“完璧じゃない”所こそを求めるかぐや。
これは天才たちによる、いたって“普通な”恋の物語。

ファーストキッスは終わらない。

本予告


映画概要


【かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-】
12月17日(土)より特別上映開始
■キャスト
四宮かぐや:古賀 葵
白銀御行:古川 慎
藤原千花:小原好美
石上 優:鈴木崚汰
伊井野ミコ:富田美憂
早坂 愛:花守ゆみり
柏木 渚:麻倉もも
田沼 翼:八代 拓
四条眞妃:市ノ瀬加那
子安つばめ:福原遥
ナレーション:青山 穣 ほか

■スタッフ
原作:赤坂アカ(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:畠山 守
シリーズ構成:中西やすひろ
キャラクターデザイン:八尋裕子
総作画監督:矢向宏志
プロップデザイン:木藤貴之
美術監督:若林里紗
美術設定:松本浩樹、平義樹弥
色彩設計:ホカリカナコ
色彩設計補佐 村上彩夏
CG監督:栗林裕紀
撮影監督:岡﨑正春
編集:松原理恵
音楽:羽岡 佳
音響監督:明田川 仁
制作:A-1 Pictures
製作:かぐや様は告らせたい製作委員会
配給:アニプレックス

公式サイト:特別上映「かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-」
公式Twitter:@anime_kaguya

©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会

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