【詳細】映画『神在月のこども』蒔田彩珠 インタビュー

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2021-10-07 20:00:00
劇場オリジナルアニメ映画『神在月のこども』が、2021年10月8日(金)より全国公開。

日本各地では“神無月(かんなづき)”と呼ぶ10月を、出雲では“神在月(かみありづき)”と呼ぶ由縁。全国の神々が出雲に集い、翌年の縁を結ぶ会議を行うという云われを題材に、人々と神々、各地と出雲、そして、この島国の根にある“ご縁”という価値観をアニメーションに描く本作。母を亡くし、大好きだった“走ること”と向き合えなくなった少女カンナ。そんな彼女のもとに一羽の兎(シロ)と一人の少年(夜叉)が現れ、出雲への旅にいざなう。廻りはじめる歯車。人々と神々の境界をまたぎ、駆ける少女の旅がはじまる―

主人公・カンナは蒔田彩珠。神使の兎・シロ役を坂本真綾、⻤の少年・夜叉役を入野自由、カンナの亡くなった母親・葉山弥生を柴咲コウ、カンナを男手一つで支える父親・葉山典正を井浦新、カンナが目指す出雲を治める神・大国主を神谷明、カンナの幼少期を新津ちせ、同級生のミキを永瀬莉子、松江に奉られる神・恵比寿を茶風林、長野・諏訪を護る龍神を高木渉が担当。人々を俳優、神々を声優が演じ分ける注目作となっている。主題歌・劇中歌・エンディングテーマはシンガーソングライターのmiwa が本作のために書き下ろした。

今回、本作で12歳の少女・カンナを演じた蒔田彩珠を直撃!映画『朝が来る』での望まぬ妊娠をする少女・片倉ひかり役や、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』での主人公の妹・永浦未知役で注目を集める蒔田。アニメ映画のアフレコに初挑戦してみての感想や、「演じる」ことへの思いのほか、大好きだという「睡眠」や「買い物」など、素顔が垣間見えるお話も盛りだくさん♪
Q.普段女優として活躍されていますが、本作で声優としてアフレコに挑戦してみて、戸惑ったところや難しかったところはありますか?

蒔田彩珠(以下、蒔田):想像していた何倍も難しくて、決められた表情に合わせて声のお芝居で表現していく、というのがすごく難しかったです。カラーはまだついていなかったのですが、だいたいの画をみながら収録しました。

Q.実写作品では監督の演出があるにせよ、自分自身で表情や視線を作っていけますが、今回は画と共同で一人の人物を作っていく、という感じだったのでしょうか?

蒔田:そうですね。初めてのことだったので、最初はすごく苦戦しました。

Q.声の出し方としても普段のお芝居と違ってくると思いますが、いかがでしたか?

蒔田:カンナは12歳の設定だったので、声のお芝居でそれをどう表現するか、声の高さを意識したりしながら頑張りました。カンナは何か抱えているものがあり、ただ明るいだけの女の子ではないので難しかったです。

Q.そこは監督とバランスを見ながら調整したのですか?

蒔田:原作・コミュニケーション監督のほか、アニメーション監督や撮影監督、音響監督など、いろいろな監督が現場にいらっしゃいました。監督の方々のアドバイスを頂きながら、少しずつニュアンスを変えたりして、何回も何回も同じセリフを録りました。
Q.今回演じた役とご自身とで、似ている部分や共感する部分はありますか?

蒔田:カンナは負けず嫌いなところがあるのですが、私もけっこう負けず嫌いなところがあるので、そこは似ているな、と思いながらやっていました。

Q.アフレコは別々だったそうですが、豪華な声優キャストの方々の声の演技で、勉強になったことや、刺激を受けた部分はありますか?

蒔田:私が声を入れるときには、ほかの方々はだいたい終わっていて、私が最後の収録でした。プロの声優さんの声を聞きながら、私も少し真似してみたり、勉強させて頂きました。

Q.両親役の柴咲コウさんや井浦新さんの演技を聞いていかがでしたか?

蒔田:同じ俳優さんで、カンナのお母さんとお父さんだったこともあって、聞いていて安心感がありました。井浦さんとは映画『朝が来る』で共演したことがあったので、井浦さんとのシーンは、リラックスしてできたと思います。
Q.もし自分自身が何かの神様になれるとしたら、何の神様になってみたいですか?

蒔田:寝るのがすごく好きなので、睡眠の神様(笑)。

一同:(笑)。

蒔田:寝たいのに寝られないのが一番辛いじゃないですか。それを助けたいです。

Q.カンナがお母さんを亡くしている、ということもあって、大好きだった走ることと向き合えなくなっている、その思いを見失ってしまうという役どころでした。蒔田さんは子どもの頃から女優として活動されていて、「演じる」ことに対して迷った瞬間や、逆に「やはり女優のお仕事が好きだ」と確信した瞬間はありますか?

蒔田:女優を続けることを迷ったことや、「やめたいな」と思ったことは今まで一度もなくて。お芝居をしていてすごく楽しい瞬間が何度もあるので、そういう時は「私にとって天職だな」と感じています。自分が自分でなくなる瞬間が、演じていて一番楽しいです。

Q.撮影が終わった後の、自分へのご褒美は何ですか?

蒔田:一日中寝ることですね。コロナで外出自粛の期間はずっと家にいたので、ありえないくらい寝ていました(笑)。あとは映画が好きなので、映画を観て寝て、映画を観て寝て(笑)。

Q.もともとアニメはお好きですか?どういったジャンルがお好きですか?

蒔田:『おおかみこどもの雨と雪』など、俳優さんが声優を務めている作品を観ることが多いですね。小学校の頃は、学校から帰ってきて、スタジオジブリの作品を何度も再生して観ていました。『耳をすませば』と『風の谷のナウシカ』が特に好きです。
Q.今回ご自身の声が入った、完成した作品を観ていかがでしたか?

蒔田:最初は少し恥ずかしく緊張もしていたのですが、ずっと観ていくうちに自分の声としてでは無く、カンナの声で物語を楽しんでいたので、もう1回カンナの声として最初から観たいな、と思いました。

Q.ほかの実写作品でも緊張しますか?

蒔田:やはり1回目に観るときは恥ずかしいですね。そんなに自分の作品は何回も観なくて、何年か経ってから振り返ることが多いです。過去の出演作を観て「今だったらこうできるな」って。

Q.カンナが出雲を目指して走るシーンがとても印象的でした。蒔田さんご自身の、運動会やマラソン大会の思い出について教えてください。

蒔田:走ることが好きで、小学校の頃はリレーの選手に選ばれていました。5年生の時に、リレーの選手を決める日にお仕事で学校を休んでしまったことがあって、選手になれなくて、悔しかったですね。

Q.「走ることが好き」という部分でも、カンナと共感できる部分があると思いますが、ほかに蒔田さんご自身が好きなことは何ですか?

蒔田:買い物が好きです。古着が好きで、目的がなくてもお店を見て、つい買ってしまいますね。買い物依存症だな、と自覚しています(笑)。
Q.作品の中で諏訪大社や天橋立が登場しますが、思い出に残っている旅先や、行ってみたいところなどはありますか?

蒔田:仕事で奈良県に行ったのですが、そこで食べたうどんがすごく美味しくて、また食べに行きたいな、とずっと思っています。揚げ物が大好きで、とり天がたくさんのっていて美味しかったです。場所でいうと、最近栃木県にロケに行ったのですが、自然が豊かというか、少し肌寒くて心が休まる場所でした。

Q.先日19歳のお誕生日を迎えましたが、10代のうちにやっておきたいことはありますか?

蒔田:映像作品に出演することが多いので、写真など、形に残るようなことができたらな、と思います。

Q.10代の女の子にアドバイスをするとしたら、何を伝えたいですか?

蒔田:「寝られるうちに寝ておけと思います(笑)。大人になると、寝る時間が少なくなってしまうと思いますから(笑)。

一同:(笑)。
Q.20歳も近づいていますが、どんな成人になりたいですか?

蒔田:「大人になりたいとはずっと思っていますが、変わりたくはなくて、今のまま大人になりたいです。感性の部分など、あまり考えこまずに挑戦するところがあり、深く考えないまま踏み込めるので、そのままでいたいです。あまり考えすぎると、悩んでいるのがお芝居に出てしまうので。自分が最初に思ったことをそのまま通せたらな、と思います。
Q.蒔田さんと同世代の女の子が観るとしたら、見どころはどういった部分でしょうか?

蒔田:カンナは12歳で、小学生のうちに母親を亡くして、周りの人には心配をかけたくないんだけど、でも走ることには挑戦できない。そんな中でシロや夜叉と出会って、母親に近づくためにまた走ることを決意する、その強い姿を見て、勇気をもらえたらな、と思います。
Q.SGSは原宿系のファッションサイトなのですが、好きなファッションアイテムはありますか?

蒔田:トレーナーやパーカーなど、冬服がすごく好きです。古着屋さんで一目ぼれしたパーカーやセーターを買うことが多いです。たまに自分へのご褒美で、ルームウェアを買うこともあります。

Q.カンナは東京から出雲を目指す女の子ですが、今日(取材日)の衣装はどういったイメージで選びましたか?

蒔田:「都会」ですね。「可愛い都会女子」みたいな(笑)。

Q.今後挑戦してみたいお仕事や、プライベートでやってみたいことはありますか?

蒔田:最近キックボードを始めました。ただ走るだけではなく、技も決めたくて、挑戦しています。先日の東京オリンピックでは、スケボーのほかにBMXもTVで観ました。アツかったです。

Q.最後に、公開を楽しみにしている読者にメッセージをお願いします。

蒔田:今、コロナでずっと家にいなければいけなくて、外に出られない期間が続いています。ですが家にいるからこそ、自分と向き合える時間がすごく長いので、「辛い」というマイナスな面だけではなく、ずっと家にいるからこそできることを見つけられたらいいな、と思います。

ありがとうございました。


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[プロフィール]
蒔田彩珠(まきた・あじゅ)
2002年8月7日生まれ、神奈川県出身。是枝裕和監督が手掛けたTVドラマ『ゴーイング マイ ホーム』に出演し、その実力が評価され注目を集める。その後も、『三度目の殺人』(17)『万引き家族』(18)など多くの是枝監督作品に出演。映画『朝が来る』(20)では、第45回報知映画賞助演女優賞や第44回日本アカデミー賞新人俳優賞ほか多数の映画賞を受賞。出演作に、映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(18)、映画『星の子』(20)、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』(21)など。今後の待機作に、映画『99.9−刑事専門弁護士−THE MOVIE』(21)、映画『PureJapanese』(22)が控える。

本予告(120秒版)


<あらすじ>

お母さんを亡くし、大好きだった走ることと向き合えなくなった少女・カンナ。絶望の淵で母の形見に触れたことで、歯車が廻りはじめたカンナの前に一羽の兎・シロが現れ、カンナは出雲の旅へ誘われる。「お母さんに会えるかもしれない」とカンナはシロと共に出雲へ走り出す。道中、行く手を阻むのは鬼の少年・夜叉。人々と神々の境界をまたぎ、駆ける少女の旅がはじまる―

映画概要


【神在月のこども】
10月8日(金)より全国ロードショー
出演:蒔田彩珠 坂本真綾 入野自由
柴咲コウ 井浦新
新津ちせ 永瀬莉子 高木渉 茶風林 神谷明
原作・コミュニケーション監督:四戸俊成
アニメーション監督:白井孝奈
脚本:三宅隆太、瀧田哲郎、四戸俊成
キャラクターデザイン・総作画監督:佐川遥
神様デザイン:小田裕康
色彩設計:垣田由紀子
美術監督:佐藤豪志
撮影監督:髙津純平
音響監督:岩浪美和
クリエーション監督:坂本一也
絵コンテ:白井孝奈、坂本一也、望月智充
統括プロデューサー:オシア ウコ
プロデューサー・ロケーション監督:三島鉄兵
プロデューサー:吉田佳弘
プロダクションマネージャー:里見哲郎
スーパーバイザー:諏訪道彦
主題歌:『神無-KANNA-』miwa
企画:クリティカ・ユニバーサル
制作:ライデンフィルム
音楽:ソニー・ミュージックレーベルズ
統括:GUM
宣伝:パジー・エンタテインメント
配給:イオンエンターテイメント

公式サイト:映画『神在月のこども』
公式Twitter:@kamiari_kodomo
公式Instagram: kamiari_kodomo
公式youtube: 【公式】神在月のこども

©2021 映画「神在月のこども」製作御縁会

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