映画『ブラック校則』佐藤勝利インタビュー
特集インタビュー
2019年11月04日 12時42分
「男女は1m以上離れる」「下着は白のみ着用可」「ペットボトルの持ち込み禁止」「学校で歌謡曲を歌ってはならない」「授業中のトイレは男子1分、女子3分以内」・・・など、生徒を必要以上に縛り付ける理不尽な校則。本当にそれは必要な教育なのか?もはや単なる学校の体裁を守るための「生徒いじめ」ではないか?
佐藤勝利(Sexy Zone)と髙橋海人(King & Prince)が“ブラックな校則”に立ち向かう、映画『ブラック校則』が、2019年11月1日(金)より全国公開される。劇場公開に先がけ、日本テレビにて連続ドラマが放送中、Huluでもオリジナルストーリーが独占配信中。
ヒロイン希央(まお)役のモトーラ世理奈をはじめ、田中樹(SixTONES/ジャニーズ Jr.)、箭内夢菜、堀田真由、葵揚、水沢林太郎ら、いま旬の若手人気キャストが勢揃い。更に、薬師丸ひろ子、成海璃子、星田英利、坂井真紀、光石研、でんでん ら実力派俳優が個性的な役を演じ脇を固める。
今回、一際存在感が無く空気のような存在ながら、500人の生徒の青春を取り戻すべく立ち上がる主人公・小野田創楽(おのだそら)役を演じた佐藤を直撃!! 髙橋ら共演者との撮影中のエピソードや、もし自分が校長先生だったら、作品への熱い思いなど、学生時代から芸能活動に全力で取り組み、校則と向き合ってきた佐藤ならではのインタビューは必見♪
Q.オファーをいただいたときの素直なお気持ちを聞かせてください。
佐藤勝利(以下佐藤):「映画とドラマとHuluという、3つのメディアが同時に公開される『ブラック校則プロジェクト』というのを聞いたときに、誰もやったことのない新しい試みなんだな、と思いました。今までと違うことを任されたな、というか。ニュープロジェクトに携われるというのは、すごく嬉しかったですね。
お話をもらった後(此元和津也さんの)脚本を読んで、めちゃくちゃ面白くて。どれだけ脚本が面白いかというのを、ぜひ体験しに来てほしいな、と思います。」
Q.3つのメディアで放送・上映されるわけですが、3つの媒体の分を撮影するというのは、やはり大変なものなんですか?
佐藤:「はい(笑)。同時にやっているから、訳がわからないんですよね(笑)。(話が)行ったり来たりするので。一番大変なのは、バッグの中に台本が7冊ぐらい入っていて(笑)。」
Q.ドラマのパートを撮ったのと同じ日に、映画のパートを撮ることもあるんですか?
佐藤:「もう、入り乱れていますね。」
Q.脚本を読んで『面白いな』と言っていましたが、どのあたりに面白さを感じましたか?
佐藤:「ぼくは気づきがいいほうで、察しちゃうというか、裏切られることってなかなかないんですけど、此元さんの脚本が天才的で巧妙なんですよ。どこでこれを思いついたんだろう、とか。発想が本当にすごいですね。今話題になっている『ブラック校則』がテーマですけど、高校生2人のなんてことない日常が物語になる、というのが面白いですね。」
Q.ブラックな校則がテーマですが、この作品をやっていく中で『こんな校則もあるんだ』とビックリした、ブラックな校則はなにかありますか?
佐藤:「ポニーテール禁止とか(笑)。ポニーテールって上品な感じじゃないですか。あと、トイレットペーパー30cm以内(笑)。
ぼくは芸能学校だったので、同じようなルールはあったんですけど。地毛証明書を出さなきゃいけないとか、髪の色を変えるなとかはあったんですけど。ポニーテールとか、トイレットぺーパーはなかった(笑)。」
Q.もし佐藤さんが校長先生になったとしたら、どういう校則を追加したいとか、入れたいとかありますか?
佐藤:「えーっ!そもそも校長先生になれるわけないです(笑)。」
Q.そもそも(笑)。もし、なれと言われたら?
佐藤:「えーっ!」
Q.これだけは守ってね、という校則をつくるとしたら?
佐藤:「えーっ!・・・えーっ!・・・(笑)。」
一同:(笑)
佐藤:「日本の教育を考えなきゃいけない立場じゃないですか。そしたらまじめに考えちゃいますよね。だって、義務教育で英語を9年間習っているのに、義務教育だけでしゃべれる人って滅多にいないじゃないですか。だからそういうのを変えたいな、と思います。スピーチが主体の、しゃべることが主体の英会話の授業にするとか。受験のための英語を撤廃させたい。
たとえば、校則っぽくいうと、図書室、イングリッシュカフェみたいなものがあって、英語の本だけにして、その部屋では英語しかしゃべっちゃいけないとか。」
Q.映画の撮影はほぼ終わったと聞いているんですが、一番青春を感じたり、発想の面白さを感じたりしたシーンを教えてください。
佐藤:「そうだな~。タピオカ?(笑)」
一同:(笑)。
佐藤:「実際にタピオカ屋さんに並ぶシーンがあるんですけど。タピオカ屋さんって、実は前からあったじゃないですか。急になんか流行りだよ、みたいな感じになって。ぼくも流行る前は、原宿とかに行って、屋台っぽい、カフェみたいなところで買って、友達とふつうに飲んでいました。今はちょっと恥ずかしくてできないですね。『あいつタピオカ飲んで、流行りに乗ってるんだな』、みたいな。それを、制服を着て(髙橋海人が演じる)中弥(ちゅうや)という友達と飲んでいるのが、今っぽくて、青春だなって。」
Q.会話の面ではどうですか。けっこう台詞量があったように思いますが。
佐藤:「中弥といるときは青春っぽいですね。(主人公の)創楽自体は青春じゃないから。創楽を演じている上で、青春だなってあんまり感じないんですけど、中弥が『タピオカ飲みに行こうよ』とか、『ねえねえねえ』、って話しかけてくれたりとか。中弥って存在がいるってことが青春だなって。羨ましいですね。中弥がいなかったら・・・。本当になにもなかったと思いますよ、創楽って。」
Q.中弥の存在がすごく大きいのですね。
佐藤:「いやいやいや、もう、2人で、創楽と中弥で『ブラック校則』ですからね。この作品は。」
Q.髙橋さんとのバディ感は、だいぶ強くなっていきましたか?
佐藤:「映画では海岸のシーンはないですが、ドラマは基本的に海岸のシーンなので、今までつくってきたものとか、創楽と中弥の関係性ってそこで出るかなって。海岸で、1日で40~50シーンを撮影するんですよ(笑)。」
Q.集大成ですね。2人の集大成。
佐藤:「そこがドラマの軸になっているので。でも不安はないですね。不安がないってことは、いい感じの空気感なのかなって思います。」
Q.先輩と後輩の垣根を越えて、ということですか?
佐藤:「海人がジュニアに入ったときから、『敬語は使わないで』みたいに言ってたんですけど。それがあったから海人がフランクに接してくれてるのかな、というのがあって、よかったな、と思いました。『ブラック校則』で役立ったな、って。」
Q.先生役の方々や、薬師丸ひろ子さんといったベテランの方々と共演してみて、学んだことや影響を受けた点はありますか?
佐藤:「それを考えないようにしていたというか。すごい役者さんだな、ともちろん思いました。でも思ったら負けかな、と。緊張しちゃうし、キャリアもそうだし、萎縮しちゃうので、創楽として、キャラクターと向き合うだけにしようかな、と。舞台挨拶とか製作発表とか何かのタイミングでみなさんが勢ぞろいする場面を自分の頭の中でパーって想像すると、めちゃくちゃ豪華じゃないですか。ぼくがそこの真ん中に立っているということを現場で思ってしまうと、芝居ができないので。想像すると怖い、怖いというか、豪華すぎて緊張しちゃいます(笑)。」
Q.『許可を出すのは自分自身だろ』という中弥の台詞がありますが、佐藤さんがご自身で許可を出して、思い切って決断したことというのはありますか?
佐藤:「10代の最後に一人旅をして、イギリス旅行をしたことぐらいかな。事務所に入ったのも親からだし、もちろん自分の意思でデビューしたわけでもないし。ぼくはいろんな人の影響でというか、スタートスイッチを押したのは周りの人だなと思っていますね。」
Q.今回、同世代の役者さんから影響を受けた部分はありますか?
佐藤:「創楽という役が、面白い芝居というか、動きのある芝居をやれないキャラクターなんです。周りの同世代の役者さんたちは個性のある役だから、いろんなアプローチをしてて、こういうやり方もあるんだな、とか、その人にしかない引き出しみたいなものは現場で見れているので、面白いな、と思っています。自分もやりたいな、と思うんですけど、(役として)やれないので。そこはもどかしいな、と思いながら。そういうキャラクターなので。」
Q.ご自身の学生時代に、『この校則があってよかった』『決まりがあってよかった』と感じたことはありますか?
佐藤:「そんな大人じゃなかったですね。校則ってうれしいものじゃないと思うので。恋愛禁止でしたね、うちの学校は。それはなんか、守られてたんじゃないか、って。大事な時期ではあったので。そのときに(恋愛禁止が)『いいな』と思ったわけではないですけど。」
Q.キャストの人と撮影の合間に人狼ゲームをやっていたそうですが、誰と一緒にやっていたんですか?
佐藤:「ほぼみんな、クラスメイトかな?人狼が2人までのルールで。ぼくと海人が人狼だったので、これは今までのチームワークを見せなきゃなって。ジャニーズ事務所のプライドをかけて(笑)。ジャニーズ代表として人狼に挑んで、海人がいろいろ仕掛けたりして。なるほど、こうやっていくんだ、みたいな(笑)。ぎりぎりまで勝ってたんですけど、最後の最後で負けちゃって。」
Q.佐藤さんと髙橋さん以外のメンバーで、勘が鋭かったな、みたいな人たちっていましたか?
佐藤:「七浦役の葵(揚)くんとか、ずっと笑っているんですよ。バレバレ、というか。絶対そうじゃん、みたいな。『ルールがわからない』って言いだして(笑)。それもちょっと学生感というか、青春感がありましたけどね。ぼくは芸能学校で、本当に仕事しかしてなかったから。実際高校生活が全然楽しめなかったから、こういう学園もので記憶を塗り替えよう、と(笑)。それをモットーに頑張っています(笑)。頑張れ勝利、みたいな(笑)。(この作品で)塗り替えられそうです(笑)。」
Q.監督に言われたことで印象的なことはありますか?
佐藤:「歌がうますぎる、かな?歌うシーンがあって、自分の中で7割くらいで歌ったつもりなんですけど、『ちょっとアーティスト感出てる』って(笑)。」
Q.今までいろんな作品を一つずつこなしてきて、一段一段上がってきていると思うのですが、今回初めての、映画、ドラマ、Huluをやり遂げたときに、どういう自分がいると思いますか?
佐藤:「もちろん、結果がよければ嬉しいです。そのときのために現場の雰囲気を覚えておこう、と。ただなんとなく記憶をするんじゃなくて、『あのときこうだったんだよ』、というふうに、目に焼き付けておこう、というか。作品の裏側って、ぼくらしかわからないし、『どうやったんですか』って聞かれるような結果を出したい。いい作品って、(後から)聞かれるじゃないですか。『どうだったんですか』『このとき、どういう撮影だったんですか』、って。そのときのために裏側を覚えておこうかな、という感じですね。そう思わせてくれる作品です(笑)。」
一同:(笑)
[プロフィール]
佐藤勝利
1996年生まれ。東京都出身。Sexy Zoneのメンバー。テレビドラマ「ハングリー!」(12/CX)、「SUMMERNUDE」(13/CX)、「49」(13/NTV)に出演し演技の経験を積み、2017年には 『ハルチカ』で映画初出演にして主演を果たす(※橋本環奈とのW主演)。以降も「99.9 –刑事専門弁護士- SEASON Ⅱ」(18/TBS)、「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」(18/NTV)などに出演。 本作は、映画単独初主演作となる。
さえない青春を生きていた高校生・創楽(佐藤勝利)と親友の中弥(髙橋海人)。彼らが通う高校には理不尽に生徒を縛り付ける校則=“ブラック校則”がはびこっていた。ある朝、登校してきた1人の女子生徒に創楽は心を奪われる。彼女の名前は希央(モトーラ世理奈)。生まれ持った美しい栗色の髪を黒く染めるよう強要された希央は、反発して不登校となり、退学寸前に。そして創楽と中弥は決意する。「ブラック校則をぶっ壊す!」。
1人では何もできなかった2人が、恋するあの子のため、そして500人の生徒の青春を取り戻すために、ブラック校則と大人たちに立ち向かう!
恋と友情の行方は?果たしてブラック校則は?
予告編(60秒)
Q.オファーをいただいたときの素直なお気持ちを聞か…
Q.先生役の方々や、薬師丸ひろ子さんといったベテラ…
さえない青春を生きていた高校生・創楽(佐藤勝利)と…
映画概要
【ブラック校則】
ドラマ:10月14日(月) 深夜24:59~日本テレビにて放送スタート
Hulu:10月14日(月)よりオリジナルストーリー配信
映画:11月1日(金)全国公開
出演:佐藤勝利(Sexy Zone) 髙橋海人(King & Prince)
モトーラ世理奈 田中 樹(SixTONES/ジャニーズ Jr.) 箭内夢菜 堀田真由 葵揚 水沢林太郎 達磨
成海璃子 片山友希 吉田靖直 戸塚純貴 星田英利 坂井真紀/光石 研 でんでん/薬師丸ひろ子
脚本:此元和津也
監督:菅原伸太郎
音楽:井筒昭雄
主題歌:Sexy Zone「麒麟の子」(ポニーキャニオン)
企画製作:日本テレビ/ジェイ・ストーム
配給:松竹
©2019 日本テレビ/ジェイ・ストーム
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