映画『かがみの孤城』吉柳咲良&横溝菜帆 Wインタビュー
特集インタビュー
2022年12月22日 10時00分
左から吉柳咲良、横溝菜帆
誰にも言えない、どうしても叶えたい願いがひとつだけある――。
作家・辻村深月の最高傑作とも評され、子どもから大人まで幅広い世代の読者に「これは自分のために書かれた物語だ」と熱い支持を受けるベストセラー小説『かがみの孤城』。2018年に本屋大賞を史上最多得票数で受賞して以来「ダ・ヴィンチBOOK OF THE YEAR2021」(文庫部門)など9冠を獲得。累計発行部数170万部を突破した人気ファンタジーミステリーが、ついに劇場アニメ化。12月23日(金) 全国ロードショー。
監督は『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』などを手掛け、泣けるアニメーションの名手と呼び声高い原 恵一。アニメーション制作は『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』をはじめ、話題を呼んだ青春群像ストーリーを数多く手がけるA-1 Pictures。
主人公の少女・こころ役を演じるのは1,000人以上の中から選ばれ、原監督に「こころを見つけました」とまで言わしめた當真あみ。さらに城に集った仲間たちを、北村匠海、吉柳咲良、板垣李光人、横溝菜帆ら高い表現力で存在感を放つ若手俳優と、高山みなみ、梶裕貴らベテラン声優が力演。物語の鍵を握る喜多嶋先生役に宮﨑あおい、こころの母親役には麻生久美子、そして謎の少女「オオカミさま」を芦田愛菜と、人気と実力を兼ね備えた豪華な顔ぶれがそろう。
主題歌は、各ダウンロード・ストリーミングサービスなどで48冠を達成しバイラル大ヒットした「ドライフラワー」など、聴く人の心に寄り添う楽曲で今最も支持される新時代のシンガーソングライター・優里の「メリーゴーランド」に決定。映画の主題歌を書き下ろすのは、これが初となる。
今回、主人公こころとともに「鏡の中の世界」に招かれた、しっかり者で皆のお姉さん的な存在のアキを演じた【吉柳咲良】と、幼少時から生活の全てをピアノに費やす眼鏡女子フウカを演じた【横溝菜帆】を直撃!お互い共演してみての印象や役作りで意識した点のほか、イチオシの男子メンバーや孤城があったらやりたいこと、着てみたい制服、原宿や渋谷周辺でお気に入りの場所など、女子トーク満載の和気あいあいとしたインタビューをお届け♪
アキ
Q.本屋大賞を受賞した人気小説が原作ですが、出演するにあたって、プレッシャーなどをどのように感じていましたか?
吉柳咲良(以下、吉柳):好きな小説だからこそ、より多くの方に届けるために、自分が演じた役の思いを120%伝えられるよう、気合が入りました。
横溝菜帆(以下、横溝):「かがみの孤城」の世界に入り込んだかのように読むことができ、すごく好きな作品です。映画を観た人が私と同じように、作品の世界に入り込んでもらえるように、少しでも前向きな気持ちになってもらえるように頑張らなきゃ、と思いました。
フウカ
Q.ご自身の演じた役をどのように捉えましたか?
吉柳:アキはしっかり者で明るくて、みんなを引っ張っていけるリーダーシップのある女の子なのですが、その裏には悩みや抱えているものがあります。後半に行くにつれて、アキの抱えているものってこういうことだったのか、と共感できるシーンがすごくありました。自分と重なる点の多い子だと思いました。
横溝:フウカは人見知りするところや、ちょっとクールなところがあって、感情をあまり表に出せない女の子です。私も人見知りするところがあるので、そこは似ていてやりやすかったと思います。アフレコの前に、監督に「少し冷たい感じで台詞を言ってみよう」と言われて。でもあまりきつくしすぎると、性格の悪い子に思えてしまいます。その中間を取って、ちょうどいい具合で台詞を言うのがすごく難しかったです。
Q.お互い共演していかがでしたか?
横溝:アフレコはみんな別々だったのですが、先日こころ役の當真あみちゃんと咲良ちゃんと、TV番組でロケに行きました。咲良ちゃんは、本当にアキちゃんピッタリで、いつも明るくて、優しく引っ張ってくれるお姉さん的な存在です。
吉柳:あまり自分が年上になる現場がなくて。年上の方と共演する機会が多かったので、あみちゃんや菜帆ちゃんなど自分より下の年齢の方がいて「私ももう18歳なんだな」と思いました。菜帆ちゃんは本当にしっかりしているし、礼儀正しくて可愛らしくて、ずっと見ていたいくらい。天使のオーラがある感じで、笑顔も素敵で、話していて幸せな気持ちになれます(笑)。
Q.作中で7人の仲間意識がどんどん強くなっていきますが、ご自身は「仲間っていいな」と思った経験や、友達に助けられた経験はありますか?
横溝:お仕事で学校を休んでしまうことが多いのですが、休んでしまった分の授業のノートやプリントなどを、私が聞く前に友達から話しかけて、教えてくれます。友達って大事な存在だと思います。みんなには感謝しかないです。
吉柳:一人では大変だなと思う時や、乗り越えられそうにないなと思う時に、手を引っ張って助けてくれる人はすごく大事だなと思います。つらいことがあった時、人と人との支え合いがあり、誰かの存在があったからこそ前に進めた、という経験が今までたくさんありました。一人ではここまで来られなかったと思うし、どこかでやめていたかもしれないし。友達だけでなくスタッフさんや共演者の方々、いろんな人に支えられてこそ今があると思います。支えてもらえる存在がいるのはすごく大切なことだし、自分も誰かを支えられる存在になれればと思います。
Q.リオン、ウレシノ、マサムネ、スバル、4人の男子メンバーが登場しますが、キャラクターとして選ぶなら誰推しですか?
横溝:私はウレシノくんが好きです。女の子のことをすぐ好きになってしまうのですが(笑)、いるだけで場が和むし、癒される存在だと思います。梶裕貴さんの声も素敵で、アニメ「進撃の巨人」を観ていたのですが、まるで別人で「振り幅がすごいな、さすがだな」と思いました。
吉柳:最初、ウレシノくんが梶さんの声だと気づかないくらいギャップがあり「え?」という驚きが大きかったです。ウレシノくんは今時珍しいなという印象があって。今、あまり「好き」と言う声を出してくれる人の方が少なくて、これだけまっすぐに気持ちを伝えて、愛情表現してくれる人って大事だと思います。そんな私はマサムネ推しなんですけど(笑)。マサムネは皮肉を言ってしまうし、素直じゃなくて不器用で、でも実は優しい。「根はいい奴」というのがすごく愛おしくて。「またそんなこと言って(笑)!」「そんなこと思ってないくせに(笑)!」と、いじりたくなるタイプの子だと思います。
Q.みんなが集まる「かがみの孤城」はとても豪華で広くて、海も見えます。女子メンバーはみんなで紅茶を飲んだり、男子メンバーはみんなでゲームをしたりしていますが、もしこんな孤城があったら、何をして過ごしたいですか?
吉柳:みんなでお茶するシーンは、すごくいいなと思いました。日常生活とは別の空間だから、孤城で話したことは、ここだけのことというか。孤城の中にいる子たちだからこそ、わかってあげられることもあるし、否定せずに話を聞いてもらえる場所。ゆっくり話せていいなと思います。
横溝:この作品だと、孤城の中にいられる時間は限られています。ですが、限りなくいつでもいられるのであれば、寝ないでこっそりここに来て、みんなでゲームやパーティーをしたり、おしゃべりをしたりしたら、すごく楽しそうだと思います。
Q.お城がみんなの居場所になっていますが、ご自身にとって居心地のいい場所はありますか?
横溝:友達と一緒にお洋服を買いに行ったり、お揃いの物を買ったり、ワイワイ遊ぶのも好きだけど、何もしないで一人でボーッと過ごす時間も好きです。おうちの中だと、咲良ちゃんも同じかも知れないですが(笑)、ふかふかの布団の中にいる時間が一番好きです。
吉柳:私は1人カラオケに行って6~7時間ノンストップで歌うのがすごく好きです。一秒たりとも休みたくなくて、歌いたい曲を10曲くらい一気に入れて、部屋から出ることもなく、ずっと歌っています。
Q.どんな歌を歌っているのですか?
吉柳:けっこう幅広く歌うのですが、自分が出演させてもらった作品の主題歌や演歌を歌ったりもするし、椎名林檎さんや宇多田ヒカルさんが大好きなので、アルバム順にひたすら曲を入れて全曲歌ったりしています(笑)。
Q.今回中学生役ですが、「こんな制服を着てみたい」などはありますか?
横溝:通っている中学校がブレザーで、チェックのスカートにリボンなのですが、こころちゃんが着ているようなセーラー服にすごく憧れます。セーラー服を着て、学校に通ってみたいです。
吉柳:私はルーズソックス一択です。ミニスカにルーズソックスを履きたいし、制服の上にパーカーを着て、崩しまくりたいです(笑)。平成のギャルみたいに、巻き髪でつけまつ毛をいっぱいつけて(笑)、というのをやりたいです。
Q.原宿や渋谷周辺でお気に入りの場所、思い出の場所はありますか?
吉柳:渋谷にあるトマトラーメンとパンケーキのお店がすごく好きで、通っています。友達がパンケーキを頼んで、私がラーメンを頼んでいたら、交換して甘いものとしょっぱいものを両方楽しめます。お気に入りのお店なので、菜帆ちゃんも今度一緒に行こうね。
横溝:小学生の時、サン宝石の「ほっぺちゃん」というキャラクターにハマっていて、たくさん集めていました。原宿にお店があって、よく行っていました。
Q.お2人とも青春真っ只中ですが、10代のうちにやりたいことはありますか?
横溝:制服ディズニーです。制服を着て、みんなでお揃いのカチューシャをつけて。6人くらいのグループでディズニーランドに行きたいです。絶叫系の乗り物は、乗るまでは「怖い、無理無理」みたいな感じですが、乗ってしまえば楽しめます。
吉柳:制服ディズニーは、100%思い出に残るから憧れますね。今までいろいろやってきて、けっこう青春しているほうなのかな。やり尽くしたからこそ、何気ない友達との会話がとても楽しくて。残り少ない高校生活だし、日常を大切にしていこうと思っています。
ありがとうございました。
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[プロフィール]
吉柳咲良
2004年4月22日生まれ。2016年「第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン PURE GIRL 2016」グランプリを受賞。
2017年ブロードウェイミュージカル「ピーター・パン」で第10代目ピーター・パンに抜擢され、史上最年少タイの13歳で初舞台・初主演。
「天気の子」(19)ではヒロインの弟・天野凪役で声優を務めた。ドラマ「星降る夜に」(23/EX)にも出演が決まっている。
横溝菜帆
2008年3月27日生まれ。NHK大河ドラマ「平清盛」(12)、実写映画『魔女の宅急便』(14)、「義母と娘のブルース」(18/TBS)、NHK連続テレビ小説「スカーレット」(19)、「君と世界が終わる日に」(21/NTV)などの話題作に出演。
声優としては、劇場アニメ『グリンチ』(18)、『バースデー・ワンダーランド』(19)、『ソウルフル・ワールド』(20)などに出演している。
そこは、私の世界を変える入口でしたーー
学校での居場所をなくし、部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。
ある日突然部屋の鏡が光り出し、吸い込まれるように中に入ると、
そこには不思議なお城と見ず知らずの中学生6人が。
さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、
「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。
期限は約1年間。
戸惑いつつも鍵を探しながら共に過ごすうち、7人には一つの共通点があることがわかる。
互いの抱える事情が少しずつ明らかになり、次第に心を通わせていくこころたち。
そしてお城が7人にとって特別な居場所に変わり始めた頃、ある出来事が彼らを襲う――
果たして鍵は見つかるのか?なぜこの7人が集めれたのか?
それぞれ胸に秘めた〈人に言えない願い〉とは?
すべての謎が明らかになるとき、
想像を超える奇跡が待ち受ける───
本予告
アキQ.本屋大賞を受賞した人気小説が原作ですが、出…
フウカQ.ご自身の演じた役をどのように捉えましたか…
Q.お互い共演していかがでしたか?横溝:アフレコは…
Q.作中で7人の仲間意識がどんどん強くなっていきます…
Q.リオン、ウレシノ、マサムネ、スバル、4人の男子メ…
Q.みんなが集まる「かがみの孤城」はとても豪華で広…
Q.今回中学生役ですが、「こんな制服を着てみたい」…
Q.お2人とも青春真っ只中ですが、10代のうちにやりた…
そこは、私の世界を変える入口でしたーー学校での居…
映画概要
映画【かがみの孤城】
12月23日(金) 全国ロードショー
出演:當真あみ 北村匠海
吉柳咲良 板垣李光人 横溝菜帆 高山みなみ 梶裕貴
芦田愛菜/宮﨑あおい
原作:辻村深月「かがみの孤城」(ポプラ社刊)
監督:原 恵一
主題歌:優里「メリーゴーランド」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
脚本:丸尾みほ
キャラクターデザイン/総作画監督:佐々木啓悟
ビジュアルコンセプト/孤城デザイン:イリヤ・クブシノブ
音楽:富貴晴美
配給:松竹
制作:A-1 Pictures
公式サイト:映画『かがみの孤城』
公式Twitter:@kagami_eiga
公式Instagram: @kagami_eiga
公式TikTok: @kagami_eiga
©2022「かがみの孤城」製作委員会
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